俳句とは何か (角川ソフィア文庫)

  • KADOKAWA (2000年7月25日発売)
3.75
  • (1)
  • (1)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 48
感想 : 4
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784041149072

作品紹介・あらすじ

俳句の特性を明快に示した画期的な俳句の本質論「挨拶と滑稽」や、「写生について」「子規と虚子」「女流俳句について」など、山本健吉の代表的な俳論と俳句随想を収録した評論集。正岡子規、高浜虚子、飯田蛇笏など六俳人の一句をとりあげた代表的鑑賞作品「一句鑑賞」も味わえる。初心者、ベテランを問わず、実作者が知りたい俳句の本質を率直に繊細に語る、本格俳句入門に最適な一冊。
解説・平井照敏

みんなの感想まとめ

俳句の本質を深く探求する本書は、初心者からベテランまで楽しめる内容が詰まっています。著者は、俳句がダイアローグであり、切れ字の重要性を説きながら、俳諧の源流を連歌に求め、その芸術性を高める過程を明快に...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 俳句の研究書をAIに推薦してもらった数冊の中の1冊です。著者のことを存じ上げず、また、収録されている評論が1946年から1983年に出されたもので、古いという思い込みゆえに、半信半疑で読み始めたのですが、私にはインパクトがありました。俳句の成立当初をみながら、切れ字が如何に重要か。そして、俳句はダイアローグであることを説いています。

    それゆえにということもあるのでしょうが、著者にとって、芭蕉が如何に巨大な存在か。沢山の箇所で芭蕉に言及がありますが、以下の文章がその最たるものでしょう。

    「「物の見えたるひかり、いまだ心にきえざる中にいひとむべし」(あかさうし) この芭蕉の言葉が、俳人たちの何より忘れてならないことだ。発句の中に、この「物の見えたる光」が灯っているかどうか、それが一番大事なのだ。言いかえれば、そこに「いのち」が輝いているかどうか。その瞬間のおのれの「いのち」が、句の中に移されているかどうか。」

  • https://twitter.com/rintensha/status/1753414558746857889
    「「俳句はまず何を読めばいい?」と聞かれることがありますが、

    ・川名大『現代俳句 上下(ちくま学芸文庫)』
    ・塚本邦雄『百句燦燦(講談社文芸文庫)』
    ・山本健吉『定本 現代俳句(角川選書)』

    以上3冊をおすすめしています。寺山修司経由で中村草田男や富澤赤黄男の句を好きになったけど次に何読めばいいかまじでわからん……となっていた私に、三種三様の読みの基準を示してくれた本です。」

    https://twitter.com/rintensha/status/1753418579117261251
    「この3冊を読んだ後に山本健吉『俳句とは何か(角川ソフィア文庫)』所収の「挨拶と滑稽」「写生について」あたりを読むと、俳句の俳句らしさが腑に落ちるのではないかしら。芭蕉への橋渡しをしてくれる点でもこの本はありがたかったです。」

  • 『山本健吉俳句読本』の第一巻として刊行された本を、再編集したものです。

    著者は、俳諧が連歌にその源流をもっているということに着目して、談笑の場における諧謔精神を受け継ぎながらも、それを芸術的に昇華したところに、俳諧の本質を見ようとしています。そのうえで、ディアローグにおいて成り立つ芸術として俳諧をとらえなおし、その本質を「挨拶」や「滑稽」ということばによっていい表わそうとしています。

    著者のこうした俳諧論は、桑原武夫の『第二芸術論』とひとまとめにされて、俳句に対する批判だと誤解されたことがあったと著者は回想していますが、他方で著者は「純粋俳句」ということばで、俳諧のあるべきすがたを積極的に語っています。俳句が連歌からの独立を果たすにあたって、表現上の独立性を獲得するために、「切れる」ことが重視されたと著者は論じています。そして、このような背景にもとづいて、切れ字の意義についての考察が展開されていきます。

    こうした立場から、著者は芭蕉の俳諧のもつ芸術的価値について検討をおこない、とりわけ蕪村との比較を通じて、連歌という源流につながりつつもそこから独立している俳諧独自の芸術的精神が芭蕉の句において十全に示されていると主張しています。

  • 山本健吉の洞察力と平易な言葉で書き綴るわかりやすさは、人をうならせる。

全4件中 1 - 4件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

1907年~1988年。明治40年、長崎県生まれ。
父は明治期の評論家・小説家である石橋忍月。折口信夫に師事し、民俗学の方法を学ぶ。昭和9年創刊の「俳句研究」編集長として中村草田男ら人間探求派を世に送り出す。昭和24年より評論家として、文芸評論のほか、俳句の評論や鑑賞を執筆。
昭和58年、文化勲章受章。昭和63年、5月7日没。

「2018年 『奥の細道 現代語訳・鑑賞(軽装版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山本健吉の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×