慟哭の冠 (1)

  • KADOKAWA (2025年3月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784041159477

作品紹介・あらすじ

大阪時代は賞レースを総なめにするも仕事は増えず
東京進出後もM-1準決勝で9回敗退するなど苦汁をなめ続けた
その間に妻は家を出ていき生活はどん底に……
泥まみれのM-1ラストイヤーで栄冠をつかんだ男の、魂の咆哮


誰かがM-1はスポーツだと言った
ふざけるな。殺し合いのデスマッチだろ
誰かがM-1は夢しかないと言った
ふざけるな。頂点より下は無名の墓場だわ
誰かがM-1は練習量だと言った
ふざけるな。死ぬ手前の致死量だよ
これで終わりなんだよ
最後の大会で最後の舞台かもしれないんだよ

今年最後……。M-1は芸歴上、今年で終わり
首つりの紐に手をかけないといけないのか
まだ死にたくねえ
生かしてくれ。決勝に行かしてくれ


【目次】
chapter1 お笑いに勝ち負けはある
chapter2 Welcome to hel l Tokyo
chapter3 エイエンなんてあるわけない
chapter4 慟哭の冠
chapter5 思い立ったが吉日

みんなの感想まとめ

テーマは、お笑いという厳しい世界での勝利と苦悩を描いた物語で、読者は著者の自虐的なユーモアと共に、感情の起伏を体験します。彼の漫才のように巧みな言葉が散りばめられ、平凡なミステリーとは一線を画す衝撃的...

感想・レビュー・書評

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  • とろサーモン久保田かずのぶ氏の自虐ネタオンパレード。彼らの漫才を観ているようだった。ほんとうまいこと言うなぁ。

    平凡なミステリーと比較にならないほど、ひっくり返りそうな衝撃の一行あり。知る人ぞ知るなのかな。ニヤニヤが、涙目に。

    #なかがき がいちいち人生訓のようで、彼の「自分を信じる大切さ」をひしひしと感じた。

    こんな時代だからこそ彼らの漫才は潔く、カッコいいと思う。そんな自分を信じたい。

  • とろサーモン久保田さんもある番組の漫才を見てから好きになり、ルミネにも行きました。
    声を出して笑ったり、ぐっときて涙が出たり、感情が忙しかったです。一気に読み終えました。周りの人達にもおすすめしたい!と思いました。

  • あと3冊くらい買って保存しておきたくなった。死ぬ時に一緒に棺桶に入れてほしいと思った。お笑いに生かされ芸人さんをリスペクトしているからこそここまで響いたのかもしれないが、間違いなく私の本歴の中ではいちばん熱い本だった。

  • 大好きな先輩の本。めちゃくちゃ面白いわ。
    大阪では知名度もあり売れていたとろサーモンが上京するところからスタート。
    激減した仕事、金がなくなり、奥さんとの会話も減っていく。
    お笑い一本でのし上がってきて、大阪で賞を総ナメにしたのに何故?
    バイトをしないといけないのか?
    それでも笑いに人生を捧げ、M-1を取るまでの物語が事細かに綴られている。
    アツいし、面白いし、最高やわ。
    あと、文章も面白い。誰とも似ていない。ラップにもできそうなほど小気味いい区切り方で、パンチラインがグサっと心まで届く。
    漫才・芸人仲間・取り巻く環境が吐き出させる愛ゆえの毒。
    「地面に落ちている花びらは何枚拾えば満開の桜の木に修復できるのだろうか」の一文がめちゃくちゃ残った。

  • 【笑いの神様だけは見離さなかった漢の自伝】

    東京進出からM-1優勝後の大炎上までを描いた自伝。
    トピックごとに細かく区切られており読みやすくなっている。

    神様に見放されたとしか言いようがない不運な中でも必死にもがく姿が人間味があるし読み応えがある。
    でもその苦労話をドキュメントとしてだけではなく最後にしっかり笑いを添える文章にしているのは久保田氏らしさが出ている。
    どんな状況でも笑いを求めたからこそ笑いの神様だけは見放さなかったので、他の人ではあり得ないおもしろエピソードの宝庫となっている。

