怖い絵の中のモノ語り (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041151433

作品紹介・あらすじ

「怖い絵」シリーズの著者が、「生活用品」「食べ物」「動物」「装飾品」「シンボル」「楽器」の6章から成る全32作品を読み解く! ルノワールが描いた作家史上唯一の男性ヌード(『猫を抱く少年』)、クリムトが黄金色で描いた知恵と戦の女神(『パラス・アテナ』)、ミュシャがギリシャ神話の王女に施した流麗な装飾品(『メディア』)など名画に描かれたアイテムから歴史的背景や絵に秘められた画家の思惑を解き明かす保存版。

感想・レビュー・書評

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  • 2025/1/4読了
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    「美女と男の生首」の取り合わせはユーディトとサロメに典型的に見られ、西洋絵画が延々と描き続けてきたお気に入りのテーマである(なんと趣味の良いことか)。共に華やかな美女。ユーディトは旧約、サロメは新約。どちらも聖書由来だ。また前者は敵と戦った善、後者は聖人を殺した悪。見分け方としては、前者が長剣を持ち、後者は首を皿に載せている。長剣のあるなしが善悪のポイントだ。
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    毎度のこと、勉強になる中野先生の本。今回は絵画の中のモノに焦点を当てて解説されている。元は雑誌の連載で文字数も制限されていたので、一篇当たりのボリュームもさほどではなく、もう一篇もう一篇と読む内に読了してしまった。しかし、ユーディトとサロメの話は、他のエッセイで、組み合わせでも単体でも一体何回出て来たことか? 結構お気に入りのテーマなのかも? 積ン読本に、原田マハ『サロメ』があったことを思い出し、此方の本棚に登録した。

  • 知れば知るほど背筋が凍る! 中野京子が選んだ、本当に“怖い絵”。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS(August 3, 2017)
    https://casabrutus.com/categories/art/51898

    絵の中のモノ語り | ダ・ヴィンチWeb
    https://ddnavi.com/book/4041118867/

    中野京子の「花つむひとの部屋」
    https://blog.goo.ne.jp/hanatumi2006

    「絵の中のモノ語り」中野京子 [文芸書] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322106000336/

    「怖い絵の中のモノ語り」中野京子 [角川文庫] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322403000788/

  • 今回は絵に書かれている物から絵画を見るという視点。勉強になるし、単純に面白い。新しく好きな絵や画家が見つかったりもする。
    そして毎回、知識量にびっくりする。

  • 中の強固さんの絵画解説
    わかりやすい文章で面白く、勉強になる
    本が出版される度に楽しませてもらっています
    中の強固さんの本と出会わなかったら、絵画に興味持つ事は無かっただろうな
    本当にありがたい限りです

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著者プロフィール

早稲田大学、明治大学、洗足学園大学で非常勤講師。専攻は19世紀ドイツ文学、オペラ、バロック美術。日本ペンクラブ会員。著書に『情熱の女流「昆虫画家」——メーリアン』(講談社)、『恋に死す』(清流出版社)、『かくも罪深きオペラ』『紙幣は語る』(洋泉社)、『オペラで楽しむ名作文学』(さえら書房)など。訳書に『巨匠のデッサンシリーズ——ゴヤ』(岩崎美術社)、『訴えてやる!——ドイツ隣人間訴訟戦争』(未来社)など。

「2003年 『オペラの18世紀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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