雷龍楼の殺人

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  • KADOKAWA (2024年8月2日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784041152102

作品紹介・あらすじ

富山県の沖合に浮かぶ油夜島。この島にある外狩家の屋敷「雷龍楼」では2年前、密室で4人が命を落とす変死事件が起こった。事件で両親を失った中学生の外狩霞は、東京にいるいとこ・穂継の家へ身を寄せていたが、下校途中、何者かに誘拐される。霞に誘拐犯は、彼女を解放する条件となる「あるもの」を手に入れるため穂継が雷龍楼へ向かったと告げる。しかし穂継が到着した夜、殺人事件が発生。その状況は2年前と同じ密室状態で、穂継は殺人の疑いをかけられる。穂継が逮捕されると目的のものが手に入らないばかりか、警察に計画を知られてしまう。穂継の疑いを晴らしたければ協力しろ、と誘拐犯に迫られた霞は、「完全なる密室」の謎解きに挑む。

みんなの感想まとめ

密室での殺人事件とその謎解きを中心に展開する本作は、孤島にある外狩家の屋敷「雷龍楼」を舞台に、過去の惨劇と現在の誘拐事件が交錯します。東京にいるいとこ同士が極限状態で協力しながら、密室の謎に挑む姿は緊...

感想・レビュー・書評

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  • 犯人当てミステリーを地で行った超力作! 様々な視点で描かれる、完全なる密室とは何か #雷龍楼の殺人

    ■あらすじ
    二年前に孤島の雷龍楼で殺人事件が起こった。事件で両親を失った外狩霞は東京で叔母一家といとこの穂継と暮らしていた。

    ある日、霞は何者かに誘拐されてしまう。誘拐犯は解放するための条件として、穂継を雷龍楼に向かわせ、ある情報を入手するように告げられるのだ。その後穂継から誘拐犯に連絡が入る、なんと雷龍楼で新たな密室殺人事件が発生したらしく…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    力作ですね、犯人当てミステリーを地で行った作品。タイトルも装画もカッコイイ!

    いきなり読者への挑戦状が入ります。本来は終盤で入るべきはずのもの、どんな中身は読んでみてほしいのですが前代未聞でビックリ。倒叙ミステリーなのかな? と思いながら読み進めますが、犯人による犯行状況をなぞるような構成ではないんですよ。んー、どゆこと?

    そう、本作は大きく3つの視点で進行していきます。

    外狩霞 :誘拐され、解放条件である穂継の情報入手を待つ
    高森穂継:雷龍楼で情報入手を目指すも、連続密室殺人に巻き込まれる
    鯨井真子:穂継の叔母でありミステリー作家、二年前の事件を穂継と共に追う

    それぞれの視点で様々なことが発生しながら事件のことが語られていくのですが、物語の中心としては穂継の視点。よくある孤島・館もの設定ではあるんですが、「完全なる密室」などミステリー論も差し込まれ、最後まで飽きることなく楽しめちゃいました。

    事件では昔ながらの大家族イザコザも仕込まれて、人間関係にも深みがある。事件との繋がりも怪しいし、これはわくわくが止まらない。

    またいくつか明らかに伏線だなと感じさせる情報があるんですが、結局この3つの視点がどういう構造か分からない。ひょっとしてこうじゃないのかなーとは思うのはあるんですが、動機や過去の背景との繋がりが見えてこず、イマイチ明確にならないんすよね。ムズイ…

    読み進めること終盤、ついに枠組みが見えてくるんですが… なるほど、そういうことか。多くの情報が紐づいて、するすると真相が明らかになってくる。となると、あの人はこの人で、まさかこうなってるのでは… と思いながらラストを迎え、私はガクブルが止まりませんでした。

    ■ぜっさん推しポイント
    よくミステリーは、限られたルールの中でしか楽しめない予定調和なゲーム的な読み物であるという批判があります。そこがいいんじゃないですか~、人生を楽しく時間を過ごすことが重要なんです。

    どんな高尚な文学芸術であっても、受け手にとって光り輝くものが得られなければ、何の意味もないと思ってます。みんなでミステリーを楽しもうって姿勢の作品は大好きです、今後の作品にも期待しちゃいます!

