人民は弱し官吏は強し (角川文庫 緑 303-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041303016

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  • 日本SFの始祖とも言うべき星新一の父の話です。お父さんへの尊敬に胸が熱くなる本です。この本の内容を半分に見積もっても素晴らしい人だと思います。

  • 「人民は弱し官吏は強し」5

    著者 星新一
    出版 角川文庫

    p275より引用
    “そこにはただひとつの教訓があるだけです。
    われわれが持っている現在の文明には、
    まだ大きな欠陥があるという教訓が。”

    ショートショートの代名詞とも言える著者による、
    著者の父の活躍と苦闘を描いた一冊。
    大正時代に製薬会社を経営し斬新な事業を立ち上げながらも、
    それを妬む敵に足を引っ張られる様子が書かれています。

    上記の引用は、
    著者の父・星一氏の株主総会での一言。
    大正時代が終わって80余年経ちますが、
    文明の持つ欠陥は少しは正されたのでしょうか?
    解説の中ではさらに酷くなっていると書かれており、
    今現在でも良くなっているようには思うことができません。
    読んでいる途中で胸糞悪くなりますが、
    歴史的事実として忘れてはいけない出来事だと思います。
    いつの時代でも人が嫌がることを楽しむ輩は、
    常に一定数存在してしまうのかも知れません。
    とほほです。

    ーーーーー

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著者プロフィール

1926 - 1997。SF作家。生涯にわたり膨大な量の質の高い掌編小説を書き続けたことから「ショートショートの神様」とも称された。日本SFの草創期から執筆活動を行っており、日本SF作家クラブの初代会長を務めた。1968年に『妄想銀行』で日本推理作家協会賞を受賞。また、1998年には日本SF大賞特別賞を受賞している。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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