彼女が知らない隣人たち (角川文庫)

  • KADOKAWA (2024年11月25日発売)
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本 ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784041151426

作品紹介・あらすじ

縫製工場でパート勤務をしつつ、夫や子どもたちと平凡な日々を送っていた咏子は、駅前での爆発事件をきっかけに周囲の不穏な変化を感じ始める。同僚の外国人技能実習生に対するネット上での誹謗中傷、不可解な言動を繰り返す反抗期の息子、図書館での第二の爆発騒動。一連の事件に家族が関与しているのではと疑念が膨らんだ咏子は……。
人は、愛する人の心のうちをどこまで理解できるのか。世界が鮮やかに反転する、衝撃の社会派ミステリ! 
解説・町田そのこ

感想・レビュー・書評

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  • あさのあつこさん初読みー!

    駅前施設で爆発事件が起きるところから始まり
    不穏な雰囲気で物語が進む進む、読みやすい。
    不穏から最後あっさりな急展開だったが

    家族とは言えど、なんでも分かってるわけではない
    と言う事を思い知らされた

    物語の中身としては
    外国人滞在者、難民申請やら、少し難しいというか私が無知すぎるので勉強になった。

    個人的にこの主人公の主婦には共感できないものの、、、あなたのそゆところは大丈夫なのかよとも問いただされてる感もあり、、(・・;)

    『対岸の火事のように感じていた自分を、「そういうとこだぞ」と叱ってもらえたような気持ちです。』という町田そのこさんの帯!!まさに!!
    解説も町田さんです。


    他も読んでみよかな
    バッテリーの方だよね(^^)

    • chirorimitsukiさん
      バッテリーお薦めです
      バッテリーお薦めです
      2024/11/29
    • なんなんさん
      土瓶さん
      そです、社会派ですー
      私、社会派ミステリー好きだったんですけど、
      全然知識ないことになると、、、はて??ん?どゆこと?が増えてしま...
      土瓶さん
      そです、社会派ですー
      私、社会派ミステリー好きだったんですけど、
      全然知識ないことになると、、、はて??ん?どゆこと?が増えてしまい(・・;)
      あさのあつこさん、土瓶さん読んだ事ないんですね
      意外です、全作家さんコンプリートしてそうなイメージがありました(^^)
      2024/11/29
    • なんなんさん
      chirorimitsukiさん
      コメントありがとうございます!!
      バッテリー、野球ですよね?読みたいです
      長いのかなー?と思い、未着手でし...
      chirorimitsukiさん
      コメントありがとうございます!!
      バッテリー、野球ですよね?読みたいです
      長いのかなー?と思い、未着手でしたが
      野球好きなので仕入れようかなー(๑╹ω╹๑ )
      2024/11/29

  • ふと気づくと
    確かに自分の地元にも、通勤途中にも
    町中にも色々な国の人が多くいます
    ほんとに日本は旅行者の方も含めて
    様々な国の方が増えたなと
    思います
    デリケートな問題になってしまうので
    詳しくは書きませんが様々な事が
    問いかけれた話でした

  • 知らないことは怖い。
    ただ、知った後でも怖いこともある。
    知ることと、わかろうとすることや、考えることは違う。
    膨大な距離が存在する。

    自分ではどうしようもできない大きなことの主語は大きく、主語の構成も複雑。
    だから、主語を形作るひとつひとつのバックグラウンドを実名で表されないと、知ろうとされづらく忘れられやすく、その先の理解には進まない。
    だけど、その大きなことの一端が身近な何かだったなら、一気に距離が詰まってくる。

    そのことに対して、隣人が考えていること・感情は、たとえその隣人が家族ですら、わからない。

    咏子さんのような、そういう正義感や、ある種の正直さは、生きづらさや、周りの人への影響も生むだろうけど、やっぱり人として強いんだと思う。

    私はどうなのかな。
    考えさせられるな。

  • 解説の町田そのこも書いているが、忘れてはいけない心持ちというものをみた気がする。
    自分も、どうしても恐怖感が拭えない対象があるが、その感情は、広めるものではないし、静かに自分自身で背負うものだと改めて感じた。
    投げかけの状態でお話しは終わるので、モヤモヤしてしまう読後の方もいるとは思うが、現実も同じだと感じる物語だった。

  • 主人公(主婦)と家族、職場の同僚、ママ友との関係が身近に発生したテロによって変化していく。
    息子や同僚の外国人、難民支援活動家とのやりとりが今まで身近に感じていなかった世界を広げていく。
    ミステリーとまではいかないが、当たり前を当たり前のままに感じている社会には色んな見方や考え偏見が存在する。それを改めて感じながら物語が進んでいくので投影しやすい。

  • 平凡な家族と暮らす主婦、三上咏子。
    家族のためにと自分なりに頑張って暮らしているが
    なかなか理想の家庭像にはならず、
    夫、息子や娘ともなんとなくギクシャクし 心の中で愚痴を言う。
    かといって相談できる相手もいない。

    そんなある日、近くのビルで二度の爆破事件が起こり
    咏子がパートとして働いている職場の外国人実習生が
    爆破事件に関与しているという誹謗中傷が拡大し暴力事件にまで発展する。

    PTAで知り合った吉澤桃子から心配の電話が入り
    それをきっかけに彼女と深くかかわることになる。
    彼女は難民支援団体で活動している人物だったのである。


    難民として認定されず強制送還されてしまう現実や
    外国人労働者の雇用など、初めて知る事実は
    反抗的な息子、夫の不可解な行動とつながって…

    息子たちが何を考え行動しているのか、
    夫が何を思って行動したのか、
    家族だからと言って 近くにいても気づかなかった事実。

    ましてや咏子もこの爆破事件が起こらなかったら知ることはなかった事。

    家族だからと言ってすべてがわかっているわけではないこと。

    かといってそれを無視することはできないこと。

    どう関わって行くのかという、投げかけをされた感での読了。

  • 届いて薄いと思ってしまった。ページ数を確認して買うべきだった。普段ミステリーをよく読むので内容も薄いと感じてしまいました。すみません。

  • 身近なことのはずなのに、自分事として捉えることが難しいものが多い。見えなければ無いものとして生きて行くことに罪悪感を覚えてしまったら、この世の中の何と生き難いことか。

  • 在留外国人とアパルトヘイト、テーマが重い。4/5まで暗くて読むのが辛かった。

  • 自分には少し重過ぎる、テロ事件があり物語も変わって行くが、人の気持ちが親子でもわからないし、他人はなおさらわからない まして外国の人となれば難しい自分が外国に行った時は大変だと思う。だから外国には行きたくない。

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著者プロフィール

あさの あつこ:1954(昭和29)年、岡山県生れ。青山学院大学文学部卒業。小学校講師ののち、作家デビュー。『バッテリー』で野間児童文芸賞、『バッテリーII』で日本児童文学者協会賞、『バッテリーI~VI』で小学館児童出版文化賞、『たまゆら』で島清恋愛文学賞を受賞。著書は『福音の少年』『No.6』シリーズ、『弥勒の月』『アーセナルにおいでよ』など多数。

「2025年 『あなただけの物語のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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