  • まず読書への挑戦から始まったのは驚きこれもすごいトリックだった。密室のトリックも解けなかった。最後にもう一つ展開がびっくり返った。今までのはなに?という感じでおもしろかった

  • 読了日:2024年 10月20日

    2年前、離島にたたずむ雷龍楼で4人が亡くなる変死事件が発生した。
    現在、雷龍楼へ高森穂継は誘拐された外狩霞の為、誘拐犯に要求された「あるもの」を手に入れるために向かう。しかし、雷龍楼で連続殺人事件が発生し巻き込まれてしまい。
    霞は、穂継を助けるため雷龍楼を思いだし考え始めるが。
    ー------

    結論からいうと私は、この小説はダメでした。読者への挑戦がどうしても受け入れられなかったからです。

    読者への宣言として序盤に犯人と被害者が伝えられます。しかし、伝えることによって宣言すると書いてある以上、犯人と被害者が実は、、、。というのは、私にとって受け入れがたい内容でした。

    また、読者への挑戦というもの自体がTからKに渡したものの冒頭であり、読み手に宛てたものではない。という可能性も考えてみましたが、矛盾があり受け入れられませんでし。。。いや、案外これだったりするの、、、か?

    ミステリを皮肉った小説のように感じました。

  • なるほどね、の一冊。

    油夜島に佇む外狩家のお屋敷「雷龍楼」での過去の事件と現在進行形の惨劇の共通キーポイントは密室。
    東京と油夜島、お互いに極限状態に置かれたいとこ同士が密室の謎解きをしていくミステリ。

    表紙も設定も好み。見取り図有り、挑戦状有り、しかもバッチリ犯人提示に期待値はうなぎのぼり。

    読み進めていくほどに遠くの雷鳴が次第に近づいてくる感覚。

    もしや…という自分の中での落雷予報からのバッチリ想定地点にズドンと落雷。

    なるほどね、こういう見せ方も有りかと腑に落ちる。

    よくもここまで思い切ってやったもんだ。
    チーン。

  • 富山県沖合に浮かぶ油夜島に佇む雷龍楼。外狩(とがり)家の一族が先祖代々暮らす屋敷である。2年前に起きた事件のために延期された法要のために、集まった一族の面々。その中でも分家の高森穂継は、別の目的で雷龍楼を訪れていた。昨日の夕方、同居する従姉妹の霞が何者かに誘拐され、誘拐犯の要求は外狩家当主の重要書類を入手することだった。霞を救い出すために、穂継は犯人の指示通り書類を盗み出す事に奔走するが、やがて雷龍楼で次々と連続殺人が…

    本格ミステリ好きにとっては垂涎の設定ともいえる、孤島のクローズドサークルにおけるフーダニットもの。冒頭20ページ目に早々と「読書への挑戦」が叩きつけられ、これから起こる連続殺人事件の犯人も明かされる。え?フーダニットじゃないの?と首を傾げながら読み進める中、次々と不可解な状況下で殺人事件が起きる。かたや本土では、誘拐犯と脱走を試みる霞のせめぎ合いがありつつ、2年前に雷龍楼で起きた事件の謎も絡み合う。やや複雑なプロット。

    雷龍楼で起こる連続殺人劇があまりにも淡々と進み過ぎるし、視点が入れ替わる形式のため、“真相”には気付いてしまった。この手のオチは個人的に好みではない。
    不可能に思える密室の謎は、特徴的な館の間取りを駆使した正攻法によるロジカルな謎解きを期待してただけに、残念。肩透かしをくらった気分。

  • 設定がすごい密室殺人、すぐには行けない孤島、警察すぐには到着できない、病院にもすぐに行けないミステリーの定番を超えた最高傑作。監禁された所と殺人現場の孤島での同時進行の謎解きが面白い。ラストの意外な結末に驚愕してしまいました。

  • タイトルと表紙に惹かれたが内容も面白かった!

