- KADOKAWA (2025年3月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (440ページ) / ISBN・EAN: 9784041159828
作品紹介・あらすじ
原因不明の連続突然死事件を調べる探偵の前沢恵子は、かつて新興宗教団体内で起きた出来事との奇妙な共通点を発見する。恵子と異端の物理学者・露木眞也は「ヴォイニッチ・マニュスクリプト」と事件との関連性に気づく。だがそのとき、東京やその近郊では多くの住民の命が奪われはじめていた――。
装画/Sarah Jarret 「Woodland Sleeper」
装幀/坂野公一(welle design)
みんなの感想まとめ
原因不明の連続突然死事件と新興宗教団体の奇妙な出来事が交錯する中、探偵の前沢恵子と物理学者の露木眞也が真相を追う物語が展開されます。南極から届けられた氷が引き起こす恐怖や、植物が持つ力をテーマにした本...
感想・レビュー・書評
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202※年、南極大陸から氷が四つの家庭に届けられます。
届けられた家庭ではその家の主人がみな死亡してしまいます。
自然食、自然農法、サイコセラピー、スピリチュアル、楽園思想、心霊主義の主に植物を扱っていた新興宗教団体『夢見るハーブの会』の信者で共同生活を送っていた八人のうち七人が窓から飛び降りて死ぬという事件が起きます。
探偵事務所の前沢恵子は調査を依頼され物理学者の露木眞也とともにこの二つの事件を追っていきます。
そして『夢見るハーブの会』で一人生き残った、信者の中沢ゆかりにたどりつきます。
中沢ゆかりは教祖の娘でした。
なぜ七人が飛び降りたのに、中沢ゆかりだけが助かったのか…?
事件の鍵を握る人物です。
恵子はゆかりが他人の名前で占い師として働いているのを見つけますが…。
『リング』以来の鈴木光司さん。
これはジャンルとしてはミステリーではなくSFなのかなと思いました。
私は新興宗教とか占いとかの不思議なものに興味があってあらすじを読んだら読みたくなりました。
そして作者が鈴木光司さんとくれば読みたくなるのは当然でした。
登場人物の出生の秘密あたりまでは、面白かったのですが、最後の方は主人公が〇〇になってしまい、〇〇と××の戦いみたいな世界観にはちょっとついていけませんでした。
面白いところもあったのですが、読む前の期待値があがりすぎていたようです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
★5 宇宙、地球、生命、そして人間の脆さと傲慢さを深々と描いたバイオテックSFホラー #ユビキタス
■あらすじ
私立探偵の恵子のもとに人探しの依頼がくる。原因不明の突然死事件で犠牲者になった男の娘を探して欲しいというのだ。調査を進めるうち、かつて宗教団体で起きた原因不明の死亡事件との関連を発見する。
原因不明の突然死とい奇妙な現象、共通点から、恵子は異端の物理学者である露木に相談、彼との調査を開始する…
■きっと読みたくなるレビュー
おもろいっ★5 この迫力、スケール、エンタメ力ですよ。このまま「VIVANT」みたいに、日曜劇場で映像化してくれませんかね。パワフルな作品でした!
話の筋としては、生活に困窮気味な私立探偵の恵子の目線で進行していく。入口は人探しから始まるのですが、その中で原因不明の突然死という謎が提示される。その後たどり着く宗教団体で起きた事件でも、犠牲者は同様の突然死だ。
人探しをしていくうちに、この奇妙な事件の謎を解き明かしていくという流れで、だらに途中もう一人の主人公、物理学者である露木が登場する。彼の視点でこの不思議な原因を高次元で追究していく役割ですね。
冒頭のプロローグ、南極大陸で深くにある氷を掘り出すという逸話が入る。いきなりヤバそうなアレ的なものが登場するんじゃねーの?とぞわぞわ感が迫ってくる。そして「ヴォイニッチ・マニュスクリプト」という古文書がモチーフとして挿入。長きにわたって解読されていないという文書と物語の関わり合いが、さらに神秘的に演出してくれるんです。
そして後半に入ったくらいまでで概ねの謎は解明されていくのですが、そこからは一気にホラーが爆発ですよ。さらに終盤はエンタメ度がマシマシになって、もう読む手が止まりません。舞台になってるココ、何度も見たことはあるのですが、立ち入り禁止だし、実は上陸してみたいんですよね~
圧巻のラストは、夢の国につれてこられたような幻想的な世界がまっています。ぜひ壮大なストーリーに身をゆだねてみてください。
また本作は、キャラクターが身近に感じるんですよね。恵子はかつて不倫で失敗してしまったとか、露木は出世街道からはずれた科学者とか、いいじゃないですか。他にも露木の娘である蘭や、宗教団体事件の生き残りのゆかりなど、際立ったキャラも興味深い。そんな彼らの想い、欲望、関係性が瑞々しく描かれていて、リアルな人間像が目に浮かんでくるんです。
宇宙、地球、生命、そしてひとりひとり人間を描いた作品です。どなたでも楽しく読めるエンタメ小説ですので、ぜひ怖がらずにどうぞ!
