本陣殺人事件 金田一耕助ファイル2 (角川文庫)

  • KADOKAWA (1973年4月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784041304082

作品紹介・あらすじ

一柳家の当主賢蔵の婚礼を終えた深夜、人々は悲鳴と琴の音を聞いた。新床に血まみれの新郎新婦。枕元には、家宝の名琴”おしどり”が……。密室トリックに挑み、第一回探偵作家クラブ賞を受賞した名作。

みんなの感想まとめ

日本のミステリーの金字塔ともいえる作品は、初登場の探偵金田一耕助が織りなす緻密なトリックと、独特のおどろおどろしい雰囲気が魅力です。読者は、作中でアガサ・クリスティーの影響を感じつつ、当時の日本の文化...

感想・レビュー・書評

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  • 初、横溝正史。
    クリスティー攻略本で何度も横溝正史の名前が出てくる。「横溝正史はクリスティーを愛好していて作品が相似している」と書かれているので読みたくなった。

    作中で作者である横溝正史が、あることを読者に説明するのに、「アガサ・クリスティー女史の『○○』から学んだのである」と語っていた。
    作中で名前まで出してるー!突然クリスティーの名前が出てきて何だか嬉しかった。
    トリックの使い方や名家一族みんなが何かを隠していて怪しい感じは、クリスティー作品から影響を受けているのかなと感じたけど、横溝正史初心者の私にはそこまで似ているかどうかわからなかった。

    『本陣殺人事件』が1番好きだった。
    おどろおどろしい雰囲気に謎の不審者の存在が気になり、一気に心を掴まれた。
    1946年なのでクリスティーと同じ年代なのに、クリスティーの作品では絶対にあり得ない動機で、当時のイギリスと日本の文化の違いも面白く感じた。
    Audibleにて。

    次のAudibleは迷いに迷って、『ストーンサークルの殺人』に決めた。
    以前に少し聴いたけど、グロが苦手なので途中でやめていた。ブク友さん達の評価も高いので再挑戦。

  • 「横溝正史を1,2ヶ月に1冊のゆるいペースで読み返していこう」と決意しての記念すべき一冊目は金田一耕助最初の事件『本陣殺人事件』他中編2編でございます

    まぁ、話の中身については淳水堂さんや地球っこさんが素晴らしいレビューをあげていますのでそちらを読んで下さいw
    あとおそらく近いうちにおびーが良いのあげんじゃね?(鼻ホジホジ)

    もう私のレビューなんて淳水堂さんへの中継地点で十分です
    むしろ使命感を持って中継地点の任を果たしたい

    あーでもさすがに最初の事件だけあって、まだ金田一耕助のキャラクターがふわふわもこもこしてたかなくらいは書いておこうかな
    いやもこもこはしてないわ!

    それにしてもやっぱ横溝正史は角川文庫やわ〜
    角川文庫がしっくりくるわ〜
    まぁできれば杉本一文氏の表紙が良かったんですがね
    横溝正史ファンの方たちには絶対同意して頂けると思うんですが、横溝正史と言えば杉本一文氏の表紙ですよね
    まとめサイトとかあるんで懐かしく眺めたりしております

    というのも、わい全部持ってたんよな〜
    横溝正史の角川文庫
    100冊くらい?
    プチ勘当中に親父に全部捨てられちゃったんだよね〜
    惜しいことしたな〜
    凄い数の海外の古典の探偵モノとか秘蔵のエロ本コレ○○ョンとかも全部捨てられちゃったんよ(伏せ字が意味ないとこ!)
    ほんともう犯罪だわ
    ハヤカワのクリスティ文庫とかも全部揃ってたのに!

    うん、ゆっくり読み返していこう
    先は長いぜ!

    • ひまわりめろんさん
      そして、ゆーさん❤の破壊力といったら!歴史は繰り返す!

      よし、わいが一番いい感じにまとめたな(≧∇≦)b
      (自己評価甘め)
      そして、ゆーさん❤の破壊力といったら!歴史は繰り返す!

      よし、わいが一番いい感じにまとめたな(≧∇≦)b
      (自己評価甘め)
      2023/08/08
    • 淳水堂さん
      ひまわりめろんさん

      私のタイムラインにひまわりめろんさんが挙がってくるので、フォローしていると思ってたらしていなかったので改めてフォロ...
      ひまわりめろんさん

      私のタイムラインにひまわりめろんさんが挙がってくるので、フォローしていると思ってたらしていなかったので改めてフォローいたしました。(`・ω・´)ゞ

      ご丁寧にレビュー読んでいただきありがとうございます。
      私も全フォロワーのレビュー全文は読みきれませんが、ブクログは長文書けるのでレビュアーさんの個性が出てとても楽しいです。
      これからもよろしくお願いします。
      2024/04/29
    • ひまわりめろんさん
      淳水堂さん
      こんばんは!

