竹取物語 (角川文庫)

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  • 角川書店 (2008年7月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784041303252

作品紹介・あらすじ

絶世の美女に成長したかぐや姫と、5人のやんごとない男たち。日本最古のみごとな求愛ドラマを名手がいきいきと現代語訳。男女の恋の駆け引き、月世界への夢と憧れなど、人類普遍のテーマが現代によみがえる。

みんなの感想まとめ

古代の物語を現代に蘇らせた作品で、男女の恋愛や宇宙への憧れといった普遍的なテーマが描かれています。星新一による軽快でユーモラスな口語訳は、古典文学に新たな視点をもたらし、かぐや姫のキャラクターを宇宙人...

感想・レビュー・書評

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  • 日本最古の創作文学と同時にSF小説なのですから、星新一訳もこの機会に。
    文庫の最後に古文原文も収録されていて、文章はいつもの軽快な星先生ですけれど、思いの外、忠実に翻訳されています。ご自身の解説で、心がけた事は、物語作者の立場に近づく事と書かれています。各段落ごとに、“ひと息”と題して、ご自身の感想を入れてあります。
    解説で、竹取物語には四季が描かれていないこと、姫やその他男性陣の容姿の詳細が省かれていること、単に発想とストーリーで長い年月人を惹き込んでいる。と賞賛されていましたけど、これは、星新一のショートショートと通じますね。
    参考文献で、川端康成の「竹取物語」を読まれていて、ーこれは、川端訳というより、監修というべきだろう。若い人の文章らしく、その代わり自由な調子があるーと作品名のサイドに追記されていました。………やっぱりそうですよね。私も、さっぱり系なんて書いてしまいましたが、少し違和感ありましたよね。冒頭の段落で、翁と爺さんが両方使われていて、どこで使い分けているのか、しばらく考えたけど、わからないままですし。「小公子」の川端訳読んだ後のような、うっとり感が不足気味でした。本当はどうなんでしょうねえ。
    星新一先生は、古代からの月への憧れ、宇宙への空想といった視点を大切にされていたと思います。

    • 土瓶さん
      竹の取りまくりシリーズ?
      竹の取りまくりシリーズ?
      2023/06/27
    • おびのりさん
      そうそう、育つの早いからね。って、これで終わりです。静岡県富士市のかぐや姫伝説は、ホームページで読んだけど。
      そうそう、育つの早いからね。って、これで終わりです。静岡県富士市のかぐや姫伝説は、ホームページで読んだけど。
      2023/06/27
  • かぐや姫「どうして結婚が絶対なの?」
    おじいさん「…(え?考えたことなかった)…」
    的な会話を繰り広げちゃう、SF作家でショートショートの神様たる星新一さんの手になる斬新な竹取物語。

    星版のかぐや姫は。
    五人の求愛者どころか、育ててくれたおじいさんとおばあさんに対してさえ、少しクール…というか、「地球人の価値観よくわからないんだけど…」なところがあり。 

    平安古典の認識に惑わされていたけど。
    考えてみれば、かぐや姫って月から来た、いわば宇宙人だから、実はものすごいSFファンタジーの主役。
    この着眼点は、さすが星さん。

    章の合間合間に星さんのちょっと皮肉で冷めた感じのする見解が織り込まれており、純粋な現代語訳というよりは、星流解説書といった仕上がり。
    なかでも興味深かったのは、星さんが竹取物語の構成力や展開力にたびたび言及していた点。
    この視点は、希代のストーリーテラーだった星さんらしいと言えるかもしれません。

    訳文としてそのまま受け取ることはできませんが、巻末に原文が丸々掲載されているので、読み比べるのも楽しかったです。

    そういえば、森見登美彦さんも竹取物語を訳してらしたけど、当然ながら、全く違う趣きです。
    星訳と森見訳をじっくり読み比べるのも面白いかもしれません。


  • 星さんが竹取物語を口語訳しているだと……?!と古書店で見つけて即買い。
    実は通しで読んだのは人生初だったんだけど、星新一文体と竹取物語がめちゃくちゃ合う……!!
    あっさりサラッとしつつユーモアもあり、各章の終わりに星さんの補足もある。これは好き

    竹取物語、SFなんだよね……そういえばそうだよな。竹の中にいて、異常な成長速度で月に還る……ニンゲンじゃねぇよな(笑)

    いやぁ……良い体験したなぁ。こういうのがあるから古書店巡りはやめられないし、とりあえず棚は全部見ちゃう(笑)

  • 「図書館で出会える100冊」 で紹介されていた本
    古典は得手では無く、個人的には「かぐや姫」の領域を出ていない。
    解説を読んで、この人のものを読んでみたいなと思いました。
    面白かったら別の人のものも開いてみようかな。

    図書館にお願いしておいた一冊。半年以上かかってやっと読むことができることに。
    このサイトが無ければ、なんで読みたかったのかも忘れてしまっていました。
    -----
    奥付には 「星新一:訳」とあり、原文が載っていました。

    初版が38年前の1987年
    改訂版として17年前の2008年に出されたものです。

    一番最後に、竹取物語の原文が記載されていました。
    遠い昔の記憶にある。目もくらむような古文w
    苦手だったな、辞書は買った覚えがあるけど…。
    注訳付きでした。(原文は43ページほど)

    面白いのは、竹取の翁の年齢に付いて言及されており、そういえば気にしたことはなかったなぁと。(平安の頃の人の寿命ってどのくらいだったんでしょう?)

