北斗の人 新装版 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 244
感想 : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041290088

作品紹介・あらすじ

剣客にふさわしからぬ含羞と繊細さをもった少年は、北斗七星に誓いを立て、剣術を学ぶため江戸に出るが、なお独自の剣の道を究めるべく廻国修行に旅立つ。北辰一刀流を開いた千葉周作の青年期を爽やかに描く。

感想・レビュー・書評

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  • 有言実行のサクセスストーリー。

  • 再読。

    北辰一刀流の流祖・千葉周作成政の前半生を描く歴史小説。

    「『剣の要諦はひとことで申してどういうことでございましょうか』
    と門人がよくきく。
    (中略)
    周作は、
    『剣か。瞬息』
    とのみ教えた。剣術の要諦はつきつめてみれば太刀がより早く敵のほうへゆく、つまり太刀行きの迅さ以外にはない。ひどく物理的な表現であり教え方であった。周作は剣を、宗教・哲学といった雲の上から地上の力学にひきずりおろした、といっていい」

    たとえばこの部分によく表れているように、周作は明確な理論と合理性でもって、それまでの剣の常識を破壊していく。その展開は読んでいて小気味よいが、それだけでなく、筆者・司馬遼太郎の文体からいつもうかがわれる理を探し求める姿勢ともよく一致しているように感じられる。

  •  幕末に北辰一刀流を開いた千葉周作の人生を描く。

     千葉周作もその父も豪快で合理的な人物だったと実感。と、同時に野望を叶える為の破天荒さもあった。
     わけのわからない秘伝ではなく合理的な術理によって流派を興した千葉周作。こうした近代化の芽吹きが維新に先駆けて起きたのは偶然ではないだろう。。。
     

  • 面白い方の司馬遼太郎

  • 北辰一刀流の開祖、千葉周作の生涯を描いた作品。

    剣の道を合理的に、わかりやすく教授していく、という当時では革新的な流派だったようで。
    (“北辰(北斗七星)”という名も、かっこいいです。)
    それを作り上げた周作さんは、無茶苦茶強く、研究熱心。そして口下手というキャラで描かれています。
    軽快な展開で面白く読める一冊。

  • 伊香保旅行の際、伊香保に縁のある話ということで、図書館で借りました。
    ほんの2,3行読んだだけで一気に周作の世界に連れていかれる感じは、さすが司馬遼太郎だなぁと思います。
    剣の道は現実とは遠いけれど、周作の考え方は今でも通じるようなものばかりで、感心しながら読みました。

  • 千葉周作を 骨太に 描く。

    馬面の馬医者を父親 幸右衛門とし、
    千葉周作との 不思議な親子関係が、
    なんとも言えない 味わいがある。
    父親の挫折、そして 母親への愛情があふれ、
    千葉周作への 想いも いいねぇ。

    千葉周作が あまり話さないひとだったという
    状況もありながらも、合理主義的な剣道の指導方法を
    編み出したことに、司馬遼太郎は 高く評価する。

    意味不明の言葉を駆逐して、『瞬息』という
    先んずれば制するという 合理にたどり着いている。
    なぜ、それにたどり着いたのかが、
    良くわからないのが 司馬遼太郎らしい物語の作り方。

    『心気力の一致』

    千葉周作は かなり筆まめだったようだ。
    そして、弟子だけで、3000人を超えるという。
    その合理的な教え方が 評判を呼んだ。

    天下一の剣術使いであろうとしたことで、
    婿養子の道から 逸脱したことになる。
    従順で、あまり決断できないにもかかわらず、
    反逆することで、自分の道を得る。
    62歳で 没する。

  • 時々、千葉周作という名が小説に出てくるがどういう人物か知らぬままだった、知ることができた。

  • 面白い。後半にかけて一気に読ませる。

  • 坂本龍馬の師匠でもある千葉道場のお話!

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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