    「#なかがき」という形でところどころに久保田氏の思いが綴れれているのも読み応えがあり、背中を押してくれる文章になっている。

    世間的には「クズ」だと言われており、実際に読んできてもクズな部分は沢山あるのだが、その行動には常に一貫した理由があるので文章に説得力があり刺さる。

    自伝としての読み応えと久保田氏の人間味、数々のおもしろエピソードといった非常にバランスが良く重厚な作品になっていた。

  • 泣きそうになった、熱い人だ

  • “泥に咲く花”とろサーモン久保田氏の東京進出以降について書かれたエッセイ
    リリックのような短文の連続で構成される文体により、一つ一つのフレーズが突き刺さる。彼のエピソードトークそのもののようでとてもおもしろい。
    世間一般の「クズ」と言われるイメージが覆って、「天に見放された」としか言いようのない不運の連続を「いつか笑えるエピソードにして飯の種にしてやる」という強い心で乗り越えていくサクセスストーリー。
    この本には最新の「騒動」については書かれていないが、この本に書いてある他のエピソードと同様、きっとあの不遇さを面白さに転換して話してくれる日が来るだろうと思える。
    「#なかがき」という形で書かれる読者に対してのメッセージが熱く、「投げやりになるな」「不運を嘆くな」「全力を尽くせ」ということが伝わってくる。

  • 東京に出てからの久保田さんの軌跡。
    別れてしまった奥さんは、これを読んで何を思うのかな、幸せでいてほしいと思ってしまった。
    それにしても天国と地獄を味わう芸人の世界。
    凡人の私にはなかなか恐ろしい。

  • トロさーもん久保田の自伝。

    売れなくて上京したけど離婚した人の話が延々と続く。
    最後にM-1優勝してハッピーエンドで終わるかと思いきや、それで終わらないのがリアルだった。

  • 久保田の半生

    久保田節炸裂でサクッと読めた

  • 笑いながら、泣きながら、一気読み。
    声を出しながら笑い、声を出して泣いた。
    とろサーモンが好きな人もそうでない人にも、
    お笑い好きな人もそうでない人にも、
    とにかくオススメしたい一冊です。

  • 人生の生き方でこんな生き方があるのかと驚かされた。芸人さんに対してのリスペクトが高まった。

  • 久保田かずのぶさんの、東京進出からどん底、そしてM-1優勝、炎上と赤裸々に書かれてて、面白かった。

    文章は、読みやすく、ラップやパンク・ロックを聴いてるかのよう。
    所々、笑える所もあって、最高の読後感。

  • 2026/02/12

  • すごい…こんな安易な言葉で表現するのも憚られる程の魂の叫び。なんて濃い人生。ただただ、愛とか情熱とか、人一倍熱量高く生きているんだと思う。あとがきの言葉を向けてもらえるほどの人生を私は歩んでいるかな…なんて考えてしまう。実際に発売時期にオンカジ冤罪で話題になるなんて、どんだけ濃い人生送ってるんですか。もう生きてる事だけで奇跡とすら思ってしまう。

  • 生き様で殴られる。これ読んでから石焼き芋の漫才見ると、ストーリーを感じる。日常のシーンの描写が細かく、観察眼と記憶力と表現力等、シンプルに凄いと思った

  • 一気読みしてしまいました…すごかった。SNS の DM で応援し続けてくださった方の正体がわかった時は、心から泣きました。

  • 久保田さんありがとうございました。

    してあげた事より、してもらった事を忘れずに生きるべきだと学んだ

    休みや休憩なんて死んでからあの世で十分できるのに

    葬式終わりに個人を思い出し仲間が喋り出すのは大抵、生きていた時の失敗談や馬鹿話などである。そう思うと失敗って宝やんて

    辞めてチンピラになろうかな。いや、キンピラになろうかな

    晴れた日には木の枝が伸びて、雨の日には根が伸びる。大きい木になる。意味のない日なんてないんだ。

    した事よりもしてもらった事を忘れない。感謝という気持ちは全人類の生き方とワンセット。忘れればゲームセットなんだよ。

  • 大阪で賞レースに勝ち、タイトルを引っ提げて上京した久保田。
    この頃はまだ嫁がおり元気のない犬と暮らしていた。
    大阪で獲ったタイトルが役に立たず、会社から仕事のオファーもない。
    月10回の舞台はあるが16万のうち14万は家賃に消えて、嫁もバイトに行くようになる。
    自分から動かないと!と企画した単独ライブ。
    100人キャパぐらいの六本木のライブハウスで20しかチケットが売れていなかった。
    奮起し街頭で手売りすると70ぐらいまで売上が伸びた。
    しかし当日来たのは13人。
    悔しさじゃなくて無力感で涙か出た。
    1章は「キャプテン★ザコ」と売れない同士つるむ様子がちょくちょく出てくる。

