傷つきやすさと傷つけやすさ ケアと生きるスペースをめぐってある男性研究者が考えたこと

  • KADOKAWA (2025年5月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784041152836

作品紹介・あらすじ

★★★Amazonベストセラー(カテゴリ:介護福祉学)1位(2025/8/25)
ケアを管理と競争から解放し、「生きるスペース」を見出すにはどうしたらよいのか。
ある男性研究者が、自らを振り返り自身の「傷つけやすさ」に向き合って書いた、
『ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと』(中公新書)の続編のような立ち位置にある1冊。

「私たちは傷つきやすい存在であると同時に、人を傷つける存在でもあり、
 ケアをする存在でもあると同時につねにケアを受け取る存在でもある。」

「今までの僕は卓越した支援者から学んだケアを描くことが多かった。本書では僕自身の傷つけやすさ、
 そしてケアにおけるネガティブな場面も考慮したうえで、ケアし合う社会と生きやすい空間を考えていきたい。」

「目の前の人がどのような世界構造のなかに置かれているのか理解することは非常に難しい。
 僕が自明とする世界の枠組みからその人は排除されているがゆえに、その人に説明してもらうしかない。
 説明してもらってもわからないかもしれない。
 ところがそもそも説明してもらうこと自体がその人を傷つける。」

●人間は相互に依存し合うと同時に、傷つけあってしまう
●なぜケアは家庭と施設に閉じ込められたのか
●自分の小さな願いごとから始める

<目次>
はじめに 傷つきやすさと傷つけやすさ
序章 
第1章 家族ケアに忍び込む暴力 
第2章 プロのケアのなかのネガティブな出来事 
第3章 ケアを管理から解放する 
第4章 孤立と〈かすかなS O S へのアンテナ〉
第5章 生きのびるためのミクロな実践
おわりに 二つの対話、いくつもの対話 

みんなの感想まとめ

人間の傷つきやすさと傷つけやすさを深く掘り下げ、ケアの本質を問い直す一冊です。著者は、自身の経験を通じて、ケアがどのように家庭や施設に閉じ込められ、またそれがどのように暴力的な状況を生むのかを考察して...

感想・レビュー・書評

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  • “自分の「能力」に自信がある人は、下駄を履かせてもらって恵まれていたことに気づいていない。親の経済力、教育環境、仲間の協力、家事をしてくれる妻、これらはすべて「能力」を嵩上げする「下駄」だ。僕自身も子どもの教育に投資することが可能な家で育ったから大学まで行けた。自分の仕事に集中できる環境も、僕自身の努力の成果ではない。”(p.24)


    “「人様に迷惑をかけてしまう」という意識は、「ケアが不足している」のにSOSが聞き届けられない状態だ。(中略)「迷惑をかける」と思ったときにはケアが不足しているのであり、ケアを受け取る権利がある。”(p.65)

  • ▼東京外国語大学附属図書館の所蔵状況(TUFS Library OPAC)https://www-lib.tufs.ac.jp/opac/recordID/catalog.bib/BD11838878

  • 12月新着
    東京大学医学図書館の所蔵情報
    https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2003755588

  • 【鹿大図書館の所蔵情報】
    https://catalog.lib.kagoshima-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BD11838878

    【選書ツアーコメント】
    傷つき傷つけられ、ケアしケアされるわたしたち
    ケアという営みには、ケアする側とされる側の立場の非対称性に由来する暴力性がある。ケアに潜む暴力の可能性をいかに取り除くかについて、本書は社会的・経済的な構造に立ち戻りつつ構想する。人は弱く、他人を傷つける。その前提を受け入れたときに私たちができることは何だろうか。

  • 図書館の本を選びに本屋さんに行こう!
    2025年6月19日(木)15:30-17:00
    西沢書店大町店
    学生が選んだ本
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    福島駅前キャンパス
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    傷つきやすさと傷つけやすさ ケアと生きるスペースをめぐってある男性研究者が考えたこと https://fclib.opac.jp/opac/Holding_list?rgtn=3019724

  • 真摯に書かれた内容だが、少し読み応えが軽く期待したもの、読みたかったものと違った。私自身はマイノリティの属性がいくつかあり、マジョリティの属性もあるが、ついマイノリティの属性に頼ったものの見方をしてしまい、自分の加害や、無知に鈍感になることがある。その意味で、そうなんだよな…と思うことが多かった。

  • 著者は「ケアとは何か」で声を出せない当事者の姿を見つけ、声を出せる援助の方策など、実際のケアの現場に沿ったケア論を展開していたが、本書はそれがヴァージョンアップされ、ケアの背景にある社会やその構造に目が開かれた、そして私たちはあらためて氏の主張にあらためて出会った。そして「ケアの倫理」になった。

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著者プロフィール

村上 靖彦(むらかみ・やすひこ):1970年、東京都生まれ。基礎精神病理学・精神分析学博士(パリ第7大学)。現在、大阪大学人間科学研究科教授・感染症総合教育研究拠点CiDER兼任教員。専門は現象学的な質的研究。著書に『客観性の落とし穴』(ちくまプリマー新書)、『ケアとは何か――看護・福祉で大事なこと』(中公新書)、『「ヤングケアラー」とは誰か――家族を“気づかう”子どもたちの孤立』(朝日選書)、『子どもたちがつくる町――大阪・西成の子育て支援』(世界思想社)、『すき間の哲学――世界から存在しないことにされた人たちを掬う』(ミネルヴァ書房)、『摘便とお花見――看護の語りの現象学』『在宅無限大――訪問看護師がみた生と死』(医学書院)ほか多数。

「2024年 『となりのヤングケアラー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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