悪魔の手毬唄 金田一耕助ファイル12 (角川文庫)

  • KADOKAWA (1971年7月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (496ページ) / ISBN・EAN: 9784041304020

作品紹介・あらすじ

岡山と兵庫の県境、四方を山に囲まれた鬼首村。この地に昔から伝わる手毬唄が、次々と奇怪な事件を引き起こす。数え唄の歌詞通りに人が死ぬのだ! 現場に残される不思議な暗号の意味は?

みんなの感想まとめ

魅力的な推理小説が展開される本作は、岡山の鬼首村を舞台にした見立て殺人がテーマです。手毬唄に沿った奇怪な事件が次々と起こり、金田一耕助が真相を解き明かす過程は、読者に緊張感と興奮を与えます。作品には多...

感想・レビュー・書評

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  • というわけで金田一さんの冒険譚をゆるりと読み返しております

    『悪魔の手毬唄』ですわ

    最初に今作を読み終えたとき西の空に向かってこころの中で雄叫びをあげたのを思い起こしました

    「見たか!グレートブリテン!日本には手毬唄があるんじゃい!マザーグースなんぼのもんじゃい!」と

    なんか歪んでますね(苦笑)

    というわけで本作は岡山県の山奥の村に伝わる『鬼首村手毬唄』になぞらえた見立て殺人なわけです 
    (見立て殺人(みたてさつじん)とはあるものに見立てて事件が装飾された殺人のこと)

    見立て殺人というのは横溝正史の得意とするところで、作中でも語られている通り『獄門島』なんかも同じなんですね

    で、今回再読してあらためて感じたのは
    『悪魔の手毬唄』は『獄門島』の10年くらい後の作品なんですが、『悪魔の手毬唄』はより読者への挑戦の色合いが濃い作品だなぁと

    「推理」というものを楽しみたい読み手にとってはほんとに必須課題図書です
    時系列を整理しながら、人物相関図を書きながら読み進めれば必ず犯人に行きつくこと請け合いです
    驚くべき犯人にも関わらず、誰もがそこに行きつく道筋が示されている

    「推理」小説のお手本とも言える傑作です
    「推理」小説好きを標榜する諸氏には今からでも遅くない!是非読んで欲しいぞよ!

    • みんみんさん
      ただ映画の女優がいいのよ〜
      ただ映画の女優がいいのよ〜
      2023/11/02
    • ひまわりめろんさん
      テレビ版は木の実ナナだっけ?ってそれは土曜ワイド劇場だわ!伝説の名コンビだわ!
      テレビ版は木の実ナナだっけ?ってそれは土曜ワイド劇場だわ!伝説の名コンビだわ!
      2023/11/03
    • 土瓶さん
      音楽は市川崑監督の「犬神家の一族」が最強!
      音楽は市川崑監督の「犬神家の一族」が最強!
      2023/11/03
  • 久しぶりに読んでみました横溝正史
    10冊くらい貰ったんでね♡
    その中からやっぱ「悪魔の手毬唄」ですよ〜
    横溝正史といえば見立て殺人だよね!

    ってひまわり氏が言ってました♪︎~(・ε・。)笑

    島、村、沼、屋号、美人後家…
    もう全部わかってるの!
    バタバタ死んじゃうのもお約束!
    なんだったら手毬唄三番まで知ってます!
    金田一より先に笑

    なのに面白い‹‹\(´ω` )/››
    もう何回読んでも面白い♪

    映画も観たいなぁ岸恵子が美しかった♡


    ただちょっと表紙が気に入らないです(。>ω<)ノ





    • Super8さん
      私は、石坂浩二
      『犬神家の一族』推し〰♪
      私は、石坂浩二
      『犬神家の一族』推し〰♪
      2025/09/12
    • ひまわりめろんさん
      みんみん

      それはガッツ石松の最高傑作
      みんみん

      それはガッツ石松の最高傑作
      2025/09/12
    • ultraman719さん
      (๑•̀ •́)و✧ガッツ❢
      (๑•̀ •́)و✧ガッツ❢
      2025/09/12
  • 安定の金田一耕助シリーズ。
    ミステリー小説の基本ですね^ ^
    面白かったです。

