機動戦士ガンダムUC バンデシネ (9) (カドカワコミックス・エース)

著者 :
  • 角川書店
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041208441

作品紹介・あらすじ

自分の心を騙してまでも、父親であるマハディの目論みに手を貸しダカールの街を破壊するロニ。それを目にしたバナージは、ジンネマンの下を離れユニコーンで立ち向かうが…?

感想・レビュー・書評

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  • ガーベイによるダカール侵攻。それは『箱』の謎を解くという当初の目的を越えてあまりに凄惨な虐殺を生む戦場となってしまったね
    そうなったのはマハディ・ガーベイの中に渦巻く復讐心が周囲の想像を超える淀みを持っていたと言えるし、同時に連邦が行ってきた傲慢な振る舞いがそうした者を生み出してしまったとも言える
    シャンブロという超巨大MAは太刀打ちが難しい戦場の論理を体現しているかのよう。ロニも父の論理が判らないわけではないからシャンブロの暴虐を止められない

    けれど、止められないからと何もしないのはそれはそれで間違いなんだよね
    これまで何も知らない子供のままに戦場に介入し多くの後悔を抱えてきたバナージ。彼がまずこれまで通りの正義論を振りかざして対峙したのはジンネマン。ジンネマンも戦争の悲しさを知っているが、同時にマハディの悲しさに同調出来ないわけでもない
    そんなジンネマンにバナージが投げかけるのはやはり綺麗事の正論とジンネマンがバナージに語った大人の言葉。その中にバナージの変化を見るならば、「わからない」と言いつつも止まることを良しとしなかった点だね
    マリーダとの関わりの中で得た「それでもと言い続けろ」 これは子供じみた癇癪から戦場であろうとも人として決して失ってはらない大原則へと変化し始めているように感じられたよ

    バナージの底意地はユニコーンと共に戦場に立つ事で、戦場にて憎しみと悲しみを撒き散らす者達にも影響していくね
    だけどバナージの命がけの行動はロニに影響しそして父のマハディへ……とならないのが戦場で渦巻く復讐の根の深さを感じてもしまったけど…
    娘の言葉に耳を貸さず復讐に身を任せてしまったマハディはもはや救いようがない存在

    そこでバナージが同じように復讐に身を任せなかったのはこれまでの経験と「それでもと」正義を求め続けたからだね
    マハディを人の親ではないと撃ってしまえば楽になれる。でも、それではマハディ等の復讐者達と何ら変わらない。そういった意味では諦めずに誰かを救う道を求め続けたからこそ、ロニはバナージにシャンブロ機能停止の場所を示したのだろうね

    ただ、バナージの影響が限定的であったのはバナージが未熟だからか戦場の論理があまりに大きすぎたのか……
    リディは『箱』に関わる世界のどうしようもなさを知ってはいるが、復讐に身を任せているわけではない。だからバナージの綺麗事に同調しない。結果、リディが行った現実論はバナージに跳ね返ってくるわけだ

    悲しいことを無くす為に別の行動を選んだ筈なのに、悲しさから逃れられなかったバナージ。そんな彼に襲いかかるマリーダ操る黒いガンダムは彼にどのような戦場の悲しさを教え込む存在となるのだろうね

  • 自分の心を騙してまでも、父親であるマハディの目論みに手を貸しダカールの街を破壊するロニ。それを目にしたバナージは、ジンネマンの下を離れユニコーンで立ち向かう。戦争をする限り、逃れられない悲劇へ。

  • ロニ。。。

  •  オリジナル展開とはいうものの、小説に準拠した設定でOVAの展開を組み込んだ形する形になっており、話の流れは変わっていないから、オビの通り解釈の違いというところだろう。また、コミカライズにあたり余分な物を落としたのか全体的にスッキリした印象を受けた。

  • 大きくラストが変更されたダカール編・・・
    バイアランカスタムの活躍が見れなかったのがとても残念です。

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