潜在光景 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.72
  • (6)
  • (10)
  • (12)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 99
感想 : 15
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041227589

作品紹介・あらすじ

二十年ぶりに再会した泰子に溺れていく私は、同時に彼女の幼い息子の不信な目に怯えていた-「潜在光景」。借金苦で自殺した社長はなぜ八十通もの遺書を残していたのか-「八十通の遺書」。わが子をさりげなく殺そうとする父親。が、息子はそれを察知していた-「鬼畜」。日常のちょっとした躓きがその後の運命を大きく変えた世にも怖ろしい六つの結末。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「潜在光景」「八十通の遺書」「発作」「鉢植を買う女」「鬼畜」「雀一羽」の6つ短編が収録。「雀一羽」が時代小説。「鉢植を買う女」「鬼畜」はTVドラマ化されたものを観た記憶がある。

  • 松本清張『潜在光景』読了。ホラー短編集。表題作は、不倫関係となった女の子供がどうも自分を殺そうとしているのではないか、いや気のせいか、しかし…という確証がないだけに不気味な子供の話。日常の光の裏をちょっと覗いたら、その陰では思いがけない誰かがこっちを見ているかもしれませんよ。

  • 「影の車」を鑑賞して。
    短編を映画に出来るほどに作品の力があることがどの編を読んでも感じられますね。
    他に「鬼畜」も読みたい作品だったので入ってて嬉しい。
    人間の業と欲、そこから立ち昇ってくるほんの少しの歪み…
    今年は没後30年と言うことで、BSなどでも多くの特集が組まれますます読書欲が湧きます。
    知恵泉よかったなー。

  • 毒がとてもいい。

  • これだけ昔の作家の作品を初めて読んだ
    今では炎上しそうな男尊女卑や胸糞悪い描写も多かったが何故か引き込まれるしこの頃の語彙もとても気に入ってしまった

  • 潜在光景
     あれ?映画『影の車』と似たような話だな。清張さんは、同じような話を使うのかと読み始めたほど、映画のタイトル影の車はぴったりだった。内容ではなく全編を貫く暗さである。映画は大学生の頃、テレビで見た。原作からこんなエロチックな映画を思いついた着想には驚く。岩下志麻のキスシーンが熱烈過ぎるのだ。ハリウッド女優のようなキスシーンを演じてやろうと思っていたのか。話の筋はどうでも良くなっていた。
    鬼畜
     これも映画の原作もの。なぜか桃井かおりが出演していると勘違いしていたが、勘違いも甚だしく映画化にもテレビドラマ化にも登場していない。
     他の登場人物を被せるのがイヤだったので読み終えるまでキャストは確認しなかった。
     結末があっさりし過ぎていて拍子抜けしたが実話だったという。

  • 潜在光景
    八十通の遺書
    発作
    鉢植を買う女
    鬼畜
    雀一羽

  • 読んだことのあるものが殆どだったけど、どれも面白い。

  • よくあるホラーとはまた違った印象だった。

    しかし肌に合わなかった。
    気持ちが悪い。

  • 人間性の暗部を鋭く描いて短編ながら読み応えあり。「鬼畜」は映画で見たよりもあっさりした結末だったけど、夫婦の人間性が深くまで描かれていてある意味映画よりも怖かった。

全15件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1909年、福岡県生まれ。92年没。印刷工を経て朝日新聞九州支社広告部に入社。52年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。以降、社会派推理、昭和史、古代史など様々な分野で旺盛な作家活動を続ける。代表作に「砂の器」「昭和史発掘」など多数。

「2023年 『内海の輪 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松本清張の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×