旅人―湯川秀樹自伝 (角川文庫)

著者 : 湯川秀樹
  • 角川書店 (1960年1月発売)
3.62
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  • レビュー :30
  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041238011

旅人―湯川秀樹自伝 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 淡々と綴られる自伝。
    詩情に満ちた静謐な空気。
    ほんのり京都の香りがする。

    ああ、物理がやりたい。

  • 日本人初のノーベル賞受賞者、湯川秀樹氏の27歳までの回想。
    文章が読みやすくてすぐ読めた。小さいころから漢文の素読をしていたり、学生時代に本を読んでいたから文章が上手いんだろうなぁ。

    ノーベル賞受賞のきっかけとなる中間子理論を導きだすまで、とても苦労している様子が伺えた。目的地などわからず先が見えず、まさに「旅人」だったのだろう。「未知の世界を探求する人々は、地図を持たない旅行者である。」

    次は、湯川秀樹『物理講義』を読もう、っと。

  • 湯川秀樹の思いと孤独が少し理解でき、また共感することが出来た。

  • ノーベル賞を取った人だったような

  • 面白みには欠けるがノーベル賞を取るような人の家系はすごいなと思った。男子4人が東大か京大を出て今は教授をしているところとか特に。五男が戦争で亡くなったことは残念だ。

  • (1991.08.23読了)(1991.04.15購入)
    湯川秀樹自伝
    内容紹介 amazon
    博士の業績同様、その人を知る者は少ないであろう。自ら綴る生い立ちの記。【孤独な我執の強い人間】と自身を語り、その心に去来する人生の空しさを淡々と説く行文は、深い瞑想的静謐を湛える。

  • 明治後期から昭和初期の京都・大阪の空気を追体験できる。
    当時の学生の青春に憧れてしまう一冊。

    ノーベル物理学賞受賞者である湯川博士の語り口は非常に柔らかく、常に暖かい目線で物事を捉えようとする氏の態度に、自分もそうありたいと思う。

    一般人にとって難解な量子論。
    氏が追い続けたテーマを、当時を振り返りながら、平易にかみ砕いていくので、違和感なく入り込める。

    知識の平原に立ち向かっていく湯川氏こそ、真の冒険家であろう。

    「未知の世界を探求する人々は、地図を持たない旅行者である。地図は探求の結果としてできるのである。目的地がどこにあるか、まだわからない。もちろん、目的地へ向かっての真直ぐな道など、できてはいない。目の前にあるのは、先人が切り開いた道だけである」

    「私もまた、孤独なる散歩者の一人であった」

    格好良すぎる…

  • 湯川秀樹が誕生する前、湯川氏の両親がどうやって知り合い結婚していったのかという経緯から湯川氏の青年期までを自身で回想しながら書いた作品。

    学問の入口が幼少期の祖父による論語のスパルタ教育で、周りの兄弟や同級生を寡黙に観察し、一番活躍できそうと判断し理論物理学にたどりついた内容が若い頃のエピソードを交えテンポよく書かれていた。


    余談だが将来の専攻する科を選ぶ際また線を引いた箇所やメモした部分を再読したいなとか思った。

  • 「ずいぶんまわり道をしたものだ」

    日本人初のノーベル物理学賞を受賞した物理学者の回想録。
    ドストエフスキーと近松を好み、
    習っていない方程式を、独学の解き方で紐解いてしまった数学の能力の高さを持つ彼が、物理学に目覚めたのはなぜなのか?
    机を、畳の目にあわせて置かなければ気のすまない几帳面さでもって
    地質学者の父親に「なにを考えているかわからんっ」と言われ続けてきた少年は、この世にその名をしっかりと刻んだ。

    母親のピンとはった背筋の良さも魅力的。
    すこし堅い文章なのでさらさらとは読めなかったが、文才は巧み。

  • 湯川秀樹先生の自伝的エッセイ。これが世に出るまで編集の仕方で色々あったそう。戦後のこの暗い時代の名誉な日本人。もっと神格化させて書かせたかったなどあったようだ。
    そこで、物足りなくなったこの編纂者が◯◯の椅子というような題名でフィクションとして別に発行している。


    こちらの本は読んでいて想像通り物理学者の不器用さと美を求める姿が謙虚の中に眩しかった。寝てる時までずっと考えて、夢の中で解けそうだったのを必至に思い出そうとしたり、寝床で忘れない様に夢中でペンを取って書き込んだり。
    本当に好きなんだなぁ、こんなに打ち込め更に結果を認められた人生というのはなんて幸せで、そうでない人の人生というものはなんなのだろう…

    少年時代に神社の境内で友人と遊んでいた時に転んだ。夏の日に仰向けのまま見た空は、大きな木の葉から漏れる木漏れ陽でキラキラと輝いていた。
    この情景で、あぁ本当に美しいものを小さい頃から酔える方なんだと思った。

    後に研究者になり、試行錯誤の毎日。ある日いきなり閃いた時、あの少年の
    日のようにキラキラと美しくこの数式が浮かんだという一説で掘り起こされ、また美しい人なんだと思った。

    やはりかずは神からのメッセージであり美しいものなんだと思った。

    この神の美しい物語を読める人間になってみたかったな…



    途中で退屈な部分があったものの、、うん、美しかった!

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