- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041227435
軍師の境遇 (角川文庫)の感想・レビュー・書評
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イメージ参照(http://kentuku902.seesaa.net/article/387170992.html)
(収録作品)軍師の境遇/逃亡者/板元画譜詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まぁ、大河が黒田官兵衛ということで。短編3つ目は読むのが辛くてやめた。
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戦国時代が2編、江戸時代1編の短編集。
『軍師の境遇』は黒田官兵衛の話ながら、少々尻切れトンボか。
最後の『板元画譜』は浮世絵にまつわる人間模様を描いた作品。これが一番面白かった。歌麿や写楽などの絵師達の意地、絵師に仕事を依頼する板元の目論見などがもつれる様は清張らしい。題材にする時代が古かろうが新しかろうが、それを読むのが昭和だろうが平成だろうが、人情の機微ってのは変わりゃしないんだなぁとつくづく感じさせられる。 -
(2014.02.05読了)(2013.12.15購入)
【黒田官兵衛とその周辺】
この本には三つの作品が収録されています。
「軍師の境遇」200頁ほど、「逃亡者」30頁ほど、「板元画譜」50頁ほど。
「軍師の境遇」は、黒田官兵衛の話。「逃亡者」は、稲富直家という鉄砲の名人の話。「板元画譜」は、浮世絵の版元蔦谷重三郎の話。
NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」関連で読んでみました。官兵衛の生涯全体を手短に知りたかったのですが、小寺家の家老として、織田方につくことにして、信長に会いに行くあたりからはじまって、光秀の謀反によって信長が討たれ、高松城を攻めていた秀吉とともに官兵衛が京都に引き返し、光秀を討ち取るあたりまでで終わっています。
あまりにも戦略が優れていたために、秀吉におそれられ、秀吉がなくなったら、次の天下を取るのは、官兵衛ではないかとまで秀吉に言わしめたとか。
そのため、官兵衛は、40歳で引退してしまったとのことですので、光秀を討ち取って、事実上秀吉が天下をとったあたりまでが、官兵衛にとっての絶頂期なのかもしれません。
とはいえ、柴田勝家との争いや小田原城攻めなどがまだ残っているでしょうから、もうちょっと続けて欲しかったような。また別の本を探します。
本の内容に戻りましょう。
毛利と織田のぶつかる境目に位置するところにいる官兵衛は、中国地方を守るだけの毛利より、天下統一を目指して勢力を拡大しつつある、織田の勢いに賭けることにし、小寺の殿様の許可を得て、木下藤吉郎を訪ね、織田信長に拝謁します。
官兵衛は、信長に自説を述べ、気に入られますが、信長はすぐには、毛利との戦に取り掛かれません。
織田方についたということで、毛利勢が海から攻めよせてきますが、官兵衛の知略で、追い返すことができました。再度、攻めてくるだろうと思われる頃、秀吉を大将として、やってくる前に、人質を差し出すように信長から言ってきました。
小寺の殿様は、自分の幼い息子を人質に出すことを渋りましたので、官兵衛は、自分の息子の松寿丸を差し出します。松寿丸は、秀吉のもとに預けられます。
秀吉がやってくると、官兵衛は、自分の城・姫路城を秀吉に差し出します。
秀吉と協力して、毛利方との戦いが始まります。調子よくゆきかけたころ、荒木村重の説得に出かけたのですが、荒木村重に幽閉されてしまいます。
出かけて行ったきり帰らないので、官兵衛に裏切られたと判断した織田信長は、竹中半兵衛に命じて、人質の松寿丸を殺させます。
荒木村重と織田方の戦は、一年余におよび、官兵衛が助け出されたのは、村重が落ち延びた後でした。官兵衛は、幽閉されているあいだに片足がカビに侵されてしまい、不自由になってしまいます。しばらくの休養の後、秀吉の参謀に復帰します。
