ワールドゲイズ クリップス (3) (カドカワコミックス・エース)
- KADOKAWA/角川書店 (2014年7月25日発売)


- Amazon.co.jp ・マンガ (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041211168
感想・レビュー・書評
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新鮮。世界が新しく見える。
本当に透き通った人間の欲。
面白すぎる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『ちーちゃんはちょっと足りない』の阿部共実先生に負けないくらい、読み手の心を決して痛くはないけど、結構、深めに掻き毟ってくる漫画を描ける描き手の一人だな、五十嵐藍先生は
読んでいると、「トラウマ」と呼べるほどじゃないにしろ、あまり、目を合わせたくない自分の中にいる、簡単に壊れそうなのに、汚い何かが重しを乗せてる蓋を内側からわずかに開けて、自分とそっくりの顔を覗かせてくるような気がしてならなかった・・・・・・
面白い、とは違う意味合いで、確実に読み手の心に強い印象を残していく
情緒が不安定な時に読んだらマズそうだな、そう、しみじみと思えるのは、私の精神状態が今現在、割と安定している証拠だろうか
冷た過ぎではないが、癒される温かみに欠ける、鋭めな絵柄が、ストーリーの切れ味を高めている気がした
頻繁ではないが、おっぱいも丸出しになっている
ただ、このおっぱいにもドキドキはしない。いや、もちろん、エロいにはエロい。しかし、他の少年漫画のそれには、揉みたい、舐めたい、挟まれたい、そんな欲も湧くのだが、五十嵐先生の描くおっぱいには、男が女性に対して感じがちの母性を、私は感じてしまった。芸術的と言ってしまうと、少々、高尚すぎな気もするが、少なくとも、劣情を齎さない
安心して、じっくり見れるおっぱいだ
しかし、『鬼灯さん家のアネキ+妹』のおっぱいは、何故か、ムラムラしてくるから不思議だ。やはり、内容っつーか、ジャンルの違いが大きいのか?
アニメ化して欲しい、と思う一方で、腕(声?)に相当、自信のある声優を起用しないと、この『ワールドゲイズクリップス』の、誰でも持ってしまっている心の陰を引き摺り出す魅力を表現できないかもなぁ、そう、素人らしい不安を覚えてしまう
この3巻に収録されている話は、どれも芯に響くが、個人的には五十嵐先生の漫画家としての皮が剥け出しているのを感じた、『深夜のコメディ』。気を落ち着けて考えれば、ありえない、と理解できるのだが、妙なリアリティが、一夜の間にトラブルに巻き込まれる登場人物らの行動が微妙に絡み合って、終幕に向かっていくストーリーにはあった
この台詞を引用に選んだのは、この若さゆえの悲痛な叫びに刻まれた傷だけがまだ塞がらず、血が滲み出続けているから。幸せに不安を覚えられる人間は、ある意味、幸せだ -
女の子と神父様の会話がなんかよかったな。
「無駄な遊び」をしていたクラスメイトが、きっと「ローファイ・アフタースクール」に出てきた人なのかな。 -
3巻は小さな夜のオムニバス。
「アイ・ニーヂュウ・ソー」
少年とその彼女と名前さえ知らない少女との奇妙な同居生活。
「んーそろそろかなぁ」と言うまおさんの表情が印象に深く残る。
目の前のカップルをいいと思ってる時のまおさんが好き。
「深夜のコメディ」
タイトルの通りコメディの群像劇。
本物のナイフを持つ幼女、幼女を追いかけるサラリーマン2人、女性をナンパした中年、儀式をしている教え子と目撃した教師。
女子高生と神父さんの組み合わせがこの中で好み。
「tonight」
初めて徹夜を経験する少女。
自分の影である「夜」に話しかけるところが良い。
夜を破ってからのラストページの気づきが素敵な表現。
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