    鬼首村(おにこべむら)の『亀の湯』で休息する事になった金田一耕助。
    磯川警部は、ここで起きた20年前の事件の解決をさりげなく促す。
    そして、殺人事件に遭遇する。
    死体には『手毬唄』の歌詞に沿った装飾が施されていた。
    真相を探る金田一。
    20年前の事件との関連は…。

    この話の魅力は、なんと言っても「異様な死体」です。
    手毬唄の歌詞に沿った意味ありげな証拠品の数々。
    いかにも「犯人はこの人ですよ」と言わんばかりのヒントであり、金田一は裏をかく推理で真相を暴きます。
    もうひとつあるのですが、ネタバレになってしまう可能性があるので…( -᷄ ᴗ -᷅ )

    横溝正史作品はまだ2作しか読んでいませんが、感じたのはやはり、登場人物が多い。
    前半はメモが手放せません。
    私だけ…?(´・_・`)

    鬼首村には昔から苗字ではなく、屋号で呼び合う風習があり、そこもまた引っかけの一部かなと。
    桝屋、秤屋、庄屋など、手毬唄殺人に沿っていくには必要な設定ではあるものの、演出として重要な意味をもち、私の大好物でもあります。

    人物メモをクリアすると、非常に読みやすいです。
    文章が分かりやすい。

    そしてこれまた、意外な犯人!
    毎度の低次元推理力を装備する私には、犯人当たりませんでした笑

    伏線はすべて回収され、納得の結末。
    田舎の村独特の雰囲気も、閉鎖的な村あるあるの展開も、とても興味深い。

    映画も観てみたいと思います。
    あのシーンを、昔TVの予告でチラッと観たような…( ≖ᴗ≖​)
    皆さん、どのシーンだかお分かりかな。

  • 個人的第1次金田一ブームの頃から一番好きな物語です。
    最近、石坂浩二版の映画を観ていたので、相関関係も大体頭に入っていて物語にどっぷりと浸れました。
    見立て殺人、悲劇の元となった当時の田舎に根付いていた差別意識とそれに対する復讐心、解決した後のやるせなさ、横溝作品の要素が満載です。
    金田一さんと老婆がすれ違うシーンにある、犯人の心理を小説で知って改めて震えました。
    もう一度映画を観ないといけないな。

  • 金田一長編シリーズ17作目。
    孤立した村で起きる手毬唄に沿った連続殺人事件。
    狭い田舎で起こるドロドロな悲劇。
    人の強い想いってそれが良いことだろうが悪いことだろが他の人にも伝染するものなのだなぁと染み染み感じました。
    人はいくらでも自己的になれるのだろうか。
    横溝正史ドロドロ劇場でした。

  • お盆休みなので腰を据えて、なにかじっとりしたものを読みたくなり……手に取ったのが横溝正史でした。
    ミステリー好きを名乗っておきながら、触れたことがあるのは『犬神家の一族』のみ。これは原作も映画も鑑賞しましたが、特に白黒映画の方のインパクトがすごかった。
    そして、『悪魔の手毬唄』。
    期待通りの独特の世界観に浸かることができ、気付けば一日で読破。うーん、やっぱり昭和の田舎を舞台にした作品でしか味わえない雰囲気ですよね。

    男女平等なんてカケラもない時代に、次々と明らかになる姻戚関係。「人物相関図をくれ!」と思いながら読んでいましたが、盛大なネタバレになるからうかつに相関図なんて作れませんね……。
    私は関東の出身なので、鬼首村の住民達の方言にはなじみがないのですが、この西の方の温かい方言、いいなぁとしみじみ。「おいいんさる」などの敬語表現が特に良いです。
    悲しい、切ない、怖気が立つ。それぞれでは表しきれない複雑な思いが去来する……ちょうどお盆の時期のお話ということもあり、夏休みの読書にぴったりな一冊でした。

  • 四方を山に囲まれた鬼首村。静養のためにこの地を訪れた金田一耕助だったが、村に古くから伝わる手毬唄の歌詞通りに巻き起こる連続殺人事件に遭遇する。その真相は23年前の迷宮入り事件の謎へと続いていた!

