- KADOKAWA (2025年2月25日発売)
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感想 : 30件
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784041152591
作品紹介・あらすじ
おいしいもの便――それは、ローカルな食べ物を送り合う幸せな宅配便。ドラマのファンサイトに集うネット仲間は、住む場所も世代もさまざまだ。推し活が命の秋田在住のネイリスト。同期の故郷・長崎で恋愛抜きの共同生活をする女性エンジニア。広島での母との同居を機に、卒婚を言い渡された元TVプロデューサー。息苦しさを抱える人々が別の土地のおいしいものを通じて、自分と向き合っていく。人生が愛おしくなる温かい物語。
感想・レビュー・書評
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十三湊さん初読み。ローカルな食べ物を送り合う宅配便、というところに惹かれ手にしたが、日本各地の豊富な名物の存在に気づける楽しい本だった。
SNSが主流の世の中で、かつて盛んだったBBS(ネット掲示板)でいまだに交流している人たちがそれぞれの土地のおすすめ食品を送り合う。このBBSのメインテーマは、とある推しの俳優や、その人が出演した朝ドラや大河ドラマの感想を語り合う場。そんな共通の趣味でつながる彼らは、ほぼ特定のメンバーしか出入りしなくなったBBSでの付き合いが長くなり、お互いの本名や住所といった個人情報も警戒心なく開示できる関係となったようだ。居住地だけでなく、年代、職業はやはりばらばら。ローカルフードの詰まった宅急便は、彼らがそれぞれに営む日常生活の彩りになっていた。今回は、愛知、秋田、長崎&熊本、広島、徳島などの名物が出てきたが、知らないものが多く、食べてみたいものがたくさんあった。連作短編集ではあるものの、話によく出てきた最年少の「ジュリアナ横手」とそのおばあちゃんの生活が明るく前向きでとても良かった。 -
星3.5
旅行に行ったら必ずスーパーに入る私。
しかし、ほとんど日本全国同じようなものばかり並んでいる印象だったが、この本を読むと地元だけの食品というものも多いのがわかって楽しい。本書に出ていた「カニチップ」を食べたくなり、近くの岐阜系スーパーに行ってみたが、お目当ての「明宝ハム」「明方ハム」ともども見当たらなかった。「けいちゃん」はあったけど。やはり、その地方地方で好みが違うのだろうな。
じゅりあなの無知ぶりには少々驚くが、仲間みんなそれを受け入れているのがほほえましい。そんな子でも、新しい機械はすぐマスターするというのはあるあるだと思う。そして、仕事は真面目にこなしているのも好ましい。
続編も出ないかな? -
ドラマのファンサイトで知りあったメンバーが、地元の名産を送りあう。各地のローカル食品が次々登場し初めて知るものも多く旅に出た先のスーパーへ今度行ってみようと思うほど。そして家族のあり方や働き方についても考えさせられた。
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十三湊さんの食の小説といえば、
ちどり亭シリーズ。
それが好きだったので購入。
地方ならではの食べ物が出てくるのは嬉しいが、どちらかというと人間関係のいい話。
でも聞いたことのない食べ物の名前を知れたのはちょっと幸せ -
日本全国の美味しいものが詰まった本でした。まだまだ知らない食べ物がある事を知れました。旅行に行きたくなりお取り寄せしたくなりました♪
食べることは幸せの一つですから大事ですね。
短編的でありながら全て繋がっている感じで楽しく面白く飽きずに読むことができました。
ご当地ものはきっとご当地で食べればさらに美味く感じるんでしょうね〜 -
先輩からのプレゼント。
どのストーリーも繋がっていて、読んでてとても面白かった。ご当地の食べ物がどれも美味しそう。
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顔も知らない全国の知り合い達と郷土の名物を送り合う。お代は自分が送る時の代金に替える…超楽しそうです
各地の知らない名物達を見ると旅に出たくなりますねぇ…
「さおしか」の正体やメンバー同士が本人達も知らない内に実は繋がりが有って…なんて伏線回収も見事でした。
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ドラマのファンサイトの繋がりからお互いのローカルの食べ物を送り合う繋がりも加わり、それを通して自分の生活も見直すお話。
ジュリアナちゃんがアホすぎだけどとても素直でいい子だし、おばあちゃんもそこに繋がるのね!と驚き。
美味しいものも食べれていい繋がりだなぁ。 -
温かいお話でした。おいしいもの便を通じてネットとリアルで繋がる人たち。ジュリアナとさおしかの気になる関係もよかったです。
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2025/05/03予約 9
地元から地元民がいつも食べているものを送り合うメンバーたち。出てくるものが美味しそうで画像検索し楽しめる。自分の故郷のものの紹介はわかるわかる!!なじみのもの、でも日持ちや好みの問題で一般的なお土産ではないところがいい。私なら絶対にPascoの小倉ネオを入れます。楽しそうな美味しいもの便、知ってる人が選ぶところがいいので商売になったらどうなんだろう。
まだまだ知らない美味しいものは、たくさんあるなあ…
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今回も魅力的な登場人物がたくさん。美味しそうなご当地食べ物もたくさん。読み終わってから私だったら何を送ろうかな…?とか考えていました。カクヨムの番外編を読んでから、こちらに戻って読むのも解像度があがって面白い。
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凝り固まった思考になってしまっている人達が、はっと気付くきっかけが地方の美味しい物というのがなんだか暖かくてほっこりする。優しい詰め合わせが嬉しい。
主人公それぞれに対してきちんと気持ちや背景が書かれているので、しっかりした内容になってます。ちょっと古い感じの文通のような繋がりが素敵。 -
クールなおばあちゃん、よし!
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話しの内容よりも、はっ!と思わせる言葉の宝庫みたいな感じでした。カッシーのファーストプレイス、セカンドプレイス、サードプレイスと年寄りは新しいことがしんどい話し。エルゴの章での興味と能力の向かい先の話し。クララの寿命38年で耐用年数超過の話し。
あと同じくエルゴで、オレの人脈は、会社員としての人脈で個人のではない!というの。
じゅりあな横手はモノを知らなすぎてかわいくて良かった。それで「さおしか」さんだ。面白かったです -
ゆるーく読めて、前向きな気持ちになれる連作の小説。
わたしが食べたことあるのはかんころもち!
甘くてぬちょぬちょして幸せな気持ちになる!
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2025-09-24(水)読了
久しぶりの十三さんの作品。
ネット上でのやり取りを怖いと思うこともあるけど、こう言う繋がり方は憧れる。
#読書好き
#読書ログ
#読書好きな人と繋がりたい
#本の感想記録
#ゆかりの読書記録2025 -
コミニティサイトでつながる人たち。
住んでいる場所の、特産品を贈り合う中で、その土地の良さを認識する。
そして、贈る人たちの物語が章別に描かれている内容でした。みんな、困りながらも未来へ向かうお話。 -
面白かった。さおしかさんが、そうだったのか…と、驚いた。
こういう繋がりもステキ。各地の美味しいもの食べたいな。 -
私だったら何送ろう。
著者プロフィール
十三湊の作品
