親が悪い、だけじゃない 虐待経験者たちのREAL VOICE
- KADOKAWA (2024年8月28日発売)
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感想 : 10件
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784041145951
作品紹介・あらすじ
児童虐待を受けた若者が経験を語る映画「REALVOICE」の監督・山本昌子が、ボランティア活動を通じて向き合い続けてきた若者たちのリアルな声。当事者だから聞ける心の叫びを掬い上げたドキュメンタリー。
みんなの感想まとめ
虐待経験者たちのリアルな声を通じて、複雑な親子関係や周囲の支援の在り方に迫る内容です。登場するサバイバーたちは、幼少期に多くの習い事を強いられ、その「出来の悪さ」を理由に体罰を受けてきたという共通の背...
感想・レビュー・書評
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自身も当事者である著者による、虐待経験者に対するインタビュー集。
この本に登場するサバイバーたちは、かなりヘビーな経験をしているのだが、共通していて少し意外だったのは、みな幼少期からけっこう多くの習い事をさせられていたこと。
そしてその「出来の悪さ」を理由に体罰などを受けていた人が多い。虐待というと無関心・放置のイメージも強かったのだが、むしろ過干渉で子どものことを支配したい親による虐待というのが少なくないのだろう。
子ども自身は習いたくもない習い事に無理やり通わせて、出来が悪いからと手をあげる……まったく普通の思考ではないが、それを子どもたちは「教育熱心なんだ」とか「しつけが厳しいだけ」と思い込まされる。こういう虐待は、ほんとに見えづらいだろうなと思う。
また、この本でいろいろなサバイバーから出てきたセリフで「寄り添ってほしい」というのがあり、印象に残った。人によって、具体的な「寄り添う」行動は異なる。反抗し続けていても、ずっと近くで受け止めてほしいという人もいれば、つかず離れずの距離で、でも忘れないで関わってほしいという人もいる。
正解はきっと、人と人との関わりの数だけある。でも、助けてあげられる、助けてあげられない、とかではなく、ただ「寄り添う」というのは、キーワードとして覚えておきたいと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本人も社会的養護経験者である著者(ら?)が親など身近なおとなからの虐待経験者5人にインタビューしたもの。一人ひとりについておそらくかなり逐語的に紙幅も割いてそのままの発言を載せているのではないかと思う。一人ひとり違うようで、親たちおとなの態度はパターン化できる程度に似ているような気もする……が、いずれも壮絶。
「親が悪い、だけじゃない」とはどういう意味なんだろう。掲載されている何人もが「親は好き」「親は悪くない」といった発言をしている。虐待ってそういうふうに認識が希薄なものでもあるだろうし、子として親を悪く思いたくないって思いがはたらくということだろうか。また一方で、周囲のたとえば児相の対応とか里親の扱いとかも、心ないと思ってしまうものが少なくない。そういう意味も含んでいるのだろうか。
5人のうち女子が4人、男子は1人だけ。女子がよくも悪くも周囲の人が寄ってくる感じがあったり、本書のインタビューでもわりと語っているのに対して、男子のほうが言葉少なというか、わざと冷めた態度で本音を出さず一人で耐えてるような感じがした(男子だからじゃなくてその子だからなのかもしれないけど)。ちゃんと苦しい思いとか表出するのってやっぱり男子のほうがうまくないのではないかと思ってしまう。それが本書の4:1という人数バランスにも表れている気がする。 -
虐待を受けた子どもは、大人になってからの方が厳しい現実が待っているというのが印象的だった。
また、高校生くらいの子どもは高齢児と呼ばれ、社会的養護の網からすり抜けてしまいがち。もっと幼い頃から保護してくれたら…という経験者の言葉もあり、強制力をもって保護することの必要性と支援者の責任を感じた。 -
山本昌子さんのお話を聞く機会があつた。虐待も含めて、かなりハードな子ども時代、児童養護施設などで育ったにも関わらず、明るくまっすぐで、相手に寄り添うように話を聞き、非常にわかりやすくお話をされる方だつた。
そんな立場から、同じように、かなり大変な子ども時代を送ってきた当事者である子どもたちへのインタビュー。虐待の話は、読み進めるのも大変なところもあった。それでも、彼らは受け止めて、自分で考えて選択して、生きていくしかなかつた。
世間からは過酷と言われる環境から、良き他人と出会うことで、前向きに生きようとできた、ある意味、一握りのサバイバーの子どもたちかもしれない。20歳前後で、ハードな日々を乗り越えて、かなりのレベルまで思考できるようになってる賢さを持つ若者たちもいる。彼らが、その立場から発信することの大切さを思う。そして周りは何ができるのか、何を変えられるのか、考えないといけないのではないかと、改めて感じた。 -
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