声の網 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 1965
感想 : 184
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041303191

感想・レビュー・書評

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  • 1970年に書かれたとは、とても思えない。
    個人情報も、つぶやきも、みーんな、ネットにある、現代に通じる内容。
    タイトルに使われている「網」が、まさに!

    恩田陸さんが書かれている、あとがきにもいちいち納得。
    表紙のイラストがかわいい☆

  • 1970年代に書かれたとは信じられない。

  • 内容はコンピューターによって、かなり安定が得られるようになった時代に、コンピューター同士が繋がりを持って、意思を持ち始め、人間のあらゆる情報を集め、人間を支配することで、人間が望む安定した世界を作り上げる話
    このストーリーを色んな人の視点から今何が起きてるかを少しずつ解るように書いている。

    星新一は長編書いてもショートショートを合わせて、真ん中に一本話を通したみたいな作りになるなと感じた。話としてはSFなんだけど幾つか本当に実現してる技術とかある(誕生日教えるとか、リマインダー機能とか)反面、据え置きの電話が重要な役割を担ってたりして、現実が星新一の想像を超えてるところもあって面白かった。

  • 電話の機能がものすごく発達した社会の話。
    ショートショートではなく、短編連作?

    メロン・マンションの2階、2月の話
    メロン・マンションの5階、5月の話・・・
    というように、12階までの1年に起こった出来事の顛末が書かれています。

    機械に頼りっきりな状態での情報の流出、混乱、電話の機能自体が意志を持つ・・等 かなりぞっとする話なのですが、これはそのままパソコン社会に当てはまっていることなのでさらに怖い。

    ラストも特に救いは無いのに、語り口が淡々としているせいか「何となく不安」できちんと終わります。

    昭和に書かれたものなのに、全然古臭くないことに驚きました。

  • 1970年に書かれたとは思えない作品。ネット、AI、オンラインストレージサービス等々、時代を先取りした物ばかり。では、行き着く先はこうなのか‥

  • 中学生の頃に読んだ本だが、作品全般を通して不気味な空気が漂っていて怖い思いをした記憶がある。

  • 30年以上前に書かれたとは思えない作品。現在もしくは今より未来の社会を皮肉っている。読んでいて怖くなった。人間は支配しているようで、実は支配されている。

  • この作品は初版が1970年なんだそうな。
    それなのに、あまりにも現代を的確に予言しているのが凄い。というより怖い。

    現代の科学技術に近いものを予言している点も驚くべきなのだけれど、それよりもこの技術を利用している人間の内面を、正確に精密に書き表している。

    何よりも怖かったのが、今日この作品を読む前にフェイスブックから届いたメールの文章。

    「来週誕生日をむかえる友達が1人います。友達の誕生日をお祝いしよう」

    まさか誰かが自分の生活を覗いて……。

  • 70年代に書かれたとは思えない。すごい。

  • 恩田陸先生推薦

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著者プロフィール

1926 - 1997。SF作家。生涯にわたり膨大な量の質の高い掌編小説を書き続けたことから「ショートショートの神様」とも称された。日本SFの草創期から執筆活動を行っており、日本SF作家クラブの初代会長を務めた。1968年に『妄想銀行』で日本推理作家協会賞を受賞。また、1998年には日本SF大賞特別賞を受賞している。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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