八つ墓村 (角川文庫)

著者 : 横溝正史
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (1971年4月26日発売)
3.82
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  • レビュー :292
  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041304013

八つ墓村 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • やっぱり原作は面白い!

    映画もドラマも大好きだけど、
    本筋がその都度変わっているので、
    久しぶりにそうだった~っと、
    省かれていた重要人物やエピソードの1つ1つに
    懐かしくなったり、金田一耕助の原点に帰る
    ハラハラドキドキの楽しい陰惨の旅[笑]

    おどろおどろしい事件が進行しつつ、
    鍾乳洞の宝の地図や、
    崖一面から発せられる夜光苔の幻想的な景色、
    天真爛漫な典子ちゃんの恋にわくわく。

    八つ墓村の原作ではほとんど金田一さんの
    活躍がないところもまた面白い。
    モジャモジャ頭で風采の上がらない
    愛すべき人物・金田一さん。
    新しい物語が読めないのがすごく残念だけど
    何度も大切に読んでいこう。

  • 映画もやったが、本だけ読んだ。テレビもやったな。主人公は、金田一耕助探偵。国語辞書を著していた金田一京助から付けたらしい。頭ぼさぼさの不潔系であるが、頭脳明晰。次々と難解な事件を解決する。過去の一族の血筋とかの恨みなど、結構、暗いのが多いこのシリーズ。金田一探偵のおとぼけさに救われる。

  • 祟りじゃ!八つ墓村の祟りじゃ~!ドリフしか知りませんでした(恥)。この夏、洞窟小説にはまり、有名すぎるコレを。池か沼に逆さに刺さって死んでるシーンが衝撃だった『犬神家の一族』は、映画で観ました。小説では初・横溝作品。リーダビリティありすぎて、うっかり仕事に遅れそうに。金田一氏は出てこなくても良かったんじゃないかなー(笑)。長持ちから繋がる抜け孔、さらに続く鍾乳洞…。読んでいるだけでイメージが拡がりました。実際の津山事件が題材になっているとは驚き。夏読了、ギリギリセーフ♪映画も観てみたいです。

  • 急にふと読みたくなった横溝正史。
    我が家には横溝正史とアガサ・クリスティは、全部ではないが一部二冊づつある。
    一冊は学生時代に買ったものが実家に、一冊は働きだしてから買ったもの。
    結婚して実家からも運んできたので二冊づつになった。
    こういうところが無頓着なのか、実家にあるから持ってきて読もうと思わず、読みたくなると都度買ってしまう。どうせ買うなら読んでいない横溝正史にすればいいのに、そういうときは記憶に残るオドロオドロシイ場面が読みたくて仕方ない。
    他は几帳面なのに、こういうところは持ってるのに気にせず買っちゃうんだね、本が好きなひとってみんなそうなの?と夫にも訊かれたけれど、多分みんなこんな勿体無いことしないんじゃないと答えた。
    きっとこれはもう癖みたいなもので、もし何か長期間家を離れることがあってまたふと思ったら本屋さんで同じ本を買うのだろう。バカですよね。

    有名すぎる本作は、実際に起きた悲惨な惨殺事件である『津山三十人殺し』をベースにしている。事実は小説より奇なり、きっと横溝正史はそう思ったのじゃないかなと想像したりする。
    映画化やドラマ化も多くされているし、有名なセリフ、「八つ墓村の祟りじゃ〜」だったり、あんな格好のひとが深夜に走り回っているのを見たらそれだけで心臓が止まりかねない奇怪な殺人鬼だったりで、物語自体をきちんと知らなくても、ああ、あれでしょと誰もが知っているだろう作品。

    こちらも金田一耕助シリーズではあるが、読むと金田一耕助って出てた?くらいに存在感がない。主人公は田治見辰弥。この作品は彼の回想のような形で語られるため、金田一耕助の存在が薄いのも仕方ない。
    わたしが観た映画では金田一耕助役は渥美清さんが演じておられ、渥美清さんには申し訳ないけれど、どうしてもフウテンの寅さんにしか見えない。渥美清さんが出てくるたびに、オドロオドロシイ感じから笑いとペーソス溢れる感じになってしまう。ちょっと残念だった。
    わたしは金田一耕助役といったら古谷一行さんがいいかな。石坂浩二さんだと知的で品がありすぎて原作のややオドオドした感じや身なりに構わない感じが足りない。やはり古谷一行さんに豪快に頭をボリボリかいてフケを撒き散らしてもらうのが一番いい。もう少し吃音気味だと更にいいけれど。

    こちらと「犬神家の一族」は数ある横溝正史作品の中でも特に映像化されて生きた作品と言えるのではないだろうか。
    読み返してみると落武者を村人が惨殺する場面も、田治見要蔵の村人惨殺場面もそれ程の衝撃はない。むしろ史実のひとつといった感じで淡々と描かれている。
    これは子供が観ちゃ駄目じゃないか、今だったら間違いなくR-18指定されていそう。そんな作品を昔はお茶の間で気軽に観られたのだから、現代よりも随分ピリピリしていなかったなと思う。