    東京に来て3年。久保田はまだまだ売れない。
    M-1が再開したので2015年か。お笑いの話はほとんど出てこない。
    お笑いの仕事がないので色々バイトをした話。
    靴磨き、治験、バドミントンの審判。
    とんねるずの番組で途中で帰った話。プライドを捨て、近道を行こうとする芸人を見て帰った。売れなさすぎて狂ってきた。
    その後もキャバ嬢の犬の散歩、社長の飲み会でバラ撒かれた金を拾う日々。
    嫁はコンビニを辞めて水商売に。
    M-1を目指し奮闘するもカレーを買って帰ると離婚届を置いて嫁が犬と一緒にいなくなっていた。

    田無から北池袋へ引っ越す。
    住みます芸人を勧められ、戦力外通告を受けるも東京で奮闘。
    漫才大会で優勝し作家の籾野と出会い、僅かながら人生が好転していく。
    2015年のM-1が来て、神経は研ぎ澄まされていた。絶好調を感じるも準決勝敗退し、敗者復活戦敗退。視聴者投票でトレンディエンジェルに敗れた。

    新宿に引っ越し過去最低の物件で暮らす。
    やさぐれて飲んで暴れる日々。
    チンピラに騙されたり飛び降り自殺に遭ったり。歌舞伎町で殺伐とした生活を送りながらM-1優勝へ向けて舞台の場数を踏んでいく。
    屈辱感を糧に2016年臨むも敗退。
    2017年。単独ライブツアーを行いさらに漫才に磨きをかけていく。前日に沖縄の営業でスベるも経験値を積み、準決勝に臨みラストイヤーで初めて決勝に進出する。
    決勝当日は一番乗りで楽屋に入り、優勝候補の和牛対策を講じM-1優勝のタイトルを獲得する。
    楽屋でSNSを確認すると元嫁からDMがきていた。ずっと匿名のDMで応援してくれていたのだ。返信しようとした時にはアカウントは消えていた。

    優勝してからの久保田の浮き沈みの話。
    上沼恵美子が和牛が優勝だったと言えば中川家剛が喜んでくれた。
    後輩も喜んでくれたが自宅のお供え物が置かれた。
    セクキャバで闇営業したり記者に突撃され有ること無いこと書かれたり。
    M-12018で審査員批判をして炎上。
    テレビの仕事は激減したが身心疲れていたので釣りを始めた。
    炎上をきっかけに冠番組を持たせてもらった話。
    ドキュメンタルの話。
    相方村田が舞台を頑張りたい話。稽古期間は仕事がないので、絵を描いたら150点全部売れた。

    あとがきの段階では9年構想の本書が出たタイミングでオンラインカジノの濡れ衣で2ヶ月謹慎の話に触れてあった。


    ーーーーーーーーーーー

    とろサーモン久保田かずのぶの自伝。

    とろサーモン久保田は「ラジオの枠買ってもらった」「もう久保田が言うてるからしゃあないやん」「耳の穴かっぽじって聞け」辺りからのファン。

    読書を始めたので芸人本を読んでみた。

    小説を読んでいるからか、やはりプロの作家からすると文章力は低い。本人のキャラクターを知らないで文章だけ読んでもあまり伝わってこないかも。ピンとこない例えも多かった。久保田らしさだけど、韻を踏んだからよくわからなかったり文章が気持ち悪くなっている部分もあった。反面難しい言葉は出てこないしすぐ改行しているので読みやすい。

    芸人さんなのでエピソードトークが面白い。聞いたことあるエピソードも文章で読むと違った印象になる。

    売れない時期のエピソードは凄惨で胸に迫るものがある。嫁が出ていった時の話は詳細に書かれないまでも衝撃だった。

    M-1勝つか負けるかのシーンも手に汗握る展開。何年も挑戦して苦しんだ本人でなければ書けないことだと思う。ハイライトの部分はもっと詳しく読みたかった。

    これからも活躍するだろうから、本人の事がより深くわかって良かったと思えた。

  • とろサーモン・久保田さんのエッセイ『慟哭の冠』を読んだ。宮崎から大阪、そして東京へ。M-1優勝という、自分へ課した宿痾によって呪われ、地獄に突き落とされ、そして天へ昇る。ルサンチマンをテコに紡ぎ出される暴言には、どこか悲哀が漂い、時に本質を突く。夢に人の文字がついて「儚い」と形容されるように、嗚咽から這い出てきたライムはどこまでもオリジナルで、突き抜けている。

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