機動戦士ガンダムUC バンデシネ -8 (カドカワコミックス・エース)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041206423

作品紹介・あらすじ

重力の井戸の底、そこは灼熱の大地だった。度重なる悲劇を目の当たりにして、自暴自棄になったバナージ…その先に抱いた決意とは!?

感想・レビュー・書評

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  • バナージの意識の変化とそこに現れたロニの「死ぬべきではない人」感。激しい戦い以外も納得のコミカライズだ。ダカール戦序盤、市街地戦の恐ろしさもかなり容赦なく描かれていていい。

  • 荒涼たる砂漠を歩むバナージの姿、自分が進むべき道に迷う心境をそのまま表しているかのよう
    ただ、彼にとって不幸中の幸いと言えるのはその無限に思える旅路にを共に歩むジンネマンの存在があったことか。ギルボアの件が有ったから何もかも心を預けられる相手ではない。けれど大切な者の死や自分が助けられなかった命への悔いを心に留める同士だからジンネマンの言葉はバナージの中に優しく広がるのかもしれない
    一方でジンネマンもバナージをユニコーンのパイロット以上に扱っている点が垣間見えるのが良いね。道を選びようのない立場に追い込まれた経験があるから、道に迷うバナージを通して過去の自分を見てしまったのかもしれない。
    シムーンの際にバナージに覆い被さって助けようとする姿にはただの敵味方以上の何かを感じさせるし、バナージが心機一転して決意表明する場面の表情にも彼の人の良さが現れているね
    こうしてジンネマンとの交流を見ると、バナージは良い大人に度々出逢っていると感じてしまうね

    そしてバナージが砂漠を抜けた先で出逢ったのはロニですか
    アースノイドとして、女性として、マハディ・ガーベイの娘として、連邦の敵として。様々な顔を持つ彼女がバナージとの交流の中で最も強く見せたのは女性としての顔だったように思う
    バナージに「あなたはもう戦わなくていい」と言う包容力、自身にできる最大の抵抗として出産を挙げた点など。ガンダムシリーズには主人公に重要な思想を授ける大人の女性が度々登場するように、本作でその役割はロニが担っているような
    けど、そんな彼女が駆るのは超巨大MAシャンブロ。一度ダカールに入ってしまえば大量虐殺は止められないし、止まるときはシャンブロと共にロニが沈む時

    ロニが言う通り、何もしていなければ自分が再び誰かの死に関わる未来は生じない。けどそれはユニコーンや『箱』の使い方として「正しい」のか。バナージにとって重要な分岐点となり得る一戦が始まったね


    バナージが迷いを懐きつつも前へ進んでいるのに対してリディの立場は微妙なものになりつつ有るね
    バナージからミネバを託されて戦争を止める道を探っていた筈なのに、ブライト旗下に入り新たな戦場へ。更にはミネバにあんな提案まで……
    その有り様はどう考えても変節したようにしか見えない。未だ志を変えないミネバが彼の提案を呑む可能性なんて無い
    ただ、ミネバに拒まれたということはリディは独りで苦しむしか無いわけで…。なんだかんだ人に恵まれているバナージに対してリディは繋がりを次々と失っていくね

    そんな彼が何人ものニュータイプやガンダム搭乗者とか関わってきた歴戦の艦長であるブライトと出逢ったのは何かしら良い変化を齎すのだろうか……?

  • 重力の井戸の底、そこは灼熱の大地だった。戦いの中で度重なる悲劇を目の当たりにして、取り返しの付かないことに自暴自棄になったバナージ。彼に救いはあるのだろうか。そしてその先に抱いた決意とは。

  •  相変わらずの丁寧な描写。ただ心理面や状況の僅かな変化の積み重ねが中心であったのでこの巻だけで見るとやや平坦な印象を受けた。ただ、通しでうまい具合に緩急がつくのではないかと思う。

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