- 本 ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041161999
作品紹介・あらすじ
新人賞に応募された小説作品「完璧な家族の作り方」。
角川ホラー文庫編集部は、著者のある目的のため、本作の書籍化を決定しました。
※本作は、note主催・創作大賞2024〈角川ホラー文庫賞〉受賞作です。
〈目次〉
完璧な家族になるための方法とその過去の事例
北九州に現存する一軒家で起きた凄惨な事件
その家で増え続ける行方不明者
理想的で完璧な家族のあるべき姿に関して
「首縊りの家」とその周辺地域に伝わる怪談についての取材記録
など様々
感想・レビュー・書評
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今朝購入し、今、読み終わりました。
澤村伊智の「ししりばの家」とか、小野不由美の「残穢」とか、家や土地にまつわる陰惨な出来事が起こす怪異かと思って読んでいましたが、途中で毛色がみるみる変わります。新たな家族を作るために、生きる者を無作為に選別するという歪んだ思想と土地神なのか古来の怪異がマッチングしてしまった、新しいホラーと言った感じでした。
誰が誰なのか。点と点がつながった瞬間、「そういうことですか」と納得しました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
福岡県北九州市に現存する一軒家で次々と起こる怪異。
物語は音声記録、手記、新聞記事などを中心に進んでいくため鬼気迫る恐怖や、グロテスクな表現は少ないものの、少年が書いたとされる手記が年齢以上に幼く拙い文章なだけに内容の異常さと相まって薄ら寒い怖さを感じた。 -
いやぁかなり怖かった。北九州にある廃墟の家で、次々と自殺者や行方不明者が出ている。黒い影という幽霊めいた怖さと、そこで起こった殺人事件の犯人のおぞましさの両立が上手くてやられた。特に怖がりながら読み進めて、一番最後のページは鳥肌がたった。
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ホラー系で言うとこの前「ドールハウス」を読んでかなり面白かったので今回は⭐︎2かな…
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怖っ。いや怖い怖い。
梨氏、背筋氏、芦花公園氏、雨穴氏等、モキュメンタリーブームを巻き起こした、ネット、カクヨム系ホラー作家のモキュメンタリーを怖くするための手法がギュッと詰め込まれたこれぞ令和のホラー。
既視感があるのはご愛嬌で、もはや王道展開といっていいと思う。
それにしても、文章が稚拙だとか、冗長だとかそんなんが吹っ飛ぶくらい巻末の写真怖い。
是非先にページをめくらずに最後まで、読んでください。 -
角川ホラー文庫編集部のXを見て、これはぜひ読みたいと思った作品。
丁字路に建てられた、とある廃墟をめぐる物語。
良い意味で、最初から最後まで不穏な空気が漂う厭なお話でした……。
特にある人の手記とインタビュー記事は鳥肌もの。
書影も含めて、最近読んだホラー小説のなかでもゾワゾワ度はトップクラスだと思います。
私はミステリーが好きなのですが、勘は良いほうではないので、本作でもしっかりびっくり。笑
時系列を把握するために読み直してみたりと、堪能しました。
″完璧な家族″ってなんだろう……他の方の感想も読んでみたいです。