鳥取攻めでの、米の買い占めとか、高松城の水攻め、は秀吉や秀長の策だったという印象がいままで読んだ本で、残っていたのですが、これは、官兵衛の策だったということのようです。光秀の謀反の報せをうけての、毛利方との和平締結とか、京都への大返しも、官兵衛の策ということで、秀吉は、実に優秀な参謀を持ったものです。
【目次】
軍師の境遇
迷い
岐阜への使い
相客
中国征伐
攻勢
別所反逆
荒木謀反
裏切られても
孤囚
帰還
三木城
鳥取陣
高松城水攻め
疑惑
逃亡者
版元画譜―耕緒堂手代喜助の覚書
●毛利か織田か(22頁)
「毛利は十州をもった雄大な勢力です。元就以来の偉業によって、吉川、小早川の両川の名補佐にたすけられ、今後も衰えることはないでしょう。しかし当主輝元のやり方を見ますと、自国の領土を保守することばかりに気を配り、遠国に出馬の催しがありませぬ。これでは、いざというとき、頼りになりません。」
「織田信長は尾張より起って今川を取り、斎藤龍興を破り、朝井、朝倉をたおし、今年に入って武田勝頼を大敗させております。今や、東海、東山より機内、北陸に及ぶまで、織田の旗印になびかぬものなく、京にはいって天下に号令せんとしております。海内を定めるものは恐らく信長でありましょう。」
●有岡城陥落(142頁)
荒木村重自身は、兵庫から船に乗って、備後尾道に上陸し、毛利がたに身を寄せた。
信長は、城中の婦女百二十二人を捕えて、みんな磔の刑に処した。
このほかにも、召使いの女や男五百十何人を、四軒の家の中に押し込め、干し草を周囲に積んで火をかけ、焼き殺してしまった。
☆関連図書(既読)
「軍師官兵衛(一)」前川洋一作・青木邦子著、NHK出版、2013.11.30
☆松本清張さんの本(既読)
「ゼロの焦点」松本清張著、光文社、1959.12.
「砂の器」松本清張著、光文社、1961.07.
「徳川家康」松本清張著、角川文庫、1964.01.20
「京都の旅 第1集」松本清張・樋口清之著、光文社、1966.04.10
「奈良の旅」松本清張・樋口清之著、光文社、1966.04.25
「東京の旅」松本清張・樋口清之著、光文社、1966.09.25
「京都の旅 第2集」松本清張・樋口清之著、光文社、1967.01.25
「鎌倉の旅」松本清張・樋口清之著、光文社、1967.08.01
「南紀の旅」松本清張・樋口清之著、光文社、1969.03.10
「点と線」松本清張著、新潮文庫、1971.05.25
「ペルセポリスから飛鳥へ」松本清張著、日本放送出版協会、1979.05.01
「岸田劉生晩景」松本清張著、新潮社、1980.10.20
「駅路/最後の自画像」松本清張・向田邦子著、新潮社、2009.12.20
(2014年2月6日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
「おれが死んだら、あとはだれが天下を取るか遠慮なくいってみよ」―侍臣たちの返事に首を振った秀吉が頭に想い浮かべるのは、片足が不自由で、風采の上がらぬ軍師官兵衛の姿だった。黒田官兵衛孝高、もと播州御着の城主小寺政職の家老で、秀吉の中国攻め以来、参謀として縦横の機略を振るい、その天下取りに絶大の功をたてたが…。余りに卓越した才ゆえに不運の境遇を味わう軍師の、皮肉な運命を描く表題作(原題「黒田如水」)のほか2編を収める。 -
主観が強引すぎる
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黒田官兵衛を描いた短編集。
大河ドラマの予習を兼ねて読んだが、少し物足りなかった。
蔦重と画工の様子を描いた版元画譜が意外に楽しめた。
画工の作品を眺めながらであればより面白く読めたと思う。 -
戦国時代の軍師の重要性が黒田官兵衛を通して よくわかる。良き軍師がいなければ 信長も秀吉も天下をとれなかったであろう。他の短編はおもしろくない。
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黒田官兵衛主人公の小説。
読みやすい!
最後らへんがはしょりすぎてて残念。
如水になるとことか書いてほしかった… -
2011.11.22 ブクオフにて購入)
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