在りし日の歌: 中原中也詩集 (角川文庫クラシックス な 4-3)

著者 :
制作 : 佐々木 幹郎 
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 211
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041171035

作品紹介・あらすじ

処女詩集『山羊の歌』刊行の2カ月前、長男文也が誕生。中原中也は詩作・翻訳に旺盛な活動を続ける。しかし、それは蝋燭の炎が燃え尽きる寸前の輝きに似ていた。彼の詩は、徐々にこの世では聞こえない音を浮かび上がらせるようになる。そして、文也の突然の死。不幸は宿命のように彼の上に舞い降りた…。本書には「亡き児文也の霊に捧ぐ」という言葉とともに、中原中也が最後に編集した詩集『在りし日の歌』全篇と、同時期の代表作を精選。詩人最晩年の活動のすべてを示す。

感想・レビュー・書評

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  • 中原中也の「湖上」が大好きで、収録されているこの本を買ってしまいました。

  • (月夜の晩に、拾ったボタンは 指先に沁み、心に沁みた。
     月夜の晩に、拾ったボタンは、どうしてそれが、捨てられようか?)

    古典文学はあんまり好きじゃありませんが、昔の詩とか短歌は好き。
    言葉遣いがクラシックで、重苦しくて、でもときどきはっとするほど軽やか。
    中原中也が見た世界は、私にはもう見られないし感じられない。

    詩の中から垣間見られる今はもう見れない時代の世界や感性にどきどきします。


    好きな詩は

    ・秋の日
    ・湖上
    ・蜻蛉に奇す
    ・北の海
    ・月夜の浜辺
    ・言葉なき歌
    ・少女と雨

    引用は月夜の浜辺から。

  • この詩集、有名な「月夜の浜辺」が読みたくて、買いました。
    「月夜の晩に、ボタンが一つ 波打際に、落ちていた」
    あらためてぱらぱらめくると、他にも知っているフレーズがいくつも目に入ります。一日一度ページを開いて目に入ったところを読む、週末にぱらぱらめくって自分の気持ちに合う詩を探す、のような読み方がおすすめですね。

    他にも気になったフレーズはこちら http://d.hatena.ne.jp/ha3kaijohon/20120328/1332913950

  • 「まことに人生、一瞬の夢、ゴム風船の、美しさかな。」

  • 中原中也の詩集。
    以前読んだ「孤島パズル」に出てきた中也の詩がとても印象的だったので。
    「湖上」もそうだけど、月が出てくる詩が好きだなぁ。「月夜の浜辺」とか。
    あと「北の海」も好きです。教科書に載ってたのかな、見たことがある。
    何を表現してるのかよくわからないものもあったけど、その中に不思議とストンと落ちてきて心に残るフレーズがたくさんありました。

  • 中原中也『中原中也詩集』(角川文庫)(2010:黒木章先生推薦)

  • 中也の詩集は他に持っていたけれど、真っ白な装丁に惹かれてジャケ買い。
    文字の間隔や見開いたときの余白が多くて読みやすい。

  • 中也がだいすき。

    静かでひんやり冷たいけれど
    けれどどこかしっとりとしている「冬の夜」がだいすき。

  • 眠れなくなったので何となくやや自虐的なチョイスをしてみた。
    やっぱり「北の海」が好き。

    人魚じゃない波がいそうな灰色の海が見たい今日この頃w
    (10.09.14)

  • どことない切なさと悲しさにあふれている詩集

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著者プロフィール

中原中也(なかはらちゅうや)
1907年4月29日、山口県生まれ。23年、山口中学を落第し、京都の立命館中学に編入。劇団女優、長谷川泰子と知り合い、翌年から同棲を始める。25年、泰子とともに上京。泰子が小林秀雄のもとに去る。26年、日本大学予科文科に入学したが、9月に中退。29年、河上徹太郎、大岡昇平らと同人誌「白痴群」を創刊。33年、東京外国語学校専修科仏語修了。遠縁の上野孝子と結婚。『ランボウ詩集《学校時代の詩》』刊行。34年長男文也が誕生。処女詩集『山羊の歌』刊行。36年、文也が小児結核により死去。次男愛雅(よしまさ)誕生。37年鎌倉に転居。『ランボオ詩集』刊行。詩集『在りし日の歌』を編集し、原稿を小林秀雄に託す。同年10月22日結核性脳膜炎により永眠。享年30歳。翌38年『在りし日の歌』が刊行された。

「2017年 『ホラホラ、これが僕の骨 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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