    ありがちな館、密室殺人かと思いきや・・・。

    オチは悪く無かったが、多少無理のある設定がチラホラあるがトータルで見れば悪くは無かったが、もっと面白くなる余地はあったはず!?

  • 読んでいると所々で違和感を覚える箇所があり、読み進めるとやっぱりそうだったんだと予想があたり、楽しく読ませてもらいました。

  • 穂積のいる雷龍楼で殺人事件。霞は誘拐監禁されながら推理。読者への挑戦で犯人は最初に明かされる。4章真実を話そう必見。仕掛があり真面目に考えてはだめ。

  • 意外性のかたまりみたいなミステリー。大好きな「読者への挑戦」、フェアだけど、アンフェアだと叫びたい気分で読了。

  • 雷龍楼、印象は昭和初期の名家のお家騒動かなと。湖と海の違いはあれど犬神家の一族が真っ先に浮かびました。映像化されたら綺麗なんだろうな。ストーリーが進むごとに何かモヤモヤした感情を最後まで引っ張りました。
    にいには策士策に溺れましたね。色男だから感情移入出来ませんでしたが。
    アリアドネの声を読んでいたのか伏線バシバシ分かっちゃいました。でも面白かったですよ。

  • 一風変わった斬新なミステリー!
    最初の「読者への挑戦」が嘘偽りないことがラストに分かったときにニヤリ。

  • 読者への挑戦がある小説を初めて読みました。

    連続殺人自体がつくられたものではないかな、と途中から怪しんでました笑

    そして霞が逃げ出す途中に誘拐犯の男を刺し殺してたけど
    「あー、それ絶対にぃにじゃない?てことはこの感じは2年前の犯人もこの子かなぁー」って気づいてしまったというか…

    人間関係と屋敷の見取り図を何度も見直しながら読んでた時間を返して笑

    文章自体は読みやすくて、そこは良かったです

  • 薊とルームシェア友達の電話での会話から始まり、霞の虐待体験の回想、霞目線で誘拐されてからの状況、にぃにと真子の会話が交互に出てきつつ話が進む。
    登場人物がそこそこでるけど、関係図や建物の間取りも最初に載っているから読みやすい。

    雷龍楼であまりに人が連続で亡くなって、その動機にも違和感があったし、霞の推測で誘拐の犯人が途中で分かってしまった。これも著者の狙いなのかな。だとしたら、分かりたくなかったなぁ。
    霞の拘束状態に関してはなるほど。完全密室の考え方や、同じ謎でも違う状況にすると本質は同じなのに違う見え方がするってとこが、興味深かった。

  • どうも読んでる途中で違和感があった。
    穂継が目的を達成できねば、人質である霞は殺されてしまうという危機的状況の中、何故か穂継と誰か(正体不明の女性)は2年前の事件についての考察をしている。時系列がズレているというオチなのだろうか?しかし、叙述トリックはないと最初に書かれているし…等と思いながら読んでいたら、そう来たか。予想できなかった。

    雷龍楼という少し変わった造りの屋敷で起こった殺人事件。事件が起きたときに犯人が隠れられるような場所はなく、関係者の中に加害者がいるという疑心暗鬼が募る。そんな状況で次の殺人が起きる。不可解だった最初の殺人に比べ、次の殺人は容疑者が絞られてきた…。
    ここまでは緊張感を持って読んでいたのだが、なんとクライマックスは犯人が生き残っている者たちを殺しまくるというカオスに…。ここまで来ると緊張感というより恐怖感を覚えた。早く、逃げて穂継!としか思えない。
    ただし、その恐怖感も裏切られることになった訳だが。

