後宮の検屍女官7 (7) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2024年12月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784041157145

作品紹介・あらすじ

大きな嵐が近づく宮城では、帝が崩御間近にあるという噂がささやかれていた。玉座の交代が起これば自身の身にも危険が迫る延明(えんめい)は、ひとまず宮中にひそむ間諜の捜索を急ぐ。
「桃花(とうか)の父・羊角莽(よう・かくもう)に、桃花以外の『子』がいる――」
調査書から判明した事実。この人物こそ間諜なのではないか……。桃花を傷つける可能性に揺れる内心を振り切り、延明は調査を続けていた。

そんな折、嵐の去った後宮では二つの死体が見つかった。一つはかまどの中で発見された女官の焼死体。もう一つは古い作業場で自死した宦官の死体――。
事件性はないと判断されたが、その死体には不自然な点も多く……。

揺れる後宮に漂う不穏な気配に、桃花と延明は……? 
大人気中華後宮×検屍ミステリ、第7巻!

感想・レビュー・書評

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  • 5巻あたり?ぐらいから、ものすごいところで終わって、「次巻を今すぐ出してくれないと困るんですけど???」みたいな感じになってるのが、とてもよくないと思うんです…。

  • 今回も面白かった。
    虞美人の女官が亡くなった事件と、宦官が亡くなった事件。どちらも切ないというか、誰も傷つけないためになかったことにするために徹底してそれぞれが決断するのがすごい。
    保身ではなく優しさなのが頭が下がる。
    桃香もうすうす延明の気持ちはわかってたんだねぇ。
    まだハッキリと認知はできてないようだけど。
    にしても、延明がどんどん切なくなってくるなぁ。桃香への狂おしいほど気持ちが辛い。

  • 殺された梅しょうよの忘れがたみの蒼皇子のところで 才里と桃花は働いている。
    皇帝に死が迫っていて 皇后派と魚中常侍の勢力争いが起こっている。
    中常侍は 蒼皇子を引き込もうとしている。
    蒼皇子が闘鶏を好きになり 好みの鶏までできた。
    ところが女官とその鶏が 焼け死んだ。
    その頃 宦官が殺される。
    この二つの事件
    裏がいっぱい
    子供の宦官が いろいろでてくる。
    不憫だねえ!
    桃花の父親の子供は誰なのか?
    それは今なにかを工作しているのか?
    延明の気掛かりは 決着がつかない。
    これを読んで 下層の人たちは冬で死ぬ人多かったんだなあ!布団も寒さに対応できるものはなく
    着るものも 温かいものなど 着れない。
    栄養のあるものも食べれない。
    大変ですねえ!
    舞台は中国みたいなところですけど 日本もこうだったんでしょうね。
    次号はどうなるんでしょう。

  • やっと7巻が読めました❗

    この先、延明と桃花がどうなっていくのか、興味津々❗
    延明の気持ちをわかっているのかいないのか、でも、延明と一緒にいることが心地良く思える桃花の気持ちの変化が面白いしまどろっこしい❗

    しかし、後宮というところは事件が多すぎる❗

  • 巻を追うごとにどんどんムズきゅんする。

  • 後宮にいると思われる間諜は桃花の姉妹なのか?
    皇帝の死が近いと思われ皇后派と魚中常侍の勢力争いが激しくなってきている中でのラスト、仕掛けたのは誰?またまた続きが気になる所で今作も終了。延明が桃花と共に食する夜食が温かく美味しそうで癒しの時間。次作はもう少し早く出たらいいな。

  • 今回は主に2件の事件が主体となる。
    前巻の事件の関係から桃花の妹とらしき者の行方を追う延明。その者が後宮に入り込んでいると思われる。そんな中、嵐の後に発見された女官の焼死体。竈に体を突っ込んで死んでいた。奥には蒼皇子が気に入っていた鶏が足を切られた状態で焼けていた。女官の焼死体の事件を調べていたら、ある宦官が自害したという。しかし自害にしては死体に不審な点がある。その宦官は出稼ぎに行っている間に妻を奪われ、奪った男に罪を着せられ宮刑に処せられた。しかもその男は武官としてその宦官と顔を合わせることが多かったという…
    なんか読むのが辛くなってきた。これハッピーエンドになり得ないような気がする。ラストがラストだし。次の巻読むかどうか、迷う。話としては面白いんだけど。

  • 978-4-04-115714-5
    c0193\680E

    後宮の検屍女官 7
    著者:小野はるか (おの はるか)
    発行日:令和6年12/25. 2024. 初版発行
    発行所:株式会社KADOKAWA.


