有田川 (角川文庫 緑 262-3)

著者 : 有吉佐和子
  • KADOKAWA (1967年12月発売)
3.75
  • (4)
  • (3)
  • (3)
  • (2)
  • (0)
  • 27人登録
  • 1レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041262030

有田川 (角川文庫 緑 262-3)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 有吉佐和子の「川もの三部作」の一つ。
    川に生まれ、川と共に生きた女性の一生を追体験するような作りになっており、有田地方の独特の方言は、読み手にごく自然に情景を思い浮かばせる。
    自分の運命をあるがまま受け入れ、健気に生きていく主人公・千代。強さも弱さも併せ持つ彼女の視線の先には、いつも有田川の穏やかな、けれど時に厳しさを見せる流れがあった。

    この作品では川に翻弄される千代の運命がテーマだが、主人公の成長とともに変化していく周囲の環境にも注目したい。時代の移り変わりと共に、有田みかんは栽培法や出荷法(舟から鉄道へ)を新しくさせ、缶詰への加工事業を切り開いていく。
    また作品に大きな転換をもたらす二つの祭りもポイントだ。糸我の会式と千田祭りは時世を色濃く反映し、千代の心境とは正反対の様相を見せる。有吉佐和子の筆力には感嘆する。

    個人的には川守貫太の男臭さがオススメ。惹かれてしまった千代の気持ちも分かる!

全1件中 1 - 1件を表示

有吉佐和子の作品

有田川 (角川文庫 緑 262-3)はこんな本です

ツイートする