生命活動として極めて正常

  • KADOKAWA (2024年4月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784041147917

作品紹介・あらすじ

僕らは「ありえない」世界に迷い込んだ。 七人の数奇な運命を描いたSF短編集!
男ばかりの老人ホームで姫として君臨するおじいさんが、全然なびかないおじいさんを落とそうとする「老ホの姫」、社員の殺害が制度として組み込まれている会社を描いた「生命活動として極めて正常」、客を評価するシステムが普及した社会で、レートが急にゼロになり日常生活が奪われる「バズーカ・セルミラ・ジャクショ」、電車に飛び込む人が見えてしまう運転士の書き下ろし「命はダイヤより重い」他、全7編。

【大森望氏絶賛!】
凄い才能が現れた! いじわると笑いの絶妙なバランス、意外すぎる超展開。傑作揃いの全7編、大森イチ推しは「老ホの姫」です。

感想・レビュー・書評

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  • 老ホの姫だけもう何回も読んでしまう。
    短編集でそれぞれ全く違う世界観でどれをとっても面白いけど、特に老ホがいいですね。

    老人ホームで姫の座をかけて爺たちが戦うって話で、想像するとただの地獄絵図!奇妙な話なのにアイドルは渡さないと粘る現姫と新生アイドル候補がラストに一騎打ちするのが意味わかんないくらい面白い。

    あとは踊れシンデレラもかなり良かった。
    舞踏会でのダンスを甲子園に見立てて、シンデレラがめっちゃ練習するって話。
    魔法使いが踊りの特訓を勝手にやってて、シンデレラが高校球児みたいな返事しかしない。
    ちょうどいま甲子園やってるからタイムリーですね。
    地元で何故か練習に勝手に付き合ってくる爺はどの分野にもいるんやなと安心。

  • 奇想のSF短編集。ギャル、老人、体育会系、AI、既存の価値観、それらが混じって逆転しながらストーリーが進みます。超展開でありながら読ませる技術が確かにある。異色短編、奇想のSFが好きな方におすすめしたい刺激的な一冊。これは面白かったです。

  • 著者のネット上の文を見ていて興味があったので手に取った。
    しかし、紙の本でこれらの文を読むには、私には修行が足らなすぎたらしい。
    どうも、縦書きや紙の本と相性の良くない文に思える。
    たぶん、モニター上で横書きで読んだら笑えたんじゃないかなと思えるところがいくつもあったが、紙の本でみると、ただ、奇をてらった文に見えてしまい、素直に入り込めず、内容を完全には咀嚼できずに終わってしまった。

    面白いと思えたのは、老ホの姫と、踊れシンデレラかなあ。

    これがネット文学なのかな…と勝手に決めて読み下した次第です。
    (単にSF免疫が無いだけか)

  • 日常とはちょっと違う世界線の日常を描いた7編。
    村田沙耶香とか好きな人は好きかも。(私は好き)
    パパピッピの語感の良さよ笑

  • 短編集。ずっと軽く読んでいたのに最後の「命はダイヤより重い」が刺さった。人を轢くたびギャル短歌が淡々と書かれて主人公の感情が見えてこないからこそラストが際立って良かった。
    ほか、「老ホの姫」「手のかかるロボほど可愛い」が好き。

  • 第1回北上次郎面白小説大賞受賞作。ということで、即買い。令和の(コンプラに配慮された)筒井康隆といった感じ。

  • どれも来なかったであろう近未来を描いたSF作品が多く、デッドパンな文脈がシュールで面白いし、世にも奇妙な物語っぽい。

    「バズーカ・セルミラ・ジャクショ」はある種一番SFっぽく、星新一のような雰囲気。
    長編になる「老ホの姫」も近未来の話で、Y世代が老人になる頃には老人ホームでモー娘。やEXILEが流れているのでは?という仮説を具現化したようなストーリーで、同時に"姫"という概念までもが老人世代に継承されているというものである。オチも良い締まり。
    書き下ろしとして収録されている「命はダイヤよりも重い」が気に入った。ドラマを見ているような気分になるし、シリアスとギャグの塩梅が程よい。

    全体的にパラレルワールドの現実世界を描いたように思えることが多い(「踊れシンデレラ」を除く)。個性的なキャラが多く、しかも謎の感嘆符や発声をすることが多い。また、作中の世界の中で読者側の世界の法律や学問やらの専門的知識の注釈が入ることによって、あくまで書籍内の世界は現実の日本の別世界での話であるという推測がよりリアルに感じられる。

