新選組血風録 新装版 (角川文庫)

著者 :
制作 : 蓬田 やすひろ 
  • 角川書店
3.85
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本棚登録 : 4403
レビュー : 473
  • Amazon.co.jp ・本 (635ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041290071

感想・レビュー・書評

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  • 燃えよ剣、を読み終えたことで生まれた新撰組への興味が赴くままに手に取った一冊。全15編からなる小話と、様々な隊士の生き様を通して、新撰組の雰囲気を楽しむことができた。個人的に好きなのは「前髪の惣三郎」かな。山崎と廊下ですれ違う際に頬を染める加納と、それを受けて困惑する山崎、という構図にはニヤニヤしてしまった。これは現代における「萌え」として立派に成り立つものだし、というか言ってしまえば燃えよ剣でも土方と沖田のやり取りに何度も萌えを感じることがあって、「ああ、これが腐女子の気持ちか……」なんて感心したりしていたわけで。いやだなあ、本の感想からだいぶ脱線してますよ、土方さん。

  • 有名、無名を問わず、新撰組隊士各々にスポットを当てた全16編を収録した短編集。同時期発表の「燃えよ剣」と同じ人物たちを描きながらも、頑固者の近藤勇、人情味のある土方歳三、艶話に弱い山崎烝等、それぞれのキャラクター像が若干異なるのは興味深い。一人一人を掘り下げる作品の性質上、京の人々から畏怖される殺人集団という側面はやや抑え気味で、非常に人間味に溢れる描写が多いものの、エピソード自体はどれもタイトル通りに血生臭く、冷徹だ。山崎烝「池田屋異聞」、斎藤一「槍は宝蔵院流」、沖田総司「菊一文字」の三編がお気に入り。

  • 歴史わかんない、熟語書き言葉わかんない勢にはぐぐりながらじゃないと読めない。

    鴨川銭取橋が好き。暗躍戦略系がすきなので。
    長州の間者、池田屋異聞も好き。山崎さんに感情移入した作品初めて。

    新選組が清廉潔白に書かれてないのがいい。むしろ狡猾で残虐で不気味。とくに土方さん。新選組かっこいいとあがめる(そして鴨さんや薩長を悪者扱いする)だけの作品は読んでてスカッとはするけどそれはフィクションのヒーローものでいい。

    虎徹にでてくる「若作」「(虎徹で死体を斬っても)水もたまらない」「小身育ち」「若打」ってぐぐっても出ないんですけど何?だれか教えて。

    虎徹は感動したり面白いとは思わないけど、人間味が滑稽というか、読んどいて損はない、という感じの話。
    沖田さんかわいい。

  • 2018.8.21

    読み切れなかったのでまた読みたい。
    山崎烝にここまでスポットが当たることが珍しいと思う。

  • すごく久しぶりの司馬遼太郎、しかも新選組なんて。司馬の幕末ものはあらかた読んだ気がしてたけど「血風録」は未読だった。血と男と女の匂いにむせ返るような濃い話が15本。この本読むと、新選組が京都にいた約5年の間、いったい何人殺したのかグラフ化してみたくなる(そのうち新選組内部の者が何割なのかもぜひ確認したい)。→文春オンラインにありました、敵は26人、内部粛清した隊士は40人だそうです、ひゃー。(http://bunshun.jp/articles/-/94)粛清隊士の数にはびびるが、「敵」が思ったより少ないな…。でも「血風録」の中で死んだ者もほとんどが隊士だ。あと刀で切られるのはやっぱり嫌だなと。すっぱり上手な人に切られて即死ならいいけど、傷を負ったり、ましてや切腹の介錯が下手なのは勘弁と思いました。
    いろいろな隊士のエピソードが紹介され、全編を通して近藤勇、土方歳三、沖田総司がちらちらと顔を出す。沖田はマスコット的存在、土方が組を差配しているのはわかるが、おっかなくもあり甘くもある近藤がいい味を出しており、魅力的な人物造形がされている。
    以下、気になった話。監察の山崎烝はどの新選組ドラマを見ていても気になる存在だがあまり主役のイメージがなく、「池田屋異聞」ではかの池田屋騒動のエピソードで堂々の主役をはっている。赤穂浪士の話にまでさかのぼるのが非常に面白い。沖田総司のエピソード「沖田総司の恋」「菊一文字」はどちらもきりっとした清々しさがあり、醜い人物が出てこなくて(菊一文字のほうは敵方に嫌なやつがいるけど)気持ちがいい。「長州の間者」は最後の場面が印象的。他のエピソードもだが、切られる瞬間の場面がスローモーションのようになって映像が脳内で再生される。この話もだが間者の話は複雑で微妙な心理葛藤が表現されており、スパイものが好きなので特に印象に残る。スパイの最後って切ないよね。まあ中には富山弥兵衛のように優秀な間者もいますが(「弥兵衛奮迅」)、そういうスパイよりも、心が迷う二流スパイの話が好き。多くのエピソードがスパイと裏切り者の話でスリラーを読んだ気になるが、新選組とはいったい何だったんだという気持ちにもなる。

  • 新選組の平隊士も含めた短編集。
    けっこう厚いのですが、電車で少しずつ読んでいたら難なく読めました。京都で新選組が一番活躍していた頃が中心です。
    一部は以前にも読んだ様で、「沖田総司の恋」は記憶にありました。たぶんその頃は今ほど新選組に詳しくなく、沖田の所だけ読んだのかな?
    芹沢の粛清や油小路の変など有名な事件の話もありますが、話としては「虎徹」が面白いですが、私は他に「海仙寺党異聞」「槍は宝蔵院流」が面白かったです。

  • 私が読んだのはだいぶ昔のことなので、現在は新装版になってしまい装いが変わってしまいました。
    新選組入門として、おすすめです。

  • 名も無き実力ある剣士もけっこう粛清されている。

  • 色々と新撰組を読んだのですが。
    この本は
    近藤、土方以外の隊士についての短編。
    知らなかった部分が明らかになって興味した。

    この時代に生きた男達が、いざと成ったら人間味を自ずと出していった物語が良かった。

    その時代や情勢もかかわらず、忠義を重んじて,
    目的が明確、で潔いがよい。
    現在過去これだけ出来る武士団体はいなかったから人気があるのがわかる。
    これは今ではない遺伝的な日本人がうずいているのではないかと思う。

    そうかんがえると新鮮組が人気があるのはなぜ?と考えてしまう。
    今日この頃...

    私的には答えは出ているのだが。。。時代なのかな(笑)

  • 新撰組の生々しい、個性あふれる個々人が内面から表現されている。それぞれの思いが交差する中、共感もあれば批判もある。自分の生き様と対比しても面白いかも・・・
    それにしても、よくここまで登場人物を浮かびあげたものだ。

著者プロフィール

1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語学科卒業後、産経新聞社に入社。59年「梟の城」で直木賞受賞。独自の史観を駆使し、戦後の歴史小説に新風を吹き込んだ。代表作は『竜馬がゆく』『坂の上の雲』『翔ぶがごとく』など。93年に文化勲章を受章。96年に72歳で死去。

「2008年 『豊臣家の人々 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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