竹取物語 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 747
感想 : 69
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041303252

作品紹介・あらすじ

絶世の美女に成長したかぐや姫。彼女を射止めたい5人のやんごとない男たちは、与えられた難題をクリアしようと奮闘するが、姫は姿も見せず、月の彼方へと帰ってしまう-。日本最古のみごとな求愛ドラマを、星新一がいきいきと楽しく現代語訳。モテたい男と謎の美女の恋のかけ引き、月世界への夢と憧れ、人類不滅のテーマをSF界の名手が現代に蘇らせた新しい名作。

感想・レビュー・書評

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  • 日本最古の創作文学と同時にSF小説なのですから、星新一訳もこの機会に。
    文庫の最後に古文原文も収録されていて、文章はいつもの軽快な星先生ですけれど、思いの外、忠実に翻訳されています。ご自身の解説で、心がけた事は、物語作者の立場に近づく事と書かれています。各段落ごとに、“ひと息”と題して、ご自身の感想を入れてあります。
    解説で、竹取物語には四季が描かれていないこと、姫やその他男性陣の容姿の詳細が省かれていること、単に発想とストーリーで長い年月人を惹き込んでいる。と賞賛されていましたけど、これは、星新一のショートショートと通じますね。
    参考文献で、川端康成の「竹取物語」を読まれていて、ーこれは、川端訳というより、監修というべきだろう。若い人の文章らしく、その代わり自由な調子があるーと作品名のサイドに追記されていました。………やっぱりそうですよね。私も、さっぱり系なんて書いてしまいましたが、少し違和感ありましたよね。冒頭の段落で、翁と爺さんが両方使われていて、どこで使い分けているのか、しばらく考えたけど、わからないままですし。「小公子」の川端訳読んだ後のような、うっとり感が不足気味でした。本当はどうなんでしょうねえ。
    星新一先生は、古代からの月への憧れ、宇宙への空想といった視点を大切にされていたと思います。

    • 土瓶さん
      竹の取りまくりシリーズ?
      竹の取りまくりシリーズ?
      2023/06/27
    • おびのりさん
      そうそう、育つの早いからね。って、これで終わりです。静岡県富士市のかぐや姫伝説は、ホームページで読んだけど。
      そうそう、育つの早いからね。って、これで終わりです。静岡県富士市のかぐや姫伝説は、ホームページで読んだけど。
      2023/06/27
  • かぐや姫「どうして結婚が絶対なの?」
    おじいさん「…(え?考えたことなかった)…」
    的な会話を繰り広げちゃう、SF作家でショートショートの神様たる星新一さんの手になる斬新な竹取物語。

    星版のかぐや姫は。
    五人の求愛者どころか、育ててくれたおじいさんとおばあさんに対してさえ、少しクール…というか、「地球人の価値観よくわからないんだけど…」なところがあり。 

    平安古典の認識に惑わされていたけど。
    考えてみれば、かぐや姫って月から来た、いわば宇宙人だから、実はものすごいSFファンタジーの主役。
    この着眼点は、さすが星さん。

    章の合間合間に星さんのちょっと皮肉で冷めた感じのする見解が織り込まれており、純粋な現代語訳というよりは、星流解説書といった仕上がり。
    なかでも興味深かったのは、星さんが竹取物語の構成力や展開力にたびたび言及していた点。
    この視点は、希代のストーリーテラーだった星さんらしいと言えるかもしれません。

    訳文としてそのまま受け取ることはできませんが、巻末に原文が丸々掲載されているので、読み比べるのも楽しかったです。

    そういえば、森見登美彦さんも竹取物語を訳してらしたけど、当然ながら、全く違う趣きです。
    星訳と森見訳をじっくり読み比べるのも面白いかもしれません。

  • かぐや姫による、高杉晋作並の即興当意即妙ディスりラップ(57577)がいちいちハイライト。
    しっかりSFとして面白いし、悠久過ぎて古代人と地球外生命体との邂逅史実か?とも。
    星新一の試行錯誤過程が見られる解説とあとがきもよい。

  •  だいぶ前に買っていた本で久しぶりに再読。星新一流の竹取物語だけど、SF要素は薄いかなー?
     改めて読んで思ったけど、かぐや姫の考え方は今だと普通にあり得るよなって。当時は「まあ随分偉そうな考え方で」と思われたかもしれないから、最後のミカドとの交流でバランスをとったのかも。太宰のカチカチ山と5人の貴公子(?)たちの試練の類似性は再読してようやく納得。もしかしたら太宰も竹取物語から同じようなことを考えていたのか……?

  • 私が持っているのは、1987年刊の旧版、沢口靖子さんのかぐや姫の写真(美しい!)が表紙になっている本です。
    星新一さんの、ウイットに満ちた語り口に、章ごとに挿入された「ひと息」、楽しく読めて、古代日本のいろんなことに思いを馳せることができます。和田誠さんの挿し絵も、まったりムードを醸し出していますね。

  • クスッと笑えるような訳し方。
    “ちょっと一息”なんてのがまた良いよね。
    学校の先生にお薦めしたら、それ僕が図書館に入れましたよ、と逆に勧められました。

  • 大体の中学1年生は国語の授業で竹取物語を学ぶ。
    子どもたちに教えるためにも、あらすじだけでなく現代語訳も読んでおくべきかなと思って取った1冊。
    ところどころ訳者の茶々(?)が入っているが、逆にそれが良いスパイスとなって堅苦しく感じさせない作品だと思った。

    もちろん誰でも楽しく竹取物語を知ることができるが、その中でも竹取物語を学ぶ直前もしくは学んでいる生徒児童諸君にぜひ読んでいただきたい作品。

  • さすが星新一という感じで、とても分かりやすくかかれているし、ところどころ出てくる星新一の冷静なツッコミや解説が面白い。

  • こちらも大河ドラマの影響で読みたくなりました。笑
    子供の頃、絵本で読んだきりかな?古典の授業で少しやったか?あと映画?
    ドラマ内で取り上げられなければまず読み返そうとは思わなかった作品です。
    大変美しいかぐや姫だが、やんごとなき殿方らの求婚に興味を示さないばかりか
    「なんで結婚しなきゃいけないの?」と反駁するあたりが実に新鮮。
    この時代にもこのような思想はあったのかと少し嬉しくなったりしました。
    1000年越えて変わらなすぎな世の中の方が問題かな?月から呆れられている?笑
    星新一さんが訳者って初めは驚いたけど、そうか、かぐや姫ってSFだもんね!笑
    星さんの現代語訳はわかりやすくユーモアのある軽快な文体で
    非常に心地よく読み進めました。

  • 中学生以来に読む。求婚する男性のパートは5人中4人を省いて授業で習っていたのことを知る。

    章の終わりに挿入される星新一の小話と解説がとてもよい。現代にも通じる普遍的な感覚が全体に行き渡っているように思えたのもよかった。物語を堪能したあと、原文にしかない雰囲気やトーン、テイストを味わいたい。

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著者プロフィール

1926 - 1997。SF作家。生涯にわたり膨大な量の質の高い掌編小説を書き続けたことから「ショートショートの神様」とも称された。日本SFの草創期から執筆活動を行っており、日本SF作家クラブの初代会長を務めた。1968年に『妄想銀行』で日本推理作家協会賞を受賞。また、1998年には日本SF大賞特別賞を受賞している。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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