  • 訳の分からない短編が7つ。sfなのだろうか、時代設定も不明。
    最後の2篇は最後まで読めず。
    北上次郎賞というので手に取ったが残念。北上がこのような小説を推奨するとは思えない。

  • 近未来をシニカルに語った短編集という内容と思います。
    表題「生命活動として極めて正常」は、殺人が許容される社会環境を描いた内容。ごく一般の特段善良でも悪人でもない人物による、理由なき行動の狂気が語られているように思いました。
    全般通じて不思議な印象。面白いと思いましたが私個人は強く惹かれる内容でもありませんでした。星3つといたしました。

  • 玉石混交って感じ?
    面白くないのかと思ってると、次には爆笑してるんだが
    ギャル短歌やばい
    明日は我が身っぽい、「老ホの姫」はむしろ入所した時の立ち回りの仕方を教えてもらった感じ

  •  7篇の現代風刺めいた短篇が収められている。
     冒頭の『バズーカ・セルミラ・ジャクショ』は、デジタル化、多様性、貧困ビジネス、政治や行政の怪しさをまるっと包含して、サブカルチャー的なきわどさでミックスしたような近未来娯楽小説で、少し頭を揺さぶられた。
     他にも、勤務中に部下を銃殺してそれを事務的に処理する管理職や、人命よりも正確なダイヤ運行を社訓とする鉄道会社など、同調圧力や不条理さが正当化された社会を描くことで「なんで誰もおかしいと声を上げないのか」と理不尽な現代の風潮をそれとなく糾弾しているように感じた。
     老人ホームの中の可愛い系アイドルを自認する老人男性とその取り巻き老人たちを真面目に書いた『老ホの姫』など、ちょっと引いてしまう作品もあるが、旧来の文学賞出身作家とはひとあじ違う自由奔放さを感じた。同人誌的な思い切った作風なので将来性は未知数だが、ネットを中心としたこういうロングテール的な文学の裾野の広がりは歓迎。

  • すごく好きな味!こういうお話を読みたかったんですよ私は。と嬉しくなる一冊。
    バズーカ・セルミラ・ジャクショ
    とんでもなくディストピアな世界観にとんでもないおふざけをぶつけたみたいな話なんだけど、当事者からしたら何もかものっぴきならない大問題なわけで、なんだよこれ…って言いながらもどうにか生きていかなくちゃいけなくて。最後には勇気がもらえる、不思議な読後感。

    命はダイヤより重い
    みんな他人のことなんて分かりませんよね、勝手に分かったような気になってるだけで。というのをこんな形で出されたら大好きになっちゃうよ〜。
    作中のギャル短歌が本当に本当に好きで、これで一冊出してほしい。本当に。

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00657496

    「男ばかりの老人ホームで、姫として君臨するおじいさんが、全然なびかないおじいさんを落とそうとする話」、「人が死んでも、書類がどんどん発行されて出来事が流れるように処理されていく会社の景色の話」、「顧客としての人間が評価されるシステムができたという未来の仕組みの闇に取り込まれた青年の話」……。誰も考えなかった「if」の世界が、ここにある。カクヨム発! 抱腹絶倒の後、強烈なオチが待ち構える珠玉の短編集。
    (google books より)

  • 不思議な味わいの短編集だった。最終的に『老ホの姫』に全て持っていかれた。

  • 書評を見て手に取る。
    いくつかの世界観の強引な混ぜ合わせで気を衒う。

  • カクヨム出身?
    結構無茶で変テコな話だが不思議と読めてしまう

    現金ではなくポイントの世界でポイントデータが消えてしまい、、、

    課長が部下を職場で銃殺しても書類を回して済んでしまう、、、

    シンデレラと王子は筋肉ダンス、、、

    老人ホームで姫になろうと、、、、

    元兵士の相棒ロボットが博物館のポンコツ案内ロボ、、、

    パーティを抜けたいが辞めさせてくれない、、、

    目が合うと線路に飛び込んでしまう運転士、、、


  • 何かの記事で紹介されてたので、あまり中身を知らず読んでみた
    狂気を感じるけど、発想が天才的ではある
    この手の話を読み慣れておらず、
    ふとすると何の話??ってなる
    常人の頭では考えつかない、夢を見てる時みたいな感覚だった
    シンデレラと運転士の話が好き

  • 昭和、平成、ラブマシーン、ギミギミシェイク、イージードゥダンス

  • 作家が本気でふざけたら面白いに決まっているという作品がつまった短編集7編。どのストーリーもちょっと不思議で独特の世界観だけれど、ほっこりしたり感情移入したり物語にもちゃんと入り込めやすい。こんな内容で書かれたら笑わざるおえないよねと気持ちの良い読後感でした。

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