夜会服 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041212134

感想・レビュー・書評

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  • 三島由紀夫の小説としては,あっさりとした娯楽小説。
    文章にも,内容にも,暗く,重い感じはなく,お話を楽しめる。
    もっとも,その分,上っ面な軽い印象は否めないのが残念なところ。
    但し,三島らしく濃厚な一文も多々あって,十分に楽しめた。
    主人公の婚約者(後に夫)俊男が,何の裏もなく,全く見たままの人物でちょっと拍子抜け?

  • 2015.2.7 読了

  • 軽めではあるが、心の揺れ動きがよく感じられる。新婚旅行先で出会う奇妙なアメリカ軍人夫婦など、不穏な感じ、違和感が具現化したようなエピソードを積み重ねるのが秀逸。
    最終的にハッピーエンド?になるのは珍しい気がする。
    こんな姑だったら嫌だなぁ

  • 絢子が素直で賢くて、料理上手で、イケメンで博識でスポーツもできてお金持ちの男性と結婚して、うらやましい限りの設定。

    ハワイ旅行でのフランス人男性の言葉と最後の方の滝川婦人のコーヒーの味の話が印象に残った。
    前者は俊夫に向けて、後者は絢子に向けて、あなたもいずれ分かるでしょう、と言っている。
    自分もまた、時間をあけて読んだら感じることが違うかな、と思いながら読んだ。

  • ドロドロ展開かと思いきや、
    最後良い感じで爽やかに終わる。

    姑と夫の間で揺れる妻という主軸がはっきりしているせいか
    読みやすいと感じた。
    結婚後の相手の親との関係ってなかなか難しい。

  • #bookoff

  • 三島由紀夫の小説といえば文学性の高いものが多いけど、この小説はエンターテイメント性の高い娯楽小説です。
    基本的には嫁と姑の問題を面白おかしく描いている。しかし、三島由紀夫らしい純粋な人物造形がとても魅力的であり、文章の端々に美しい響きが散りばめられている。
    ヒロインの絢子が俊雄から激しい接吻をうけるシーンでは
    「世界か万華鏡のように色硝子の破片の組み合わせを刻々と変えてゆくのを見るような、ぼんやりした気分にひたっていた」
    といった具合。
    三島由紀夫の小説は基本的にはハズレなしだと思う。

  • 昼ドラ

  • 三島の長編小説の中では、マイナーな作品の部類に属するだろう。物語の中核をなしているのは、いわゆる嫁・姑問題なのだが、そこはハイ・ソサエティの世界での出来事なので、TVドラマなどとは大いに違った様相を(本質は変わらないのだが)呈することになる。なにしろ、準主人公(姑)の滝川夫人は、趣味の乗馬(かなりな腕前だ)と、宮様や各国の大使夫人を招いてのパーティに明け暮れているのだから。それにしても三島の描く女はうまい。絢子(嫁)も、滝川夫人も実に鮮やか。ただし、それは歌舞伎の女形が女を観察するかのようでもあるのだが。

  • 久しぶりに読む三島由紀夫は楽しい娯楽恋愛小説でした。

    昭和初期の旧家族やら、ブルジョワな人々のお見合い、婚約、新婚、嫁姑の騒動です。
    典雅な世界で繰り広げられる、お世辞と根回しと、当てこすり!
    その上品さに毒をブレンドする絶妙さ、三島由紀夫の面目躍如です。

    夜会服の世界でしか輝けない我が身を嘆き嘲う俊男の姿は、三島自身の本音の投影でもあるんだろうけど、何でも知っている、どこに出ても恥ずかしくない振る舞いができることを憂うなんて、天才の悩みは凡人には計り知れません。

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