100分間で楽しむ名作小説 文鳥 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2024年3月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (144ページ) / ISBN・EAN: 9784041148150

作品紹介・あらすじ

がらんとした書斎にひとりこもっていると、訪ねてきた三重吉が「鳥をお飼いなさい」と言った。やがて連れてこられた文鳥は、立派な漆塗りの籠にうずくまり、小さくて真白、美しい声でちちと鳴く。真黒な瞳と華奢な足、淡雪の精のような文鳥をじっと毎日観察し、おそるおそる餌をやり世話をしてみたものの、やがてかそけき命は失われてしまい――。

みんなの感想まとめ

不思議な魅力を持つ短編小説で、文鳥を通じて人間の心の葛藤や成長を描いています。主人公は、可愛らしい文鳥を飼うことで、かつての女性を思い出し、愛情と責任の間で揺れ動きます。世話をする中で感じる喜びや面倒...

感想・レビュー・書評

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  • 夏目漱石文学忌、漱石忌

    「文鳥」
    1908年、大阪朝日新聞に6月13日から21日まで短期連載された小説。
    新聞小説というと長編を想像しますが、本作はごく短い小品で、やや意外な印象を受けます。

    内容は、不思議でつかみどころがありません。
    文鳥を飼うことを まるで小さなエッセイのように描かれる。
    漱石は文鳥を通してかつての女性を思い出し、可愛いと思いつつも、やがて世話は面倒になり、飼育という責任を放棄してしまう。

    この小品を読むと、川端康成の『禽獣』が思い出されます。
    漱石に強く影響を受けていた川端康成は、『文鳥』を踏まえつつ、官能的で倒錯的な方向へと小説を展開しました。

    「夢十夜」
    他でレビューしているので、今回は失礼致します。

    「琴のそら音」
    1905年、雑誌「七人」に発表された小品で、『倫敦塔』を含む《漾虚集》の一編。
    タイトルからして「琴の空音(そらね)」、実在しないはずの音がふと聞こえるような、空虚がゆらめく感覚です。

    内容は、どこかオチのある怪異譚のようにも読める不思議な話。
    方位や暦を気にする、迷信めいた言動のお手伝いのおばちゃまに、主人公の男がじわじわと影響されていく。
    その非論理的な世界へ、気づけば読者も引きずり込まれてしまう。
    けれど最後は意外と軽やかに、どこか楽しい形で物事が収まる。
    漱石の初期作品らしい、怪異と日常のあわいが味わえる小品。

    • おびのりさん
      ロカさん
      楽しみです♪
      ブグログからの出店者は ちょっとアプリ内で
      宣伝してくれても良いのにと思います。

      そして私も次回はもう少し作戦を練...
      ロカさん
      楽しみです♪
      ブグログからの出店者は ちょっとアプリ内で
      宣伝してくれても良いのにと思います。

      そして私も次回はもう少し作戦を練って
      行かないとバテてしまいました笑
      2025/12/10
    • 1Q84O1さん
      ありゃ〜、たくさんいらっしゃるんですね
      ありゃ〜、たくさんいらっしゃるんですね
      2025/12/10
    • yukimisakeさん
      8さんの息子さんの課題図書が僕の当時の課題図書と一緒!
      全国共通の夏目漱石…
      8さんの息子さんの課題図書が僕の当時の課題図書と一緒!
      全国共通の夏目漱石…
      2025/12/11
  • 心境の描写が少なく、情景などから行間を読むのを楽しむ作品という感じ。
    文鳥を死なせてしまった後の対応で若干引いて、時代的にそれが普通だったのかな?とか思ったりもしたのですが、三重吉からの手紙で、やっぱり時代関係なくおかしいよね、と確認できた。
    そもそも、知人に文鳥飼いなよって勧めらたからって飼うような人は動物のお世話向いてない。

    「文鳥」、「夢十夜」に比べて「琴のそら音」は主人公の心境も多く語られていて、個人的に比較的読みやすかったです。

    夏目漱石、10代で初めて読んだときは難しすぎて2度と読むことはないだろうとすら思っていたくらい苦手意識があったのですが、大人になって改めて読んでみると以外と楽しめるようになっていて、自分の成長も感じられた。

  • 自分の失態を受け入れられない人間らしさ。
    様々な色をした夢。
    大切な人をもっと大切に思うことに繋がる事件。
    夏目漱石のユーモアな部分を堪能できる一冊でした。

  • まなもんが30分で読めると言ってたけど、難解な用語や精読してもよくわからない箇所も多く、かなり苦戦しながら数時間かけて読んだ。

    昔の文豪の小説は、花鳥風月を現代小説よりも多く用いていたり、登場人物の背景や事象自体を説明しすぎない表現が多く、難解だがなぜか心に残る話が多いなと感じた。

    まなもんすごい。夏目漱石もすごい。

  • 面白かった
    漱石の時代の人の価値観がわかる
    文鳥を死なせた後の対応にドン引き
    興味深いです

  • どの物語にも共通しているのが、感情をそのまま書いていないところだと感じた。
    情景とかの描写を用いて登場人物の心情を表す点では、やはり文豪は違うのだと考えさせられた。
    文鳥
    夏目漱石さんの人間らしさがよく表れていた。自分のせいであることは頭の片隅では理解しているものの、それを他人のせいにしたい人間らしさが面白かった。
    第十夜
    夢特有の脈略のない話がたくさんあったが、共通点も多く存在していたため、実は話が繋がっているのか、意味があるのかなど考えさせられた。最後のほうでは現在の社会と過去を比べていると思わせられる描写もあり、考察が楽しい話だった。
    琴のそら音
    最後はものすごくほっこりした!風流な恋愛小説だなぁと感じた!

