ここにひとつの□がある (角川ホラー文庫)

  • KADOKAWA (2024年11月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784041143094

作品紹介・あらすじ

フリマアプリで、「カシル様専用」として箱を出品すると、必ず落札される――。ある学校で流行っていたちょっとしたお小遣い稼ぎ。しかし、これにはある決まりがあった。カシル様への箱には、中に何も入れてはならない。中にうっかりメッセージカードを入れてしまった男子生徒の運命とは。(「カシル様専用」)
「すべてのことばをみつけてつなげよう!」 何の変哲もないクロスワードパズル。あなたはそれを解いていたはずだった。普通のパズルとは違うと気づいた瞬間には、もう元には戻れない。(「穴埋め作業」)
中に閉じ込められているものは何か。新進気鋭のホラー作家が描く、恐怖の連作短編集!

感想・レビュー・書評

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  • ⬜︎ が、この短編集のテーマらしい。
    8章からなる連作短編集らしい。
    わかる人には、繋がりが読めるらしい。

    私は、わからない人でした。

    「小説のフリースタイル。」

    評価できるほど理解できなかったのです。
    でも、確かに何か新しさを
    “見た”気がしています。

    • おびのりさん
      ビマキさん
      まあ、読まなくて大丈夫な感じです
      ビマキさん
      まあ、読まなくて大丈夫な感じです
      2025/10/29
    • おびのりさん
      みんみん
      私だって ◻︎が気になりすぎて
      借りたんですよ。
      もう全然気にならないわ笑
      みんみん
      私だって ◻︎が気になりすぎて
      借りたんですよ。
      もう全然気にならないわ笑
      2025/10/29
    • みんみんさん
      マキさんのメールに⬜︎ってなに……
      わたしパソコン使えないし笑
      マキさんのメールに⬜︎ってなに……
      わたしパソコン使えないし笑
      2025/10/29
  • 練習問題やクロスワードで恐怖体験を味わえます。いや、本当にそうなんです…。
    正直めちゃめちゃ難解ですが、大好きな文体で内容はよくわかってないのに心惹かれちゃう不思議な感覚。
    考察好きにはたまらんはず。

  • フリマアプリで「カシルさま専用」として箱を出品すると、必ず落札される。しかしその箱には何も入れてはならないという決まりがあった(『カシル様専用』)。
    帰郷のついでに散歩をしていた青年があったのは、かつてよく遊んでいた少女(『邪魔』)。
    □とは一体何なのか。8篇の連作短編集。


    あらゆる□(はこ)をテーマにした、ホラー連作短編集です。
    8篇の話のなかには、実験的というか、かなり斬新な手法でかかれたものや、初回出荷分封入には自分で折り紙を折って読み解くようなペーパーもも含まれていて、ただ読んで怖さを受け入れるというよりは、読み手側の謎解き・考察を含めて完成する作品な印象。

    例えば折り紙、クロスワード、テスト。恐怖というものを溶かして混ぜ込み、ホラーとして成立する物の裾野も想像もできないところまで広がってきて、こんな要素もホラーにできるんなだぁと感心しきり。

    とはいえ、斬新なだけの作品だけでなく、第一章「邪魔」ではぞわりとするような怪奇系の恐怖と物悲しさを、第七章「虹色の水疱瘡、或いは廃墟で痙攣するケロイドが見た夢の中の風景」は生理的嫌悪感を感じるようなしっとり暗いホラーを味わえ、そちらもまた面白い。個人的には、第一章「邪魔」と第六章「穴埋め作業」が好きでした。

    最近は趣向を凝らした文体や表現の作品が多く、小説の世界もまだまだ進化しそうで楽しみです。

  • なんやら怪しく何か異質な雰囲気をそなわった連作集!

    試験的にチャレンジする姿勢には感服します。

    何度も読みけなさないといけないね〜


    ぜひ〜

  • 妖しい雰囲気のホラーでゾワゾワする感覚……あらゆる□(はこ)がでてきた。今まで味わったことのない新感覚ホラーでかなり理解が難しいと思う。特典封入と購入者特典の書き下ろしSSが付いていてお得感。読んだあと表紙も怖くなってきた。

  • ホラー界の最重要人物、梨による初の文庫本?読んでみた。
    “箱”にまつわる短編集。
    基本的にハッキリと意味がわかる部分はないが、それ故のよくわからない得体の知れない不気味さが今作も凄かった。
    個人的に分かりやすく怖かったのは、カシル様専用というお話でした。
    「練習問題」「穴埋め作業」は、小学生のテストのような問題を解いていく形式で進んでいくという、とても斬新な仕組みになっていました。
    また、かわいそ笑よりも更に訳のわからない話もあり、真夜中に棺の中の死体にでき続ける水疱瘡を舐める話(虹色の水疱瘡、或いは廃墟で痙攣するケロイドが見た夢の中の風景)、四角が文中に夥しい量出てくる話(箱庭療法)など、全然正確な意味は分からないけどインパクトの大きい話もありました。
    なんかよくわかんなかったけど気持ち悪いなぁと…梨さんは現代ホラーの最先端をいっていると思いました。

  • タイトルと表紙には何の繋がりもない短編。それぞれのキーワードが箱?なのかな。練習問題も穴埋め作業も面白さor怖さ?がよく分からなかった。第七章は気持ち悪いので、食事前には読まない方がいい。

