- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041153802
作品紹介・あらすじ
幽霊作家ゴーストライターの仕事のため出雲いずも秋あき泰やすが訪ねた素封家の屋敷には、死者の口に毛髪を詰めるという奇妙な因習があった。折しも屋敷では身元不明の老人が髪の毛で首を吊る怪事件が発生、秋泰は死体の番をせよと裏山の番屋に閉じ込められる。翌朝、床を人毛が埋め尽くし、死体は別人に入れ替わっていた! これは怪異か人の悪意か、すべてを説明する推理は存在するのか? 息もつかせぬ第44回横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈読者賞〉受賞作。
感想・レビュー・書評
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最初から最後まで髪。私自身、髪が長いので、作中の描写が良く分かるし、想像出来ます。
現代の話ですが、何処となく昭和の香りを感じさせ、何処となく金田一耕助の世界観を匂わせて頂いています。
前半はそうでもないですが、後半は登場人物のキャラが濃い!推理小説として考えるなら、登場人物は少ないのですが、濃ゆいですね。
推理は話が二転三転、寧ろ四転はしてます。最後の最後まで気が抜けない。
結論からいうと、口の中の髪が気持ち悪いって言う物語。 -
髪の毛が口に入る描写がきしょすぎました(褒めてます)
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こういうホラー好き。可能性を残してるのがいい。
話の内容はだいぶ胸くそで感情移入すると苦しかったけど、、、 -
わくわくする探偵小説であり、ホラー小説でした!面白かった!
横溝正史ミステリ&ホラー大賞の読者賞の受賞作とのこと。まさに横溝の探偵小説を彷彿とさせる薄暗く陰鬱とした世界観が魅力的に作り込まれていてたまらない!登場人物たちも、その世界に合わせてクセが強いがそれが魅惑的で、読んでいて楽しい。
読みやすくわかりやすい言葉でありながら、組み合わせや選び方が秀逸で、まるで舞台を観ているみたいに光景が目の前に浮かぶ。
二転三転どころか次々と変化していく状況に、正直何度か置いてきぼりにされかけはしたけども(寝不足続きで頭がついていってなかった)その煙に巻かれる感じも含めてわくわくした。
まだ、主要人物の背景に秘密がありそうなので、ぜひともシリーズにならないかなあ、と思っています。
怪異が怖い!というよりも、ミステリ色の強い良いホラー。古き良き探偵小説への敬意と、ホラーへの愛が混ざり合った、ホラーミステリ。