置き去りにされた花嫁は、辺境騎士の不器用な愛に気づかない (1) (角川ビーンズ文庫)

  • KADOKAWA (2024年3月29日発売)
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本 ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784041147061

作品紹介・あらすじ

辺境領主エルランドと14歳で結婚させられた王家の末姫リザ。
しかし式の翌日「必ず迎えに来る」と言い残し、夫は領地に去ってしまう。
迎えのないまま5年。
再び命じられた政略結婚から少年の姿で逃亡したリザを救ったのは、5年ぶりに会うエルランドだった。
彼の目的が自分との離縁だと聞いたリザは、正体を明かさず夫からも逃げ出そうとして――。

「全ては言いなりにはならない」
政略に翻弄される、すれ違い夫婦の出した答えとは?

感想・レビュー・書評

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  • よくあそこで逃亡したリザと(リザとは知らないものの)合流できたなエルランド。
    これまた本人が意図した訳ではないけれども、5年も放置していたのに、恐るべき嗅覚よ。
    無自覚ながら嫁は逃がさんという執念を感じたというか。
    ここでご都合主義だの予定調和だの言ってはいけない。

    諦めることに慣れてしまったリザの境遇の哀れさに胸が痛くなった話。
    読者側はエルランドの一目惚れやらリザへの気持ちやらは見えているけれども、リザにしてみれば彼の本心は終盤まで分からないので、そりゃ諦めもするし、今更だと思うだろう。
    それまでに彼の言動に打ちのめされる機会もあったし……おいたわしや、リザ。
    そして他人を思いやれるんだけど、自分の行動で裏目に出ることもあって、それを悔やむことも多いので……ますますおいたわしや、リザ。
    カラスだと詰られて生きてきた弊害で自己肯定感が低いので。
    まずはそこの改善からになりそう。

    web版だとまだまだ続くお話の模様。
    確かに今回の主役2人はやっとスタートラインに立てたところで終わった感じ。
    ここから本当の恋人、夫婦になっていくのだろう。
    できれば、その歩みも見てみたいなと思った。
    でないと、リザのおいたわしさが解消できない……幸せになってくれと切実に思う。

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著者プロフィール

2014年、アルファポリス第七回恋愛小説大賞で「灰色のマリエ」が読者賞を受賞。出版デビューに至る。

「2018年 『閣下、この恋はお仕事ですか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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