にせドンファン (角川文庫 緑 250-23)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041250235

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  • ジキルとハイドの物語のように、昼間は大学教授、夜は女を虜にするドンファンへと変貌する主人公と、彼を取り巻く様々な女性との奇妙な交渉を描く。夜はドンファンでありながら、正体(昼間の姿)が女にバレると内心でたじろぐのであり、あくまで『にせ』ドンファンとしての主人公の滑稽さが面白い。吉行作品の女性たちにはよく見受けられるが、主人公を掌で転がしているような彼女たちの巧みな交渉も見られ、吉行の恋愛構造分析の極みとも言える作品。

  • 現代性はまったくないけれど(そもそも現代の本ではないのだけれど)、吉行淳之介氏の小説はなぜだかやめられない。自分が生まれる前に書かれたものだろうけれど、ある部分の下世話さみたいなところは、今も昔も変わらないのでしょうね。

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著者プロフィール

大正十三年(一九二四)、岡山市に生まれ、二歳のとき東京に移る。麻布中学から旧制静岡高校に入学。昭和十九年(一九四四)九月、岡山連隊に入営するが気管支喘息のため四日で帰郷。二十年東大英文科に入学。大学時代より「新思潮」「世代」等の同人となり小説を書く。大学を中退してしばらく「モダン日本」の記者となる。 二十九年に「驟雨」で第三十一回芥川賞を受賞。四十五年には『暗室』で第六回谷崎潤一郎賞を受賞する。主な作品に『娼婦の部屋』『砂の上の植物群』『星と月は天の穴』『夕暮まで』など。平成六年(一九九四)死去。

「2022年 『ネコ・ロマンチスム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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