■ぜっさん推しポイント
本作のテーマは「生命」です。人はどこから生まれて、どこにたどり着くのかという壮大すぎる課題に挑戦してるんすよね。
もちろん簡単には答えは出ないし、本書の中で答えは明示されない。しかしその光に向かって歩もうとする姿勢が力強く描かれていて、人間の可能性を感じさせてくれるんですよね。その結果、愛する人が近くに感じられることが、すでにひとつの答えなのではないかと思いました。 -
南極の氷を持ち帰った…その氷が原因なのか?
原因不明の連続突然死とかつて新興宗教団体で起きた奇妙な死が繋がりがあるのか…探偵の前沢恵子が、物理学者・露木と真相を追うのだが…。
恐怖というよりも植物に支配されているのは人間では…という非現実的だが、根本を辿ればあり得るかもしれないと思わせる怖さだった。
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ブクログで興味をもった作品。
ホラー小説はあまり読まないので、鈴木光司さんは初読みの作家さん。
前情報なく読み進めたが、読後に『リング』『らせん』の生みの親と知り、もの凄く納得感があった。
『ユビキタス』
ユビキタスとは、いつでもどこでも存在するという遍在を表す言葉
本作でこれが指しているのは、な、なんと植物!!
地球生命の歴史で、メインのして扱われることの少ない植物が裏主人公となる本作。
地球生命全重量の99.7%を占める植物の視点で描かれたという着想にも驚きだが、読み進めるにつれ、その壮大なロマンに徐々に引き込まれた。
時折、余りにも強引な展開に失笑したが、最後まで何とか面白く読み終えた。作者の意図する所ではないだろうが、不気味よりも面白さが勝ってしまった。
ただ、主人公の恵子の娘である沙紀ちゃんの存在感がビックリする程に薄く、その割といってはなんだが、そこ掘り下げんでもいいやろ〜っという突っ込み所も多い。このアンバランス具合に、作者の嗜好が色濃く表れているように思う。
読後、リビングの物言わぬ観葉植物を、つい注視してしまった。笑
食虫植物を育ててる方は、心して読まれた方がいいのかも知れない。
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かつて、夢中になって読んだ「リング」の作者が16年ぶりに書いた新作。
とても、楽しみにして手に取った。
序盤はのめり込むように読み進めたけど、ヴォイニッチ手稿がでてきたあたりから次第に怪しく。
人探しから始まった物語は、どんどん壮大な展開に変わっていった。しっかりとした物理学や数学の知識を背景にストーリーは続く。
物理学とか、数学の知識がもっとあったら、もっとのめり込んだのだろうか。
最後のシーンは映像化されたら、面白そうだって思ったけど、そこまでの持っていき方がちょっと強引な印象を受けたなぁ。
このままSFな感じが鈴木光司の真骨頂なんだろう。世界観としての視点も新しく、総じて面白かったです。 -
いやあ〜〜壮大な話だった
植物の重量は99.7% 動物はわずか0.3%だって
ちっぽけな存在 植物に操られているって考え方が今まで無かった でも植物が無かったら生きていけないよなぁ 無意識のうちに植物は動物よりも劣っていると考えてしまっていたかもしれない 人間に見くびられようがられまいが、植物は変わらずそこにあり続けるんだろうけど
読み始めは、南極で色々やってくほのぼのな話かなと思ったら、どんどん暗い感じになってった 死体とかの描写がリアル 科学的な話は難しいところもあって時間がかかったけど、最後まで楽しく読めた
第六台場に行っちゃうあたりから話がぶっ飛んでる感じした -
植物が持つ驚異的なネットワークや知性を、神学的な視点と絡めて描くスケールの大きなSFホラー。日常が静かに変質していく序盤の不気味さは流石の筆致だが、後半は植物、神学、宇宙的な概念まで「アレコレ詰め込みすぎ」な印象で、物語がどこへ向かっているのか正直よく分からん……と戸惑ってしまった。
著者の圧倒的な知識量と、すべてを一つの真理に結びつけようとする熱量は凄まじいものの、要素が多すぎて消化不良気味。 -
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これは、読むのにかなり時間がかかってしまった。リングの著者だけどホラーではなく、植物や化学やいろんな事象がミックスされた内容で、合う合わないがはっきり分かれるだろうなぁというのが正直な感想。結局、自然はその気になればいつでも人間なんてどうとでもしてしまえる。
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今朝、ニュースで知った著者鈴木光司さんの訃報。
久しぶりに読んだ本作が素晴らしかっただけにとてもとても残念です。今から生み出される作品に多くの期待を寄せていた。ご冥福を祈ります!(2026年5月10日)
