月花美人

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  • KADOKAWA (2024年7月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784041148648

作品紹介・あらすじ

【Xで著者のポストが話題沸騰!書評も続々、いま最旬の時代エンタメ小説!】

菜澄藩の郷士・望月鞘音は、姪の若葉との生活を少しでも楽にしようと、傷の治療に使う〈サヤネ紙〉を作っていたが、幼馴染の紙問屋・我孫子屋壮介から改良を頼まれる。町の女医者・佐倉虎峰の依頼だというが、目的を明かさないので訝しく思うと、それは「月役(月経)」の処置に使うためであった。自分の仕事を穢らわしい用途に使われた、武士の名を貶められた、と激怒する鞘音だったが、時を同じくして初潮を迎えた若葉が「穢れ」だと村の子供にいじめられたことを知る。女性の苦境を目の当たりにした鞘音は迷いつつ、壮介や虎峰と協力し、「シモで口に糊する」と誹られながらも改良した完成品〈月花美人〉を売り出そうとするが――。己に恥じない生き方を問う、感動の医療時代小説!

《たくさんのメディアで紹介されています》
◆Real Sound 立花ももさん
◆日経新聞 8/22付 東えりかさん
◆東京新聞 8/24付 理流さん
◆中国新聞 9/1付 細谷正充さん
◆中日新聞 9/2付 大矢博子さん
◆エンタメ丼 9月号 松井ゆかりさん
◆本の雑誌 10月号 松井ゆかりさん
◆小説丸 末國善己さん
◆小説新潮 10月号 杉江松恋さん
◆野性時代10月号 吉田大助さん

感想・レビュー・書評

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  •  第7回ほんま大賞受賞作品です。
    大人買いのうちの1冊だったので、ゆっくり読みました。
     現代も生理用品等など、色々な想いで開発に携わっている方々がいるかと思うと頭が下がります。
     女性を穢れとする考えの世の中
    武士道 身分 
    父と娘 仲間 
    色々な立場で色々な想い
    考えることができたなと思います。

    題材が題材なだけに手にとるのを憚れる方もいらっしゃるかもですが、読みやすいと思いました。

    最近、生理痛体験といったものができる機会があるようです。
    性別や年齢色々な違いに関係なく、お互いがお互いを尊重できる世の中になっていったら、いいなぁ~なんて思ったり。
     

  • 江戸時代の月経と紙職人、月花美人(ナプキン的なもの)、武士道の話。時代小説で医療小説。

    月経について書いているし、著者は女性なのかと思ったら男性!ナプキンのずれるとか漏れるとか、体調が悪くなるとかPMSにもふれてある。痔にもいいって。

    登場人物のお互いを思い合う感じ(親子愛、友情の信頼しあっているからこそのやりとり)に胸が熱くなった。
    おもしろかった。

  • 武士による商品開発物語。
    これまで”無い”物を創りだすのはとても難しい。
    ましてや創るのは生理用品……武士としてのプライドを乗り越え、その先には女性は穢れといった文化や宗教観が立ちはだかる。

    商品開発を通して、カタブツ生真面目な武士の思考が、突出してなんか現代人ぽくなっていくのがおもしろい。

    そして生理という女性の日常を、歴史という観点から垣間見て、血盆経の信仰も初めて知った。
    正しく知識を得ることもだいじだし、
    庶民の暮らしの歴史を知ることもおもしろいな。

    読みやすくてエンターテイメント性も高いのに、
    なんかいろいろ考えさせられる。
    うん、すごくいい読書だったと思う。

  • 兄夫妻の忘れ形見である姪と暮らす武士が女性の月経の処置に使われるアイテムを幼馴染の紙問屋の息子と女の町医者と3人で作り、江戸で売り出していくという時代医療小説
    これは著者である滝沢志郎氏が実際に自分でナプキンをあてて1日を過ごしてみたというTwitterの投稿が話題になってことがきっかけで知った本だった
    男性が下衆な視線ではなく、女性の月経に興味を持つこと、それを掘り下げて小説にすることというのは私の記憶にある限りだとない
    作中では主人公の鞘音が男性である限り女性と同じ気持ちは味わえないとしながらも、それでも毎月のしんどさや状況を知ることはできるとシンパシーではなくエンパシーで取り組む姿が印象的だった
    そして横たわる根深い男尊女卑的な価値観に対する愕然とした様子もしっかり書き込まれていて、たとえ結婚しなくても子どもを生まなくてもすべての女性がその苦しみから解放されてほしいという祈りが込められた小説だったと思う

  • 発起人は商人、発案者は女医、制作者が武士という幼馴染三人で千年の禁忌に挑む。

    月経という分かりやすいワードに読み始めたけれど、その実は奈良時代以前は穢れとされていなかったモノ、つまりは女性そのものの地位向上と周知に、男の象徴でもある武士を真正面からぶつけ、取り込み、当然とされている世間と世論へ疑問を持つことを投げかけている作品。

    女の敵は女と女性読者は共感するし、そんな女性たちを知るために、男性読者にも読まれて欲しい本。

    時代小説にありがちな小難しい蘊蓄はなく、心情と会話主体で読みやすい。
    ラストどうなるのかと思ったけど、そう来たかー、そうなるよなーと納得の結末。

    血盆経や荻野吟子さんにも触れてて、ちょっとした知識も身につきました。
    面白かった!