    物語の中で、順番に5人の男性が登場するのは話がわかりやすいので、(現実的には5人同時スタートのハズ)これはこれでよし。など作家さんならではの視点が有りました。

    原文の最初にも、竹取の翁、名はミヤツコ 「讃岐の造麻呂」とある。
    讃岐国であれば、現在の香川県かとおもいきや、奈良県広陵町らしい。讃岐氏は朝廷に竹細工を献上する仕事をしていたようだ。

    かぐや姫がここで暮らすようになった理由は、罪を犯し、罪人になったため。

    竹取の翁が養育者となったのは、善人であったため。

    翁と姫は別れが辛く、姫は、手紙を書いた。
    着物を脱ぎ、思い出の品にするようにとした。
    (姫、どんなカッコだったの?)

    天からの人が2つの箱を運んできて、一つは羽衣、一つは不死の霊薬が入っていた。(かぐや姫の身を清めるためのもの)

    天の人がかぐや姫に薬を飲むように言う。
    かぐや姫は、薬を少し舐めて、残りを残してゆく着物のたもとに入れようとした(天の人が見咎めて、できなかった)

    羽衣を着せかける天の人に対して、手紙を書くと言う。
    (ミカド宛のもの)その手紙に、不死の妙薬を添えて、高野の中将に差し出すも、中将達武士団は身動きが取れないので、天からの人が取り次いだ。(天の人は不死の薬を誰かに渡すことを黙認した…のか?)

    手紙が取り次がれ、すぐに羽衣が着せられた。

    姫はここでの暮らしを一瞬にして忘れ、天に帰っていった。

    手紙を託された中将はミカドに渡し、ミカドは不死の薬を使う気にならないと言って、駿河の高い山に登り、手紙と薬を燃やすように言いつけた。
    士(もののふ=さむらい)に富む。
    不死 不二 の山。
    煙は雲の中に立ち上った。 
    おわり。

    不死の薬は 奈良の竹取りの翁の家から、ミカドを経由して、静岡の富士の山で、煙になった。

    姫は罪を犯したため、地球(日本の竹藪経由で、善人のところ)でしばらく過ごし、天に(月に)行った。
    (どんな罪だったのかは不明)

    姫が羽衣を着せられる前に、形見にしてほしいと、着物を脱いだ。が、
    当時の下着事情は知らないけど、どんなカッコで手紙を書いたんだろう?文字のお話だからこそで、映像になったら、「オイオイ、ちょっと待て」となりかねない。まぁ、御簾越しのシルエットなのかもだけどw

    江戸の頃の日本人の平均寿命は30歳未満。
    平均寿命であり、中央値ではなく、乳幼児の死亡率が高いのでこのような数字になるらしい。
    で、それより前のずっと前の平安時代の翁の年齢って…。

    太陰暦と太陽暦の違い「8月15日」は閏の月が間に入ると、10月にずれ込む。
    このところの8月の15日と言えば夜でも熱帯夜だから、月からのお迎え御一行は、さぞ暑かったのではないかと思ったら、10月なら、そうなのかも?とも思う。

    羽衣を纏うと、かぐや姫の思考が変わる。今までの地球のことを忘れてしまう。
    かぐや姫の思考が変わったことをどうして分かるのだろう?態度や振る舞いが変化したというのなら、周りの人間が見てわかるけど…。

    平安の時代は「通い婚」、女性の家に特定の男性が訪れるスタイル。翁たちは、ずっと姫と暮らせると思っていたのかと思うと、さみしくて泣き暮らすのもわかるなぁ。

    謎だらけの 竹取物語でした。

    授業とも違う、解説とも違う、不思議な体験でした。
    このように読まなければいけない とか、この部分はこれを暗示している とかが無くて、「待て待て、どういうこと?」とツッコみながら読む 古典とか、格式の高いものも楽しんでいいんですね。

  • かぐや姫による、高杉晋作並の即興当意即妙ディスりラップ(57577)がいちいちハイライト。
    しっかりSFとして面白いし、悠久過ぎて古代人と地球外生命体との邂逅史実か?とも。
    星新一の試行錯誤過程が見られる解説とあとがきもよい。

  •  だいぶ前に買っていた本で久しぶりに再読。星新一流の竹取物語だけど、SF要素は薄いかなー?
     改めて読んで思ったけど、かぐや姫の考え方は今だと普通にあり得るよなって。当時は「まあ随分偉そうな考え方で」と思われたかもしれないから、最後のミカドとの交流でバランスをとったのかも。太宰のカチカチ山と5人の貴公子(?)たちの試練の類似性は再読してようやく納得。もしかしたら太宰も竹取物語から同じようなことを考えていたのか……?

