真田軍記 (角川文庫 緑 216-8)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041216088

感想・レビュー・書評

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  • 歴史的に参考文献が少ないと言われている真田家について、作者さんがちょっとした記述をもとに創作した(たぶん)小話をまとめたもの。

    真田家に関する4編
     ・海野能登守自刃
     ・本多忠勝の女(むすめ)
     ・むしろの差物
     ・真田影武者   と
    そのほかやはり創作っぽい歴史小話
     ・篝火
     ・高嶺の花
     ・犬坊狂乱
     ・森蘭丸      が入っていました。

    歴史的な勉強の一環には多少なったけど(人間関係とか)、はっきり言って好みのお話はなかったです。
    女性はどうでもよさそうなお話ばっかりだったしね。

    あえて言えば、『本多忠勝の女』が、真田昌幸さんの長男が徳川方についた理由の一説を提示していて、ふ~ん…と思ったけどね。

  • 真田信之が好きになった。
    海野家や森蘭丸の話も載っている。

  • 真田氏関連の短編4つと
    戦国物短編4つ

    なかでも“篝火”の切り口が面白く楽しめた

  • 021029

  • 表題の真田軍記の短編が4編と森蘭丸他4編の短編集。一般的に英雄英傑と呼ばれるような主人公ではなく忠勝の娘であったり無名の侍大将であったり、それゆえに登場人物の生命を感じました。やはり井上さんは不思議な魅力のある文を書かれる方ですよね。私は「本多忠勝の女(むすめ)」が大好きです。

  • 「幸村は杢と角兵衛という日本一の百姓を知人に持って仕合せだったと思う」という台詞がとても幸村さんらしい。

    真田幸村というひとは聖徳太子のようなもので、
    聖徳太子が実在しないという論理なら真田幸村もまた存在しない。
    当人はじぶんを「幸村」と名乗ったことは
    少なくとも現存史料からは無く、
    江戸時代に「真田信繁」の武勇を伝説的に仕立てたとき、
    つくりあげられた偶像の名前に過ぎない。

    だからこそ真田幸村について語るとき作家は浪漫を語る。

    戦後百姓になった武将を認める幸村は、
    井上靖の夢なのだろう。

  • 既読

  • 真田軍記と題した四つの短編と戦国時代を舞台とした四つの短編の合計八篇が収められた短編集。各短編共に著者が読んだ史料にほんのわずか記載がある人物をもとに、物語を作り出しています。

    2007.1.22読了

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著者プロフィール

井上 靖 (1907~1991)
北海道旭川生まれ。京都帝国大学を卒業後、大阪毎日新聞社に入社。1949(昭和24)年、小説『闘牛』で第22回芥川賞受賞、文壇へは1950(昭和25)年43歳デビュー。1951年に退社して以降、「天平の甍」で芸術選奨(1957年)、「おろしや国酔夢譚」で日本文学大賞(1969年)、「孔子」で野間文芸賞(1989年)など受賞作多数。1976年文化勲章を受章。現代小説、歴史小説、随筆、紀行、詩集など、創作は多岐に及び、次々と名作を産み出す。1971(昭和46)年から、約1年間にわたり、朝日新聞紙面上で連載された『星と祭』の舞台となった滋賀県湖北地域には、連載終了後も度々訪れ、仏像を守る人たちと交流を深めた。長浜市立高月図書館には「井上靖記念室」が設けられ、今も多くの人が訪れている。

「2019年 『星と祭』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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