  • 伝記もの...なわけないわなw
    いかにもな思わせぶりな商品を取り扱い、途中鳥の羽とか出てきて天使の羽つきかよって一気に白けたw
    時は江戸時代の武士を主人公にしたことで、当時ならではの商品開発であったり、女性の穢れ問題に挑む姿勢は勇敢なれど、ちょっと時代考察的には無理がありすぎてどうなのよってもはやラノベ。まぁ冒頭からくだけた感じで始まったので期待はしていなかったが評価が意外によかったので手にしたけれど、これならもっとドキュメンタリチックな話にしたほうが良かったと思う。あまりに漫画で最後の領主の件は惰性でしかなかった。

  • ほんとうにこんなふうだったら素敵だなぁと思う。インド映画でも男の人が工夫していた作品があったが、江戸時代末期、武士の身で不浄と言われた生理用品の開発に取り組む鞘音、革命を起こそうと頑張る壮介や女医者の虎峰などが自分らしく生きていく姿が素晴らしい。

  • 作者自ら生理用ナプキンを着用して執筆したという江戸時代の月経禁忌についての時代小説。

    元・アンジュルム和田彩花さん推薦。https://note.com/kadobun_note/n/n97407718a5c6

    最近の時代小説、女性を主人公にした作品、フェミニズムを題材にした作品、いままで歴史からなかったことにされてきた物語が、じわり、と増えてきています。読みたいです。

  • 生れてはじめて性別問わず、
    広く多くの人に読んで欲しいと思った。

    身をもって現代の生理用品を使った経験も
    文章に力を持たせている。

  • 読もう
    面白いよ

  • 登場人物がなんとも魅力的だった。その後のことが書かれているのもいい。

    人々に非難されながらも、当たり前とされてきたことを打ち崩してきた人たちがいたからこそ、少しずつ社会が暮らしやすくなってきたのだと実感した。穢れについては考えさせられることが多い。海外では、いまだにこのような風習が残っているところがあると聞く。少しでも状況が変わってほしい。

    よくSNSで、女性は〜だから男性は〜だからとお互いを決めつけて、対立しているのを見かけることがある。女性はこのお話で出てきたように、月経や女性としての生き方に悩み、男性は女性よりも優れた体力や筋力を持つゆえに、責任感が大きい仕事を任されたりすることがあるのだと思う。生物的に体のつくりが異なり、異性の体や状況を体験することはできないから、お互いのつらさは分からない。きっとみんなそれぞれ不満や辛さを抱えて生きている。でも、分からないからと一方的に不満をぶつけるのではなく、男性も女性もお互いを知り、少しでも理解しようと歩み寄ることが必要なのではないかなと感じる。

  • 平易な感想ですが、すごく感動したし、考えさせられたし、今がこうしてあるのは過去に闘ってくれた人がいるからだと再認識させられました。
    普段は時代小説は読みませんが、そんな私でも数時間で読み終えてしまうほど、夢中でページをめくりました。

    「穢れ」とされる月経、苦しむ女性のために生理用品を開発していく江戸時代の物語。
    印象的だったのは、いくつもあります。花魁が涙して女性のためのものを作ってくれることに感謝の伝言を託したところ。また、若葉に対して虎峰が女性が医師を志す事の大変さや覚悟を問うところ。壮介が自らの「革命(よなおし)」について熱弁するところ。一番は、鞘音が殿からの扇腹により武士という身分を剥奪され、喪失感と共に開放感を感じていたところ。
    こんなにも生きづらい世の中をいくつも重ねて、今の時代があるのに、まだ変わらないところもあります。それに意を唱えることは大切で、また次の時代に続いていくものだと思います。その一方で、自分の中にあるある種のこうあらねばならないという思い込みを手放していけるかどうかは、ひとりひとりにしかできないことで、鞘音のように目の前で起こることを自分がどう感じてどうしたいのかという声に耳を傾けられる人でありたいと思いました。

  • 女性にお薦めする時代小説。
    月経が不浄だとされていた江戸時代末期に生理用品を開発しようとしたのは、無骨で気高い武士と、商だけではない思いをそれに持つ紙問屋の若旦那と、強い信念を持つ女性の医者だった。
    偏見や数々の困難を乗り越えようとする友情を超えた姿が熱い。

  • とても良かった。
    生理が不浄とされた時代で、いかに女性に対して差別や間違った医療の処方がされていたかがわかった。
    そしてその世の中を変えようとする姿勢や、常識を疑って革命を起こそうとする姿勢がとても感動的で涙が出る作品だった。

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