躁鬱対談 (角川文庫 緑 250-31)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041250310

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  • 『迷子』のカウンター脇に積んであった吉行淳之介コーナーから入手。和田誠さんの表紙もステキだったし、小説作品でしか知らない著者の語りの間合いがすごく良くてうっかり買ってしまったのだった。

    「吉行さんは対談の名手と言われた人だったんですよ」「むしろ、こっちのほうで有名くらい」。マスターの言葉どおり、対談のホストがすごくウマい。でも、それは話術でもテクニックでもなくて、吉行氏の立ち位置や醸している雰囲気、大げさに言えば存在そのものがなせる技だったんだろうなと思う。

    冒頭の田中小実昌さんとの対談では、コミさんのテキ屋時代に突っ込んでいく。まるで「行っちゃいけない」と言われる悪所に忍び込む少年のように。カルーセル麻紀のモロッコでの手術話には、もうモロにツッコミすぎているんだけど、なんかこうエロさに不潔さがない。モテ男だ。

    なんでこんなに、居心地のいい臨場感が行間から漂ってくるんだろうと思う。きっと、このあたりに「名手」と言われるミソな部分があるんだろうな。

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著者プロフィール

大正十三年(一九二四)、岡山市に生まれ、二歳のとき東京に移る。麻布中学から旧制静岡高校に入学。昭和十九年(一九四四)九月、岡山連隊に入営するが気管支喘息のため四日で帰郷。二十年東大英文科に入学。大学時代より「新思潮」「世代」等の同人となり小説を書く。大学を中退してしばらく「モダン日本」の記者となる。 二十九年に「驟雨」で第三十一回芥川賞を受賞。四十五年には『暗室』で第六回谷崎潤一郎賞を受賞する。主な作品に『娼婦の部屋』『砂の上の植物群』『星と月は天の穴』『夕暮まで』など。平成六年(一九九四)死去。

「2022年 『ネコ・ロマンチスム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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