原因不明の連続突然死事件を調べる探偵の前沢恵子は、かつて新興宗教団体内で起きた出来事との奇妙な共通点を発見する。恵子と異端の物理学者・露木眞也は「ヴォイニッチ・マニュスクリプト」と事件との関連性に気づく。だがそのとき、東京やその近郊では多くの住民の命が奪われはじめていた――死因は「南極深層の氷」。秩父さくら湖周辺の住民集団死、それを報道するテレビクルーと被害は拡大。天候をも掌中に入れた“大災厄”が東京湾を目指し、やって来る。
(読了して1ヶ月過ぎに書いたので興奮度がかなり下がってしまった)
"ユビキタス”という言葉が一時流行ったのは何時だっただろう? 当時、理解できていなかったので調べると「いつでもどこでも当たり前にある状態」を指すとあった。
植物界が人間界に復讐するテーマは『我らが緑の大地』にもあった。今回も同じく通じるものがあったが、そういう時代が近い未来にやってくるという警鐘かもしれない。ぐいぐい引き込まれて一気に読めるが、近未来を描くと決まって暗くなるのはどうしようもないのだろうか? とても残念で歯がゆい。(2025、8、14記す) -
「リング」で一世風靡した鈴木光司さんの最新作。
地球生命全重量の99.7%は植物で、その植物を視点に描かれた内容。
死んだ息子に孫がいるのでは?と調査の依頼を受けた女探偵。かたや、南極大陸の地表深くから持ち帰った氷山が原因と思われる死因不明の遺体。この二つの出来事を中心に物語が展開していきます。
個人的な感想は、今ひとつという感じです。
角川の作品に多いのですが、題材は面白そうなのに、ラストがどうも、、、、というのが率直の感想です。「リング」ほどの衝撃はなく、期待が大きかっただけに残念です。 -
ヴォイニッチ手稿なんてワードを出されたら
買わずにはいられない!という感じに
発売されて早々に読み始めたのだが
生活の中でゴタゴタがあり
あまり本を読める時間が取れなくなってしまった。
それでも何とか読了。
地球上の8~9割を植物が占めているのそうで。
私たち人間は0.01%にすぎないみたい。
数字から見ても圧倒的に植物の方が強そうだ。
自然を管理、などと人間は言っているけれど
実際に管理されているのは人間の側なのかも。 -
「人間が生きることを許されているのは、植物の意に沿うように動いているときだけなのだ。」本文より
以下ネタばれ?!アリマス
本書は植物の視点から地球史を見直すという切り口ですが、まさに目から鱗でした。
地球の長い歴史の中で、人間の歴史はほんのわずかといわれています。
その人間は今、地球にやさしく、緑を守ろうと言っていますが…
「…緑を守る?思い上がりも甚だしい。」
と本書は手厳しいです。まあそうかもしれませんが。
かつて瀬名秀明さんは『パラサイトイヴ』でミトコンドリアが意志を持ったら…というシミュレーションをしてくれました。
鈴木さんは今回シアノバクテリアで物語を創造してくれました。
個人的には次回ドーパミンが人間を支配する物語を作ってもらいたいのですが…。
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lemさんの本棚紹介に「人間が生きることを許されているのは、植物の意に沿うように動いているときだけなのだ」と書かれていてびっくり!
何十年...lemさんの本棚紹介に「人間が生きることを許されているのは、植物の意に沿うように動いているときだけなのだ」と書かれていてびっくり!
何十年ぶりか鈴木光司さんの著書を読みました。
「…緑を守る?思い上がりも甚だしい。」
この言葉に大いに共感した私でした。2025/10/05 -
コメントありがとうございます!
鈴木さんの本は怖いながらも面白いものが多いですよね。植物の世界も奥が深いと思いました。コメントありがとうございます!
鈴木さんの本は怖いながらも面白いものが多いですよね。植物の世界も奥が深いと思いました。2025/10/13
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何の予備知識もなく、偶然に荻原浩さんの「我らが緑の大地」に続いて読了。テーマがそっくりでびっくり。この作家さん初読みで、ホラー作家と聞いたけど、ホラー感はあまり感じず、SFサスペンスとして楽しめた。
異なる作家が同じようなテーマ作品を同時期に出版するのも、もしかしたら植物に操られてるかも? -
勝手に貞子系のホラーだと思って読み始めたら全然違った。この手の話はどうしても「天使の囀り」と比べてしまうなー。
全然怖くはなかった。
生物学とか物理学とか難しい話は、すっ飛ばしたので理系の方にはハマるのでは。
出だしが、変な宗教や集団死とかでワクワクしたのに主人公の探偵業はあっけなかった。
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