中原中也全詩集 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 522
感想 : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (804ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041171042

作品紹介・あらすじ

昭和12年(1937)、友人の小林秀雄に詩集『在りし日の歌』の原稿を託し、30歳で夭折した中原中也。喪失の悲しみに耐え、詩と人生に衝突するように時代を駆け抜けていった希有な詩人の魂の軌跡を一冊に収録。歌集『末黒野』、第一詩集『山羊の歌』、没後刊行の第二詩集『在りし日の歌』、生前発表詩篇、草稿・ノート類に残された未発表詩篇を全て網羅した決定版全詩集。巻末に大岡昇平「中原中也伝――揺籃」を収録。

感想・レビュー・書評

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  • /◆/昔のほのかな想ひに…/◆/





    中也氏のこの詩集…
    昔、好きだった一つ年下の方が
    愛読されていたのを思いだした。


    汚れちまった 悲しみに
    今日も 小雪の降りかかる…


    どことなく中也氏と
    面差しまでもが近しく、
    孤独の似合ったその方…
    今は いずこにあられるのだろう。


    そんな想ひに浸りたき今宵…
    この一冊を
    わたくしも手元に置きたくなりて候う。

  • 62冊目『中原中也全詩集』(中原中也 著、2007年10月、角川学芸出版)
    30歳という若さで夭折した天才詩人・中原中也の全詩集。
    約800ページという非常にボリュームのある文庫本だが、1ページあたりの文字数は少ないので割とサラサラと読み進めることが出来た。
    爽やかかつロマンチックでありながら、全てに唾するような無頼さも感じられる。どちらも彼の本質であり、それこそが中原中也の魅力なのだろう。

    「ポッカリ月が出ましたら、舟を浮べて出掛けませう、波はヒタヒタ打つでせう、風も少しはあるでせう。」

  • 『現代詩文庫 中原中也詩集』(思潮社)だけど代用

    読んでる時は、バリエーションに富んだ詩を読む人だな、くらいの印象だったが、

    本人の"小詩論"、"芸術論覚え書"
    秋山駿と鮎川信夫の解説を読んで初めて、詩人としての生き様を見れた感じでした。

    踏まえてもう一度読んでもまた印象変わるかも

  •  サイズこそは文庫本だが、『全詩集』とだけあってかなり分厚い(全797ページ)。詩の大半は、生前未発表のもの。

     怒られる覚悟で言わせてもらうが、詩人には「なんとなく言いたいことはわかる」タイプと、「ちょっとなに言ってるかわからない」タイプの方がいらっしゃる。中原氏は思いっきり後者。途中から脳がついて行けなくなり、結果、読み終えるまで一年を要してしまった。

     彼の思考は、どこか夢遊病患者のような感じがする。神とか仏とか、そういう領域から世界を見ているような。そんな虚しさや無常さを表した詩が多いなあと。

  • 350篇もの全詩集です。
    長かった!...けど読みやすかったです。
    中原中也の詩は先ずテンポが良いのが一つの魅力だと思います。
    読む音楽みたいなと言ったら変かもしれませんが、それくらいリズミカルなのが心地良いです。
    中原中也という人となりと、言葉や漢字の裏に隠された意味を理解出来ると嬉しくなる一冊です。
    お気に入りの詩は勿論たくさん見つけましたが、やはりサーカスが一番好きかな。
    ゆあーんゆよーんは何だか可愛らしい表現だと思います。

  • 悲しみと生きるために

    バイトの休憩中にちびちびと読んできた、中也の詩。全詩集。
    悲しみはどこにでも、何しても、消えてくれるものじゃないから、それならば、私はそれと手を繋ごう。
    中也の悲しみを一緒に感じて、あなたの悲しみは心地よいから。私はずっと、救われているよ。

    いつかまた会いに行ける世界になったら、あいにいく。

  • 大正から昭和にかけて活躍した詩人、中原中也の全詩集です。文庫版ですが、読みやすくて良いです。中原中也と聞くとイメージされるのは、「汚れつちまつた悲しみに 今日も小雪の降りかかる…」と始まる「汚れつちまつた悲しみに……」が一番でしょうか?他にも美しい自然を描いたものや人生の苦悩を絞り出したものなど、たくさんの詩を残しています。作品から想像できませんが、だいぶ破天荒な人生を送っていたらしく、大岡昇平や太宰治とのエピソードは有名です。全詩集なので、気になる詩やグッとくる詩を探しながら読むのは楽しいですよ。

  • 2012/02/10読了

    若くして亡くなった中原中也の全詩集。797ページのこの本に、中也の喜びや苦悩の全てが詰まっているとも言えるだろう。大学の講義にて、彼のバックグラウンドを知識として得ることができたので、それを踏まえた上で詩を読むと、より一層中也の思いに近づけるように思う。
    彼の詩には様々なものがある。一様に詩の形式を固定せず、多方面にチャレンジしたとも言えるだろう。だが歌うようなリズミカルな作品が多い。音楽性を感じ取ることができる。
    とはいえ、もともと楽曲の作詞をしていたことから、そこから彼の歌うような世界観があるのかもしれない。
    親に最後までべったりだったし、愛する存在を次々に失って、狂ってしまったことすらあった。それでも友人には恵まれた、詩に対する情熱は人一倍だった。それこそ狂うほどだったと彼は詩に記している。
    数々の作品を残し、亡くなった中也。
    その生き方を再度味わうには、やはり彼の作品を鑑賞するのが一番いい。


    以下、お気に入りの詩を挙げる(数字は本書でのページ数)

    朝の歌p28 少年時p64 汚れつちまつた悲しみにp88
    雪の宵p110 いのちの声p130 夏の夜p160
    この小児p164 冬の日の記憶p166 湖上p176
    骨p183 残暑p212 一つのメルヘンp230
    春日狂想p256 春の日p277 暗い天候p284
    夏と私p292 寒い!p297 詩人は辛いp306
    タバコとマントの恋p357 初夏p374
    (名詞の扱ひに)p387 雪が降つてゐるp467
    湖上p483 (七銭でバットを買って)p525
    別離p641 十二月の幻想p683 桑名の駅p689
    道修山夜曲p717 雨が降るぞえp724

  • 彼の詩には絶望が見えるが、どこか前向きに感じる。だからか辛い時に読むと吹っ切れる心地がする。

  • 「月夜の浜辺」月夜の晩にボタンがひとつ浜辺に落ちていた
           捨てられないもの
    中也の詩があってうれしい

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著者プロフィール

明治40年(1907年)山口県生まれ。東京外国語学校専修科仏語部修了。30歳で亡くなるまでに350篇以上の詩を残し、ランボオなどの翻訳も手がけた。代表作に『山羊の歌』、『在りし日の歌』など。

「2022年 『詩集『山羊の歌』より』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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