    2年前の事件の犯人は明らかにサイコパス。ここまで酷い状況であれば、関係ない人を巻き込んでも何とも思わないかもしれないが、最も殺したかった人への動機が恐ろしい。
    誰も幸せになれない結末だったが、私は面白く読めてしまった。

  • 何となく全て中途半端な印象になってしまった。
    何となく流れはわかるし、何となく終わりも予想できてしまった。
    ミステリと呼ぶには物足りなさを感じてしまった。

  • 申し訳ないけれど、正直に言ってこれはあまりにつまらなかった。
    文章もまるでロボットが書いたのではないかと思えるほど生きていない文章であった。大きなお世話だろうがもう少し作家の言葉で書くべきかと。
    登場人物も無駄に多いと感じた。

  • Amazonの紹介より
    富山県の沖合に浮かぶ油夜島。この島にある外狩家の屋敷「雷龍楼」では2年前、密室で4人が命を落とす変死事件が起こった。事件で両親を失った中学生の外狩霞は、東京にいるいとこ・穂継の家へ身を寄せていたが、下校途中、何者かに誘拐される。霞に誘拐犯は、彼女を解放する条件となる「あるもの」を手に入れるため穂継が雷龍楼へ向かったと告げる。しかし穂継が到着した夜、殺人事件が発生。その状況は2年前と同じ密室状態で、穂継は殺人の疑いをかけられる。穂継が逮捕されると目的のものが手に入らないばかりか、警察に計画を知られてしまう。穂継の疑いを晴らしたければ協力しろ、と誘拐犯に迫られた霞は、「完全なる密室」の謎解きに挑む。



    なんといっても目をひいたのが、「読者への挑戦」です。
    冒頭、正確にはプロローグの後にまさか登場するという斬新な方法には驚きでした。しかも犯人と誰が殺されるのか?、被害者も提示するので、いったい何を楽しめばいいの?と思ってしまいました。

    ただ、誘拐犯やどのようにして犯行したのか?といった過程は提示されていなかったので、そこを楽しめればいいのかなと思いながら、読んでみました。

    ある程度、情報があるので、この人は後々殺されるんだという驚きはないのですが、それにしても恨まれる性格ではなく、むしろ優しい人達が殺されたことに残念感がありました。
    展開としては意外と早いです。あっという間に連続殺人へと発展するので、犯人がいかにして犯行を行ったのか気になるばかりでした。
    そればかりでなく、過去の変死事件とどう関係していくのかも気になりました。

    同時進行として、一族の関係者の誘拐事件も発生します。解決するためには、事件の舞台となる「雷龍楼」にて「あるもの」を手に入れてこいということで、別の関係者が潜入します。

    どう2つの物語が結んでいくのか?そして誘拐犯は誰なのか?そういった興味を持ちつつ、展開していくのですが・・・個人的にこれは無いなと思ってしまいました。

    確かに新たなるミステリーで新鮮感はあるものの、今迄の楽しみを捨てちゃったかのような雑感がありました。
    屋敷で起きた連続殺人の真相を知りたいのに、まさかの結末だったので、期待していた分、この方法はちょっと残念だなと思ってしまいました。

    さらに誘拐事件の真実も、イヤミスだったので、なんとも言葉を失ってしまいました。誘拐に秘められた謎、そしてその真相にはそういうことだったんだということはわかったのですが、あまりにも悲劇的すぎる一面もあったので、全体的に微妙に感じてしまいました。

  • ラストが驚愕だった!
    あれだけの殺人事件は真子が描いたプロットで、実際には殺人事件は起きていないことも、霞が犯人を滅多刺ししたのも、その犯人が穂継だったことも…。
    なんともやるせないラストだった…。

  • 作り物めいた設定だなと思っていたら案の定。思わせぶりな語り口が興ざめ。

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著者プロフィール

1992年生まれ。長野県上伊那郡辰野町出身。2021年『虚魚』で第41回横溝正史ミステリ&ホラー大賞<大賞>を受賞し、デビュー。

「2023年 『きみはサイコロを振らない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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