紅い白描 (角川文庫)

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レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041227497

感想・レビュー・書評

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  • 美大を卒業した葉子は、鬼才の葛山デザイン研究所に入所するが、葛山に言動に疑いを持ち始める。
    あまり展開がなく、同じような言動が繰り替えされるため、ある程度のところで真相はわかる。
    しかし、女性が東京から名古屋に泊まりがけの出張するだけで、大事(おおごと)の時代だったんだな。
    あと、女性の生き方として、ラストはどうなのかとは思う。
    (電子書籍 Sony Reader)

  • 若い女性から 
    会社の偉い人や経営者とその時代の寵児を見つめた時に
    人間的な潔癖さを求めるという視点で 人間性を疑う。
    翳った旋舞においても 同じような手法だった。

    『芸術はニンゲンが生み出すものだ。
    その芸術がすばらしかったら、人格的にもすばらしいに違いない。
    ニンゲンと芸術とが 背反することがあるだろうか』114ページ
    俗物が 創造性を生み出すのか?とも 問いかける。
    さらに ビジネスが 関連してくる。
    芸術とビジネスが ぶつかる。
    積極的に売り込むこと(商魂)に嫌悪を感じる。
    芸術家は商魂をもつべきではない。
    クライアントの理不尽な要求にどう対応するのか?

    俗っぽいニンゲンに描くことで 
    若い女性の眼から みた ニンゲン批判をする。
    松本清張の手法って、意外と 頑固で、潔癖性なんですね。

    『結局、才能というものはちゃんとどこかにあるんだけど、それを引き出してくれる外的な何かが予見できないということですわね。その作家自身にも前もって見当のつかない何かですね。』221ページ

    才能がどこで開花するのか?突然変異なのか?
    連続性の中の非連続性。

    『ぼくだってあの画風は尊敬しているよ。ただ、尊敬できないのは、葛山さんの人間的な面だな。しかし、芸術は人間を考えないでいいのかもしれないね。作品だけが勝負だから、そういう点にしぼれば、葛山先生を尊敬していいと思う。』245ページ

    ニンゲンが 矛盾をもった存在であることをみとめない。

    葛山の創作の源泉は、どこにあったのか。
    その独特の作風は 今までにないものだった。

  • この本を手に取った理由が「白描」を「白猫」と見間違えて、「不思議なタイトルだな」と勘違いした為という、恥ずかしい思い出がある。主人公の話し方に時代を感じる。

  • 【No.65】読了。

  • 初めて読んだ松本清張の作品。一気に読めたと記憶している。

  • 殺人事件は起こらないです。わりと今では有名なオチ?で話は終わるんですが・・・面白い。松本清張の作品に出てくる男性に何かひかれます。葛山さーん!!

  • ええーっ。とびつくりした覚えがある。
    松本清張はテレビのサスペンスのイメージが強いが、初めてまともに読んだもの。なかなか面白かったが、なぜかほかの作品を読んでみようという気にはならなかった。
    なぜだ?

  • 美大を卒業したばかりの葉子は、憧れの葛山デザイン研究所に入所する。尊敬する鬼才、葛山の下で精一杯、勉強したかったからだ。が、不可解な葛山の言動から、彼の作品のオリジナリティに疑惑をもつ。真実を知りたいという熱い思いにかられ、葛山の周辺を次々に追及する葉子の前にあらわれた意外な真相とは―。常に斬新でなければならない一流デザイナーの苦悩を、華やかな業界を背景に描いた傑作サスペンスロマン。

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著者プロフィール

●1909年、福岡県に生まれる。印刷工、新聞社社員を経て42歳で作家の道へ。「或る『小倉日記』伝」で芥川賞受賞。『点と線』『眼の壁』『砂の器』『ガラスの城』『黒革の手帖』など推理小説の第一人者として多くの作品を発表する一方、『日本の黒い霧』『昭和史発掘』などノンフィクション分野でも活躍。日本ジャーナリスト会議賞、吉川英治文学賞、菊池寛賞、朝日賞など受賞多数。1992年死去

「2017年 『徳川家康 (新装版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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