  • 練習問題と穴埋め作業とか瞬間的なゾクッと感が味わえて好みでした。
    箱庭と折り紙の箱はすみません。よく分かりませんでした…

  • 読む前の期待が大きすぎました

    もちろんホラーですが、
    思っいたほど怖くない

    読了後、なんかモヤモヤしました

  • いつもの梨さんの雰囲気なので、他の作品も好きなら
    これもいけると思います。
    ゾワっとくる怖さというより、不可解な、
    不可思議な、独特の空気感です。
    面白いですが、私には中々難しいです。

  • 難しい。
    ずっと不穏なのにどう解釈すれば、どう解答すればいいのか分からない問題が数多くあった。
    昨今のホラーは急に進化しはじめているように感じる。それは『変な家』がブームとなって売れだしたあたりから。ホラーが様々な方向に拡散している様子に、世間がどうにかついていこうとしている流れを感じるのだ。本書は最近よく目にする梨さんの書き下ろしホラー作品。
    単に怖いわけではなく、気づく、そして察することが求められる。

  • はじめましての作家さんの連作短編集
    独特の世界観があって初めての体験でした
    途中から私の理解が及ばなくなり、誰か解説してってなります
    何かある作品です
    知らんけど

  • 2025.01.18

    新進気鋭のホラー作家と期待していたけど…
    なんだか奇を衒いすぎてる感。
    最近の芦花公園氏や背筋氏、雨穴氏にも感じるが、新しいホラー小説の形も良いけれど、もっとストーリーで読ませる構成力、文章力をつけて欲しいと感じる。

  • ホラー短編集

    自分のイメージするようなホラー、正直よくわからないもの、実験的なもの、様々です

    お気に入りは『第三章 カシル様専用』『第四章 練習問題』

    特に『第四章 練習問題』は別格で好きです
    面白くて、そして怖かった
    似たような趣向の『第六章 穴埋め作業』はそこまでピンとこなかったので、やはり語られる内容やモチーフってのは重要なのかなと思ったりしました

  • ごめんなさい、序盤でギブアップでした。
    ホラーは大好きなのですが、物語に入り込むまでに難しい言葉を使われすぎて、簡単な言葉でもわざわざ難しい漢字を使われ、疲れてしまった。
    序盤で分厚い壁にぶち当たった感じで、面白くなるのかもしれないけど、私には楽しめませんでした。

    もっと敷居が低くて入り込むまでに時間がかからないものが好きです。
    もう一度挑戦はしてみます。

  • ホラー苦手なのに、ついつい読んでしまった…。
    けど、後に残る感じではなくて一安心。
    ホラー好きには、物足りないかも?

    ⬜︎がモチーフになった8章立ての短編だけど、途中、趣向を凝らした章もあって、現代ホラーの最先端と帯にあり、なるほどね〜と思った。
    字ばっかだと疲れる!っていう人にも、読みやすいかもしれない。

    しかし、改めてやけど、箱って言葉ってなかなかに不思議な言葉やな。

    それはそうと、1章に出てくる白い水羊羹ってなんなん?
    なんかを表してる?
    あるいは、自分が知らんだけで今日日、白い水羊羹ってよくあるやつなん??

  • ん~~なんか思ってたのとちょっと…
    3章までは面白かったんだけど、それ以降は…
    「6」がかなり面白かったから期待してたのですが、私には難解でした。。

  • 私には非常に難解だった。短編ホラーとして分かりやすい「放課」と、終始不穏な空気が漂う「練習問題」が好みだった。
    決してつまらない訳ではなく、私はまだこの本の本当の楽しみ方を理解してないんだろうなぁ。もっとよく味わってみようと思う。

  • 短編集。無闇にかしこまったような書き方の割に、このオチの一文を言うためだけにここまでの前置きを書いたの?と感じるような回りくどさがあって、ちょっともどかしく感じてしまったかも。ある意味、昔ながらのホラーという感じもするし、世にも奇妙なみたいな雰囲気とでもいえばいいのか、何か余韻を残すような明確なオチはあって、そこに至るまでは一体何が語られているんだろう、と思わせるような、そういう感じの書き方だなと思った。図や写真、フォントの用い方は工夫があって面白いし、箱というようなコンセプトで一貫性を持たせているところも面白い。ただなんとなく、小説というより面白い企画書のような何かに思えてしまって、これを元にした映像作品であったり、何かの展示であればもっと楽しめると思うんだけど、ちょっと自分の読む環境(通勤の電車とか職場の自席とかざわめきや刺激のあるなか)では文字とか視覚情報のみでいろいろな雰囲気を感じ取るには限界もあり、短編集なのに冗長に感じるという、なんとも妙な感覚がしてしまったというところ。

  • 不気味さと好奇心が混ざり合った独特の余韻が残った。
    「箱」という謎めいた存在が引き起こす恐怖は、直接的な怖さよりもじわじわと心に染み込むような感覚。
    著者特有の物語のメタ的な仕掛けが効いていて、読んでいる自分まで「箱」に巻き込まれたような錯覚に陥るのが印象的。
    結末がはっきりしない分、想像が膨らみ、しばらく頭から離れない作品だったが、その分、読者を選ぶんじゃないかなという気がした。

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著者プロフィール

インターネットを中心に活動する怪談作家。日常に潜む怪異や民間伝承を取り入れた作風が特徴。主な作品に『かわいそ笑』(イーストプレス)、原案『コワい話は≠くだけで。』(KADOKAWA)などがある。そのほか、2021年10月よりWebメディア「オモコロ」でライターを、BSテレ東「このテープもってないですか?」で一部構成を担当するなどあらゆるメディアで活躍している。

「2023年 『6』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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