有田川 (角川文庫)

  • 角川グループパブリッシング (1983年2月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784041262030

感想・レビュー・書評

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  • 有吉佐和子の「川もの三部作」の一つ。
    川に生まれ、川と共に生きた女性の一生を追体験するような作りになっており、有田地方の独特の方言は、読み手にごく自然に情景を思い浮かばせる。
    自分の運命をあるがまま受け入れ、健気に生きていく主人公・千代。強さも弱さも併せ持つ彼女の視線の先には、いつも有田川の穏やかな、けれど時に厳しさを見せる流れがあった。

    この作品では川に翻弄される千代の運命がテーマだが、主人公の成長とともに変化していく周囲の環境にも注目したい。時代の移り変わりと共に、有田みかんは栽培法や出荷法(舟から鉄道へ)を新しくさせ、缶詰への加工事業を切り開いていく。
    また作品に大きな転換をもたらす二つの祭りもポイントだ。糸我の会式と千田祭りは時世を色濃く反映し、千代の心境とは正反対の様相を見せる。有吉佐和子の筆力には感嘆する。

    個人的には川守貫太の男臭さがオススメ。惹かれてしまった千代の気持ちも分かる!

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著者プロフィール

有吉 佐和子(ありよし・さわこ):1931年、和歌山市生まれ。作家。東京女子大学短期大学部英語科卒。1956年『地唄』で芥川賞候補となり、文壇デビュー。以降、『紀ノ川』『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『複合汚染』『和宮様御留』など話題作を発表し続けた昭和を代表するベストセラー作家。1984年没。

「2025年 『有吉佐和子ベスト・エッセイ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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