    --裏表紙より
    桃花の父・羊角莽に桃花以外の「子」がいる。 後宮に潜む間諜を捜索する延明は、まさにその「子」こそが間諜なのではと眠れぬ夜を過ごしていた。その矢先、嵐の去った後宮では2つの死体が見つかる。
    1つはかまどで発見された女官の焼死体。
    もう1つは古い作業場で自害した宦官の死体。
    事件性は無いと判断されたが、不自然な点も多く…。
    揺れる後宮に漂う不穏な気配に、桃花と延明は…?
    中華後宮検屍ミステリ第7巻!---

    --最新刊!
    楽しみにしていた割に、件の事件・・? どれだっけ?となる。
    「死王」から始まるこの物語も主人公の血縁に迫るようになる。
    楽しみます。

    --目次
    1 雷公
    2 母性
    3 情
    主な参考文献
    ---
    雷が落ちた。
    雷を神様として、吉慶とするところもあれば、災(禍・厄)の知らせとする土地柄も有る。いろいろなところから集められた人たちの暮らしでは、受け取り方もそれぞれになる。
    女官のふしぎな死。
    桃花は、「焼死ではなく、死んでから焼かれた」と判断する。足のない闘鶏。蹴爪に付けられた刃物。
    虞美人も蔡美人も蒼皇子の死を願ってはいない。
    蒼皇子の母は今は亡き梅婕妤。虞美人とは敵対関係にあった。
    それでも、蒼皇子が王となり、冊封され、この都を離れて欲しいと願っている。
    (つまり、死なないで欲しい)

    帝の命が長くなく、代替わりが行われるときは、権力争いが苛烈を極める。
    また、太皇后の生誕祝いの儀式も近く、あわただしく、緊迫していた。
    延明は間諜(スパイ)を探っていた。

    そこへ宦官二人が、死んだ仲間の検屍を是非にと延明に願い出てきた。
    延明は、宦官たちの管理は部署違いではあるが、間諜を探りたくもあり、調べ始めた。

    死んだ者は、黄陽牙、30歳宦官。

    これに絡み、点青が、小宦官を養いはじめ、亮もまた死にかけの小宦官を拾い養う。亮の小宦官は8歳くらい。名は無かったため、春風と付けた。
    (春風も、雷に打たれて命を落とす。)

    黄陽牙は腕のある細工師であった。
    腐刑になったときは26才。既婚者だった。
    妻を愛玉に奪われ、役所に訴え出たが、愛玉の父親が役人だったため、逆に訴えられ、腐刑に処せられた。
    (本人はこの様に思っていたが、事実は異なる…。)

    愛玉は、黄陽牙の同郷で、一つ年下。武人でしなやかな体つきながらめっぽう強かった。蔵の不寝番を仕事にしていた。父親は役場の役人である。

    亮は織室の宦官
    才里や桃花の同僚だった。
    行き倒れになっている小宦官を拾い。養った。
    小宦官は、春風の名をもらい、亮によくなついていた。
    雷禍の前日、土に埋もれていた上着(愛玉の)を見つけて、川で洗い、亮に贈っていた。
    春風の検屍では、踵から脛に雷撃痕が現れ、雷が落ちたところを踏んで、感電し、直立したまま川に落ちて溺死。事故死であった。
    亮は自分の仕事である届け物をさせていたと後悔した。

    媛児、黄陽牙、愛玉、ひと段落になろうかというとき、地鳴りのような音がして火の手が上がる。「宦官が蜂起した」と知らせられた。

    あぁ、続きが待ち遠しいw







    徭役:ようえき:実労働の税、強制労働
    死穢:しえ:死のけがれ
    笞刑:ちけい:刑罰の一つ 鞭打ち
    尚方署:しょうほう-しょ 天子の剣や器物を作る部署

  • 2025.06.audible

    amazon本の紹介
    大きな嵐が近づく宮城では、帝が崩御間近にあるという噂がささやかれていた。玉座の交代が起これば自身の身にも危険が迫る延明(えんめい)は、ひとまず宮中にひそむ間諜の捜索を急ぐ。
    「桃花(とうか)の父・羊角莽(よう・かくもう)に、桃花以外の『子』がいる――」
    調査書から判明した事実。この人物こそ間諜なのではないか……。桃花を傷つける可能性に揺れる内心を振り切り、延明は調査を続けていた。

    そんな折、嵐の去った後宮では二つの死体が見つかった。一つはかまどの中で発見された女官の焼死体。もう一つは古い作業場で自死した宦官の死体――。
    事件性はないと判断されたが、その死体には不自然な点も多く……。

    揺れる後宮に漂う不穏な気配に、桃花と延明は……? 
    大人気中華後宮×検屍ミステリ、第7巻!