    ミステリの中で人情を紐解き、風俗を映す横溝正史の筆致。読めば読むほど迷い込む村の温かさと閉塞感のコントラストが美しい。23年前の殺人と、現在の見立て殺人という二つの謎を追う面白さ。何よりもラストの長台詞がいい。明かりが消えていく村の中を、ここまで読んできてよかったと心から思えた。

    ぼくが読んだ金田一耕助シリーズ7作の中でも、特に登場人物が多くて覚えるのが大変だった。自分で登場人物リストと家系図を作っても、これは〇〇家の人だよね?と何回も確認することに。さすがにこれだけ読んでくると、この人物はきっとここと繋がってるんだろうなあって勘は当たってくるね。そういう意味では予想を裏切らず、それでいてしっかり面白いというところがすごい。

    里子と千恵子が好き。犯人を巡る問題はまさに村と人の闇の部分を感じたけど、苦境に立たされても持つ覚悟によってあの二人のように強く輝けるんだなとも思えた。ただ、それがゆえにやり切れない物語でもある。生まれは選べない。でも、生き方は選べる。強く生きていきたいと思わせてくれる作品だった。

  • 23年前の昭和7年の未解決事件の話を磯川警部から聞いていた矢先に起こる殺人事件。そして誰もいなくなったのマザーグースの時も子供にきかせるには不気味な内容と思ったが、この手毬唄もなかなかのもの。
    最後の最後まで面白かった。金田一耕助シリーズやっぱり好き。

  • 金田一シリーズ中、最も怪奇色が強く峠で山頂で老婆と会うシ~ンはヒタヒタと背中まで恐怖がはしること間違いなし!
    犯行動機のやるせなさ…ぜひ読んで!

    手毬唄口ずさんでしまいます〜

  • 市川崑監督の映画はもう何度も観ているが、原作を読むのは初めてだった。作者本人もお気に入りの作品のようだが、日本の探偵、推理小説における名作の一つと言っていいだろう。
    どうしても先に観た映画と比べてしまうのだが、映画は原作をほぼ踏襲しつつも、里子が殺されて以降、終盤の流れはかなり変更されている。原作ではリカが犯行を自供することなく死んでしまうが、映画では千恵子に自分が犯人であることを告白するシーンがあり、誤って我が子の命を奪ってしまったリカの苦しみが表現されている。自分は映画の方が好きだと思う一方で、リカにみなまで語らせず、取り返しのつかないことをしてしまったリカの後悔に読者自ら思いを馳せる原作の方が良いのではという気もしてくる。
    いずれにしても探偵、推理小説ファンならば一度は手に取るべき作品なのは間違いない。

  • 横溝正史はまだ読んだことなくて、何なら探偵小説もミステリもほとんど読まんのやけど、何となくエンタメ読みたい気分やったし、横溝正史は読んどきたかったし、岡山やし、…と思ってカドフェスで買ったけど、めっっちゃ面白かったーーー!
    単なる探偵小説ならそこまでときめいてないよ、ホラーっぽい不気味な雰囲気があったのがほんとによかった。横溝正史はどれもこんな雰囲気?最低岡山のやつはぜんぶよんどこー!とおもた。

    しかし、事件が解決してしまうとこのホラーな雰囲気が一気に俗っぽくなるなあ。仕方ないかあ。ふしぎが解決するけん探偵小説なんやもんなあ。

  • 悪魔の手毬唄

    金田一耕助シリーズの長編ミステリー。鬼首村に伝わっていた古い手毬唄の見立て殺人。20年前に発生し、解決に至らなかった殺人事件を土台に、当時事件を担当していた磯川警部に紹介され、耕助が休養の為、鬼首村の旅館を訪れるところから物語は始まる。

     今作は「獄門島」の話題が始終でてくるので、「獄門島」もおすすめする。どちらも見立て殺人でありながら、見立ての意味合いや完成度は「獄門島」の方が優れている様に思うが、人間的な面白さ、物語の奥に沈む醜さの様なものは今作の方が面白いと思う。
     とある不幸な人生を歩む人の物語だが、大切な人に裏切られ、自分以外が幸せになっていくという絶望感は本当に不憫で、また残された人を思えばとても悲しくい物語である。最後、とある人物の言葉、励ましは現代作品ではおそらくほとんど描かれないだろうし、考え方として賛同出来ない部分もあるがそれが新鮮に見えた。
    また、戦前、戦後の田舎の風習の変遷や、そうはいっても差別的な土壌は当時の田舎社会をありありと描いていれる。

