殺人と幻視の夜 (角川ホラー文庫)

  • KADOKAWA (2024年8月23日発売)
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本棚登録 : 177
感想 : 10
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  • 本 ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041150207

作品紹介・あらすじ

大学生・久守は触れた人の後ろ暗い秘密が視える幻視能力に、幼い頃から苦しんできた。しかしある日、美大生の佐伯に触れ、話題になっている残忍な連続殺人の犯行を幻視してしまう。この事件を止めるべく、懐に入り、証拠をつかもうとするものの、佐伯と交流を重ねるうちに、孤独だった久守は本当の絆を感じ始める。犯行を止めるため、能力を駆使する彼の友情は、どんな結末を迎えるのか? 一気読み必至のノンストップ・ミステリ!

『幻視者の曇り空 ―― cloudy days of Mr.Visionary』(二見書房)を改題・加筆のうえ、文庫化したものです。

感想・レビュー・書評

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  • 最後まで騙された・・・!幻視ができる久守に振り回された感じ・・・。幻視できた未来をうまく解釈できないとダメだなと思いました。やはり未来は変えられないんだなって。

  • 花束は毒がとても面白かったので、読んでみた。
    主人公は、相手に触れることその人物が起こす悪事を幻視できる能力を持つ大学生。
    ある日、すれ違い様に触れた人物の幻視により、刺殺体が見えたことより、世間で起きる連続殺人鬼であることが疑われる美大生「佐伯」の正体に迫る、というお話。
    佐伯はグロテスクな表現の絵を描いたり、人体の構造に対する異常な興味を持っていたりと、知れば知る程殺人鬼の可能性を感じる。
    ボランティア活動でホームレスの炊き出しに参加したりしながら、仲良くなりつつも疑い続ける。
    後輩の真野梨香が襲われる可能性が出てきて…
    真相の核となる部分については、おおかた予想ができました(真犯人は真野梨香、彼女が犯した殺人現場を佐伯は、死体観察も兼ねて追いかけて写真を撮ったりしていただけだった)。
    ただ、真相の予想がついていても、佐伯の異常性が終始垣間見える度恐ろしさを感じずにはいられませんでした。

  • 限定的に未来を垣間見ることができる大学生が、連続殺人の現場を幻視して、犯人と思われる美学生の犯罪の証拠を押さえるため友人として懐に入ろうとする、ホラーサスペンス。
    サイコパスが登場する犯罪小説の割に青春小説のさわやかな後味が残るのは、主人公が段々主体的に行動するようになっていく変化と、遂に自覚することがなかったある真実によるものかな。

  • 主人公は、触れた人の後ろ暗い秘密が視える幻視能力を持つ大学生・久守。

    小学生時代からこの能力に苦しんで来た久守だったが、ある日、美大生の佐伯に触れ、残忍な連続殺人の犯行を幻視してしまう。

    久守は佐伯の連続殺人を止めるべく証拠を掴む為に動き出す。

    織守きょうやさんの作品という事で、なんらかのどんでん返しがあるだろうと予想し、ミスリードされないように注意深く読み進めた。

    真相は想定の範囲内だったが、思い込みが原因で事実を歪めてしまう恐怖を感じた。

    ホラーと言うよりは、人の心の中に巣食う悪意と狂気を描いたサイコパス作品。

  • んー
    なんか終始だらけてしまっている感じ
    このストーリーなら短編でいいのでは?
    犯人も途中でわかっちゃったしなんかあんまりでした
    残念

  • 主人公が幻視した相手が殺人犯かもしれない、というところからお話が始まる。証拠を掴んで警察に伝えてフェードアウトしようと思って行動する中、1度未来を変えることができたため、犯行を止めれるかもしれない!と奮闘を試みる主人公。お話の流れやおおよそラストで犯人がわかるので面白かったです。しかし、物足りなさが…。犯人視点もあると解消できたかもしれません。主人公と犯人かもしれない人とのやりとりは面白かったです。

  • 触れたら見えてしまう。
    誰の視点で見ていた世界なのか、それだけに固執してしまったからこそ一人に絞ってしまったのだろうな。

  • 彼は探偵に向いてる

  • 正義と友情との間での葛藤が見られるのかと思ったら、案外あっさりだったので少し物足りない。葛藤もハラハラ感も不完全燃焼。

  • さほどタネも仕掛けもございませんといった感じ。(ありますが)花束は毒の自分の感想読みなおしてたら、読んでなかったかもしれない(笑)めちゃくちゃ怖い!っていうわけではなかったから、ホラー苦手でも大丈夫かと。

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著者プロフィール

1980年イギリス・ロンドン生まれ。2013年、第14回講談社BOX新人賞Powersを受賞した『霊感検定』でデビュー。15年、第22回日本ホラー小説大賞読者賞を受賞した『記憶屋』は、シリーズ累計35万部を超えるベストセラーとなる。その他の著作に『SHELTER/CAGE』『黒野葉月は鳥籠で眠らない』『301号室の聖者』『世界の終わりと始まりの不完全な処遇』『ただし、無音に限り』『響野怪談』がある。

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