  • クスッと笑えるような訳し方。
    “ちょっと一息”なんてのがまた良いよね。
    学校の先生にお薦めしたら、それ僕が図書館に入れましたよ、と逆に勧められました。

  • 私が持っているのは、1987年刊の旧版、沢口靖子さんのかぐや姫の写真(美しい!)が表紙になっている本です。
    星新一さんの、ウイットに満ちた語り口に、章ごとに挿入された「ひと息」、楽しく読めて、古代日本のいろんなことに思いを馳せることができます。和田誠さんの挿し絵も、まったりムードを醸し出していますね。

  • 大体の中学1年生は国語の授業で竹取物語を学ぶ。
    子どもたちに教えるためにも、あらすじだけでなく現代語訳も読んでおくべきかなと思って取った1冊。
    ところどころ訳者の茶々(?)が入っているが、逆にそれが良いスパイスとなって堅苦しく感じさせない作品だと思った。

    もちろん誰でも楽しく竹取物語を知ることができるが、その中でも竹取物語を学ぶ直前もしくは学んでいる生徒児童諸君にぜひ読んでいただきたい作品。

  • さすが星新一という感じで、とても分かりやすくかかれているし、ところどころ出てくる星新一の冷静なツッコミや解説が面白い。

  • 小松左京・筒井康隆と合わせて「SF御三家」の一人として挙げられる星新一氏の翻訳した日本最古の物語とされる「竹取物語」。

    ストーリーの合間合間に挟まれる著者による余話・小話がより一層物語の解釈や理解に余地を与えてくれる。

    これを機に有名な話の様々な作家の翻訳作品に触れてみたくなった。

  • 星さんの一息(ツッコミ)ありの口語訳 世の浮かれ男たちを蹴散らしてくれるのが爽快

  • みんなが知っている
    竹取物語だか本は読んだことが
    少ないはず
    内容は分かりやすく、星新一テーストが
    濃い‼️(いい意味)
    サクッと読めます

  • 昔話とか映画とかで原作は誰もが知っているけれど、こういう長いひとつの物語として感情移入できる作品は初めて読んだ。天から使いがやってきて、姫を連れて行こうとする場面はうるっときた。

  • 第117回ビブリオバトルinいこま「竹」で紹介された本です。
    2024.11.24

  • こちらも大河ドラマの影響で読みたくなりました。笑
    子供の頃、絵本で読んだきりかな?古典の授業で少しやったか?あと映画?
    ドラマ内で取り上げられなければまずまた読んでみようとは思わなかった作品です。
    大変美しいかぐや姫だが、やんごとなき殿方らの求婚に興味を示さないばかりか
    「なんで結婚しなきゃいけないの?」と反駁するあたりが実に新鮮。
    この時代にもこのような思想はあったのかと少し嬉しくなったりしました。
    1000年越えて変わらなすぎな世の中の方が問題かな?月から呆れられている?笑
    星新一さんが訳者って初めは驚いたけど、そうか、かぐや姫ってSFだもんね!笑
    星さんの現代語訳はわかりやすくユーモアのある軽快な文体で
    非常に心地よく読み進めました。

  • 中学生以来に読む。求婚する男性のパートは5人中4人を省いて授業で習っていたのことを知る。

    章の終わりに挿入される星新一の小話と解説がとてもよい。現代にも通じる普遍的な感覚が全体に行き渡っているように思えたのもよかった。物語を堪能したあと、原文にしかない雰囲気やトーン、テイストを味わいたい。

  • 星新一さんのファンで、手に取ってみました。知ってるようで知らなかった竹取物語。様々な男の散り様も多様で面白く、解説もまた星さんらしくて一気に読めました。平安時代からSFチックな思考をする人がいるなんて、、前衛的だなと感じました。

  • テンポのいいかぐや姫。ときどき、コメントのような文も挟まっていて楽しかった。

  • 面白い!「ひと息」と、コラムが入るのも面白い。物語の書き手として客観的な感想があるのも面白い。授業で使いたいなぁ。

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著者プロフィール

1926 - 1997。SF作家。生涯にわたり膨大な量の質の高い掌編小説を書き続けたことから「ショートショートの神様」とも称された。日本SFの草創期から執筆活動を行っており、日本SF作家クラブの初代会長を務めた。1968年に『妄想銀行』で日本推理作家協会賞を受賞。また、1998年には日本SF大賞特別賞を受賞している。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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