  • 不穏な空気、物騒な事件、宦官の苦しみなど、作品通して結構しんどいので、二人の「快い時間」はこちらにとっても息抜きです。

  • Amazonオーディブルで聴いた。

  • 先が読みたくて速攻読んでしまった……もったいない。
    凄惨な事件が続く中、延明の複雑で切ない想いが苦しい
    そしてソレをある程度理解していた桃花にビックリした!鈍感ヒロインじゃなかった!←

    新キャラ?が凄く良いです。
    通りすがりキャラにならないといいな!
    本当に凄くカッコイイキャラなので今後も出番作って欲しい。

    間諜も病状も権力闘争も新たな事件もまだまだ謎に包まれたまま。
    次巻が待ち遠しい。

    思いやりあっている二人が愛おしいけど、周りは結構殺伐。
    そして扁若……。
    しっかり中華後宮設定なのが良い作品です。

  • 2025.10.19読了

  • 主人公二人の距離が縮まってきてキュンキュンする。次が楽しみ。そしてやっぱり内容をもう少し深堀したり、過去の振り返りを多くしてほしいな。え、なんのことだっけ?って忘れてる部分を補ってくれるともっと没入して読み進められるのに...

  • 本編の間諜については進展ないものの、今回も不可解な死体がわんさか。事件も二転三転するところが毎回面白いです。

    検屍の臨場感もさることながら、今回はそれぞれの心理描写がよかったです。華允しかり、虞美人しかり、亮しかり、愛玉しかり……。陥れるより相手を思っての…っていうのが前面に出てて、亮さんとかより前から好きだったのにぐくんと更に株が上がりました。いいやつだよ…(´;ω;`)。愛玉はそのうちレギュラー化してくれないかな。

    一方、帝の容態の変化で扁若の今後にもハラハラ。延明の首と胴の行方も心配だけど、さすがにメインは死なないと思うので(死なないよね?!)、扁若の方は普通に死にそうで怖い。

    それにしても、延明がどんどん桃花を心の拠り所にしてってますね。桃花も(彼とは違う意味合いだけど)かなり心を許してるし。ふたりのやりとりがほっこりして、読んでる方も笑顔になれます。良い……

    結局今巻では、間諜がどこにいるかは分からなかったけど、意外と身近の…蔡美人のあたりとかにいそうだよなぁと予測しつつ、次巻も楽しみです。

  • また最後に大事起こして終わるんだから!
    この引きは本当にずるい。

    桃花と延明様の夜の逢瀬に毎回ほっこりないしはニヤニヤしつつ、でも殺人事件は待ってはくれない訳で。
    今回はかまどに頭を突っ込んだ女性の焼死体に、自害した宦官の事件のお話。
    しかも付随してご遺体は更に増える訳で……

    今回の事件はトリックより動機の解明が面白かった。
    そうせざるを得なかった必然性が分かるとより驚けるという。
    また宦官の話の方は隠されていた事実がなかなかしんどかったように思う。
    知らずに亡くなったのは、ある意味幸せだったかもしれない。

    それにしても、振り返ってみると某自然現象で亡くなった方多すぎじゃないかとは思った。
    人以外もいるし……
    それによって遺体にどんな影響が出るのかというのは大変興味深かったが、そんな何人もいっぺんに死ぬかなと不思議というか不可思議にも思えた。

  • 色々裏であったりするので、後宮は不穏な感じですが、二人の関係は穏やか。
    互いに互いを大切に思っているのが分かるので、どうにか幸せになって欲しい。

  • 「雷公」
    火に焼かれたのは。
    死因が結果と間違いのないものだったとしたら、何故わざわざ別の事故と言い張っているのか疑問だよな。

    「母性」
    自害ではなかった。
    元々因縁がある事が分かっていたのであれば、顔を合わせる場所を減らすなりの対処は出来なかったのか。

    「情」
    予定が狂った瞬間。
    隠されていたことを知っていたのであれば、否定されたとしても真実を告げていたら結末は変わっただろ。

  • 桃花の義理の妹?が、間諜として紛れ込んでいるのでは?という疑惑から。
    検死をした事件の裏に、蒼皇子暗殺未遂の計画があり、厳罰に処されるなど。

    一通り解決したところで、作室で宦官が蜂起した、という気になるところで終わる……。

  • 2つの事件が交差しつつ解決していき桃花と延命の仲も少しずつ距離が近くなります。しかし後宮内では派閥争いや桃花と延命の運命も複雑になり切なくも次巻が楽しみです

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著者プロフィール

福島県在住。「ようこそ仙界! 鳥界山白絵巻」で第13回角川ビーンズ小説大賞〈読者賞〉を受賞してデビュー。「後宮の検屍妃」で第6回角川文庫キャラクター小説大賞〈大賞〉〈読者賞〉をダブル受賞。

「2023年 『後宮の検屍女官5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小野はるかの作品

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