  • 「文鳥」
    鳥も女も愛玩動物だなって話。文章は美しい。
    可愛がるときだけ可愛がって、世話は面倒くさいってよくある話だよね。
    でも文章は美しいよ、それが夏目漱石。

  • 恥ずかしながら「文鳥」をはじめて読んで、あまりの良さにぶったまげてしまった…。なにが良いのかと言われるとうまく言葉にできないのだけど、このじんわりとくる美しさがたまらなかった。文鳥のことについて綴った文章に、女の描写が混ざるのがなんとも良く…なにより女の描写が上品で色っぽくて、どひゃ〜〜〜ってかんじ。文鳥を死なせたあとの態度がひどすぎて違う意味でどひゃ〜〜〜だったけど、当時はこんなものだったのかな。
    「夢十夜」はひさしぶりに読んだけど、夏目漱石の文章あってこそという感じがする。小難しい解釈はわかんないけど、シンプルに一夜目のロマンチックさがやっぱりすきだった。「琴のそら音」ほっこりというか、かわいらしいというか、うふふってなっちゃう感じでよかった。
    でもやっぱり、個人的は「文鳥」が圧倒的にすきだったな。うっとりした。

  • やっぱり夢十夜って素晴らしい。

  • 書店で全部読んで、立ち読みで泣きそうになってるやばいやつになりかけた
    文鳥の描写が美しすぎる

  • なんだからわからないけど、琴のそら音はとても面白くて読んでいてドキドキしながら、最後にはホッコリしました。
    文鳥を読んだあとは少し嫌な気持ちになって、こんなことを事細かに、全てを目の前で見せられたかのように書かれたら、少し迷惑だくらいに思っていました。
    そのあと夢十夜をメトロノームみたいに行ったり来たり、サラサラと読んで。
    琴のそら音で夢中になったと。
    夏目漱石は昔、学生の頃に国語の教科書でしか、かなっと読んでないのだと思います。
    でもこうしてせっかく触れる機会があって、夢中になって本を読めたことは幸福でした。
    積読になってしまうだろうけど誰もが知っている名作を買って、いつか読んでみようと思います。
    短編3作とも大きく心情が、違う感想です。
    琴のそら音みたいな本を読みたいなぁ〜。

  • え、おもろいんやが(戸惑)が読了後の第一印象
    自分に理解できるか心配してただけに、面白かった驚きとギャップでより良く感じた。

    夢十夜
    特に一夜〜三、六.七夜が良い余韻。
    一夜にこれをもってきたらもう読んでまうやろ
    そんでその後もバラエティ豊か

    琴のそら音
    日常、世間話を垣間見たようなほっこり具合

  • 飼ってたインコ思い出した

  • 昔の女を思い出しながら愛でてるけど、やっぱり「ずぼらなやつ」ってのはかわらないんだよね。
    最後に下女を睨みつけてるのなんて目に浮かぶよう

    描きたかったのは過去への後悔なのか…なんなのか

  • 文鳥:漱石は文鳥を昔思いを寄せていた美しい女と照らし合わせていた。文鳥に想いはあるが、世話を怠り、やがて失ってしまう。想いを寄せていた美しい女と結ばれなかった後悔??

    100年経ってたら死んでるはず▶︎自分も死んだから会えた?百合は死者の追悼の意味合いを持つ。


    明星いこーる女
    雫いこーる女の涙
    100年は比喩
    百合は死んだ証
    女が死ぬ時の瞳にうつる男と
    男が死んだ時にうつる星の対比

  • 100分間で楽しむ名作小説シリーズ(2024年第1期10冊)
    その6・文鳥

    この本の紹介は「 100分間で楽しむ名作小説シリーズ(2024年第1期10冊)その1・蜘蛛の糸 」をご覧下さい。

    2025/06/24 更新

  • 『文鳥』『夢十夜』『琴のそら音』収録。文鳥ー「鳥をお飼いなさい」と言われ「飼ってもいい」と答える人は生き物を飼ってはいけません。飼うのも世話しなかったことも人のせいは良くない! 夢十夜ー中学の教科書にあった第六夜、懐かしい。今回は第九夜の夫の帰りを待ちお百度参りする女性の話が何とも切なかった。 琴のそら音ーお化け話を聞いた後の夜闇や犬の遠吠えは怖さ倍増。怖い話かと思いきや、婆さんとのやり取りとなんだかんだ言いなりになる靖雄にほのぼのとした気分になり爽やかだった。

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著者プロフィール

1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)にて誕生。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表。翌年、『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

「2021年 『夏目漱石大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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