    戦後の混乱した時代、閉鎖された村にありがちな排他的な思想、絶対的な財力を持つ者と持たないものとの差、虐げられるままでしかいられない女性、ひとの心に残る怨みや妬み、いかにもな横溝正史の世界観が味わえる一冊。
    そして読み終えるとやはり映像としても楽しみたくなる。確か最後に崖の上で尼子義久ら八名の落武者が血塗れの顔で笑っている姿が映るところが、とても恐ろしかったと記憶している。
    この記憶を確認するためにビデオレンタル屋さんへ駆け込め。

  • 【読了】八つ墓村/横溝正史

    映像で見たことはあったけど、そういや原作を読んだことがないなぁと思いコンビニで購入。
    独特の雰囲気だけど、読みやすい印象。
    主人公の青年の手記という形で話が進むので想像しやすいというのもあるのかも。

    悪魔が来りて笛を吹く、人面瘡が気になっているので近いうちに読もうと思う。
    他作を読んでみないとわからないけれど、横溝正史の描く女性は好きかもしれないと思った。

    古谷一行、石坂浩二どちらも好きなのですが、頭の中では石坂浩二が走り回っておりました。
    やはり印象は強烈だったもよう。

  • 暗いところジメっとしたところが苦手な私にはとても恐ろしいお話でした。怖いもの見たさもあって、怖いと思っても読むのを止められず。そして、女性たちがそれぞれに魅力的で引き付けられました。

  • 日本の犯罪史史上、最多の犠牲者を出した戦前の連続殺人事件・津山事件。
    同事件を題材に取った作品と言えば、まず島田荘司先生の龍臥亭事件が記憶に新しいんですが、高校生の頃に読んだ本作もインスパイアされていたとは知らなんだ…。

    当時は完全に、横溝先生の作り話怖すぎィ!何その殺人犯の奇天烈な格好!盛りすぎやろ!!っていうスタンスで読んでました、多分。

    さて、本作。
    八つ墓村です。

    犬神家や獄門島等に比べれば、キャラがちょっと、いえ大分物足りない感は拭えません。
    薄いキャラ陣の中、ちんまい双子のおばあちゃんが頑張ってはいますが、座布団の上でフガフガしてるちんまいおばあちゃんズなんて、横溝作品の中では珍しくも何ともありません。
    冒頭で出てくる、20年以上前の大量殺人鬼の風体が、キャラ的にはクライマックスです←

    本作の語り手であり、恐るべき連続殺人の中心人物ともなる主人公・辰也が、物語の舞台となる八つ墓村を訪れる前から、事件は発生します。

    そして、村人達から白い目で見られながらも入村を果たし、病弱な兄姉と感動(?)の対面を果たしたその席でも発生する殺人事件!

    彼が運んだ膳に手を付けた坊さんが死亡!

    彼が会いに行った女性も死亡!

    某コナンくん並みに、行く先々で死体を量産する主人公!!

    国家権力を味方に付けたコナンくんはもちろん容疑者圏外が当たり前ですが、本作のタツヤくんは、村人からも警察からも怪しまれまくりです!!(当然)

    事態は、犯人の捜索、地下迷宮の探索、村人達からの逃走を経て、いつにも増して部外者感の強い金田一探偵の推理披露で大団円へと至るんですが。

    推理小説スキー視点から言わせて頂くと、この殺害方法はやっぱり容疑者を狭めちゃうから乱発は好きじゃないなあとかは置いといて。

    【想定外の被害者と、その被害者を生むキッカケになったある証拠物にまつわる推理】

    これがお見事でした。
    ここの部分を読むまで、本作は、

    「幾多の困難に立ち向かいながら、村に伝わってきた宝物を探し抜き、愛を勝ち取り、果たして運命に打ち勝った男の物語」

    に過ぎませんでした。
    (それだけでも十分面白いんだけど)

    ところが、この【ある証拠物】にまつわる推理を金田一探偵が披露した時に、「やられた!」って思ったんですよね〜。

    その証拠物が、何故、いつ、どうやって警察の手に渡ることになったのか。

    その真相が明らかになった時、真犯人を正面から指摘する材料を私(=読者)は与えられていたのだと、嬉しく歯嚙みいたしました*\(^o^)/*

    金田一探偵の推理の後出しジャンケン感は拭えませんが、この一点はすごく印象に残りましたねー(^^)

  • 金田一さんが驚くほど何もしない。次から次へひとが死に、なんで?どうして?ワクワク!とページを繰っていたら終わってしまい、動機についての考察(京極堂)を思い出したり。

  • もっとおどろおどろしいミステリー作品だと思っていましたが、それほどではありませんでしたね。さすがに物語の骨格がしっかりしており、展開的に無理のある内容は全く無く、さすがのミステリーの名作ですね!しかし意外と、この作品では金田一耕助が目立っていないことが少し驚きでしたね!最後もハッピーエンド的な結末で、スッキリしてしまい、少し拍子抜けでしたかね?でも、完全に金田一耕助ミステリーに、どっぷりとはまっております!

  • 落武者の祟りのせいで、ただの毒殺なのにかなりうすら怖い。正統派のミステリーとしては当然のことながら、ハラハラドキドキする感じは極上のサスペンスとしても楽しめる。後で知ったのだが、読みながら要蔵の凶行が津山事件っぽいなと思っていたら、やはりモデルになっているとのこと。獄門島より好き。渥美清主演の映画版も良かった。原作より落武者の怨念に比重を置いた作り。

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