     今回、手毬唄の見立てであるが、この手毬唄を見立てとして活用した意図がいまいちわからない。放庵さんがたとえば一つの殺人に関わっていて・・・。という事であれば納得ができるが、半身が不自由な放庵さんがそもそもできることに限界があってしまうし、殺人をするなら余計な事は必要ない様に思う。
     磯川警部がとても人間的な役回りをしていて、今まで読んだ作品では深掘りが少なかった分、彼の人柄等を充分に知る事が出来た。警部は20年前の未解決事件について心残りだったし、当時の被害者の妻であるリカにもとても同情している。ストーリーが進むにつれて、動機の一部分が垣間見られながらも、とある被害者が殺害された理由や、20年前の事件と照らし合わせても中々犯人の目星が付かなかった。

     作品としては金田一耕助シリーズに相応しい(似合っている)作品だが、耕助が最初の事件で犯人に目星をつけていたとする部分については、打ち明けなくてよかった様に思う。結果、犯人の目星がついているのにいくつか事件を起こされたというのは、いつもの事ではあるがとても残念な部分だ。

  • 金田一耕助シリーズ中期の代表作。

    推理物としてはとても面白いんだけど、なにぶん登場人物が多すぎて、誰だ誰だかわからないまま読み進めることになるため、なかなか没入感が得にくい。

    4つほど家があってそれぞれ夫婦、子供、孫がいるだけでもわかりにくいのに、養子縁組などで関係が変わったり、あだ名があったり。

    できれば犬神家のように登場人物の相関図みたいなものがあれば、読みやすかったと思う。

  • 映画やテレビドラマを見る前に、原作を読んで全部の内容を知って、見比べようと思って読んだ。
    思うに登場人物が多く複雑な人間関係も手伝ってか、映画やドラマでは内容の一部を変更したり省略せざるを得ない作品なのだろう。
    文章と映像、わかりづらい点が相互に補完され、楽しみかたの幅が広がって良かった。
    他の作品も読んでみようと思う。

  • 面白かった。やっぱり見立て殺人は面白いな。こう、手がかりが一つずつしっかりと解き明かされていく心地よさ。里子さんがあまりにも美しくて、とても悲しいお話しだった。源治郎が屑。最後の金田一が男前すぎる。

  • 今読んでも圧巻

    当時読んだ人は当時の田舎の格差だったり、時代背景も重なっただろうし、これだけ評価が高いのも頷ける。

  • ドラマを知っているのでドラマの方が面白かったなと思ってしまう。
    でもドラマのおかげで背景が思い浮かんで頭に入りやすかった。

  • 岡山県と兵庫県の境にある鬼首村。
    そちらにもこの名前の村があったのかと思ったら(宮城県にも同名の村がかつてあり、今も鳴子温泉鬼首という地名が残ってる)、横溝さんの創作だったのね。
    何とも悲しい物語だった。 見立て殺人にした必然性はそこまでなさそうだし、他にもツッコミどころはあったものの、全体の雰囲気がいい感じにおどろおどろしく、その世界観にすっぼりはまらせてくれる。
    犯人の正体を知って絶叫したあの人には幸あれと願うばかり。
    そしてラストの金田一さんの言葉にハッとしてしまった。
    そうか、そうだったのね…

    (ISBNで検索してこれが出たけど、表紙が違う…読んだのは「毬」の字を筆で書いたもので、そちらのほうが断然いいんだけどなぁ…出てこないのよね)

  • 金田一耕助シリーズ6作品、昔の慣習と言葉遣い、差別的な考えが逆に当時の空気感を表していて好き。田舎の村ならではの人の距離の近さは懐かしさを感じる。

    かなり方言が出てきて読みづらいかもしれないが、私自身が西の生まれなので、ざっくりはわかるし、西の独特な陽気さと田舎の卑屈さが通ずるところにも楽しさを感じた。

    話の構成の巧みさはさすが、またストーリーのみならず、登場人物の心理という面でも巧さを感じる。八つ墓村や犬神家の一族よりも一般的ではないのが不思議。6作中、八つ墓村に続いておススメしたい。次はいよいよ犬神家の一族かな。

    さて、今作品に戻り、私が感じたことはトリックがどいたこうよりも、人のうちに秘めた怒りや暗さ。犯人の立場になれば仕方ないとも思える。この事件の後を知りたい。

    次も楽しみだ。

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著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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