      いやいやこちらこそあらためてよろしくお願いします

      ほんと、ブクログ楽しいですよね
      皆さんのレビューも多種多様で...
      淳水堂さん
      こんばんは!

      いやいやこちらこそあらためてよろしくお願いします

      ほんと、ブクログ楽しいですよね
      皆さんのレビューも多種多様でとても参考になりますが、読みたい本が増えすぎて困りますw
      2024/04/29
  • 『本陣殺人事件』
    日本家屋には不向きとされた「密室の殺人」を描いた『本陣殺人事件』は、金田一耕助の初登場作品。
    旧家を舞台に登場人物が皆曲者揃いとは、(まだ数冊しか読んでいないが)これぞ横溝作品だ。これで面白くならないわけがない。
    金田一はアメリカで出会ってから、世話になっている久保銀造おじさんによって事件の現場に呼び寄せられる。
    トリックが金田一の実験によって見破られる瞬間は、当時の読者には圧巻だったに違いない。
    明らかになった真相は、時代のせいだけには出来ない狂気を孕んだ理不尽なもので、憤りさえ感じてしまう。なんともやりきれなさが残る結末だった。

    『車井戸はなぜ軋る』
    金田一は直接関係ないものの、明敏な頭脳の持ち主によって、書簡というかたちで事件の真相が明らかになる。切羽詰まった書簡の文章が自然と頭の中で映像化され、思わず「ギャッ」と叫んでしまいそうになる。
    心理的に追い込まれていく感じが、サスペンス調で3作品のなかでは1番どぎまぎ。

    『黒猫亭事件』
    『本陣殺人事件』を小説として書きつづっていた作家Yは、金田一耕助と初めて対面したときに「顔のない屍体」の事件を書きたいと伝える。
    その後、金田一より顔のない屍体事件である『黒猫亭事件』の書類が送られてくる。
    犯人の生への執着、新しい人生への渇望というものが、絡まった糸のようなトリックを作り上げたのだろう。
    二転三転しながら事件の真相が暴かれていく瞬間は快感。
    金田一を「耕ちゃん」と呼ぶ、中学時代の同窓生風間俊六が登場。誰もが(特に女性)が惹きつけられる悪い男。これからも、もっと登場してくれないかな 笑

    どの事件も真相が暴かれていく展開は、文句なしに面白かった。
    ただこの時代だからこその、そして閉塞的な田舎という環境、封建的な家族制度だからの動機は、事件が解決されたとはいえ残された者の心に影を落とす。
    ややもすると、事件のおどろおどろしさのみが際だってしまいそうなところを、金田一の頭脳とキャラが探偵小説の醍醐味、面白さへと導いてくれた。

    愛嬌があって、勢いづいて吃ったときにも周囲を笑わせるようなおおらかさを持っている金田一耕助。服装にも頓着しないし、かっこよさなんてものからは程遠い。
    それでもスズメの巣のような頭をかき回す姿には見守ってあげたくなるし、ひとたび事件を解決するとなると何とも頼もしい。
    ハードボイルドな探偵もいいけれど、ときには彼のような母性本能をくすぐるタイプの探偵さんもいいんだよね~

  • おどろおどろしい長編なのかと構えていたら、まさかの3編中編抱き合わせ。初登場金田一耕助がかわいい!そして3編ともにミステリー談義やらメタミステリーめいた書き手の釈明やトリック自慢?みたいなのが楽しい。当初はこんな雰囲気だったのか。

  • 【本陣殺人事件】

    これが…噂の本陣殺人事件……⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅   )⁝
    なるほどなるほど…!!



    横溝正史と言えば……!?

    『犬神家の一族』
    『悪魔の手毬唄』
    『八つ墓村』

    と並ぶほど有名な『本陣殺人事件』

    アメリカから帰国した金田一耕助初登場の作品である———。

    ……アメリカっ?!((( ;゚Д゚))
    金田一耕助はサンフランシスコのカレッジを卒業していたのですね〜。
    シリーズ6冊も読んでて知らなかった…(^▽^;)
    刊行順に読まないのは如何に恐ろしいことかが分かりますね笑笑


    そしてお恥ずかしながらググる。
    本陣とは……江戸時代以降の宿場で、身分が高い者が泊まった建物。大名や旗本、幕府役人らが利用した。
    原則として一般の者を泊めることは許されておらず、営業的な意味での「宿屋の一種」とはいえない。
    宿役人の問屋や村役人の名主などの居宅が指定されることが多かった。(Wikipedia)


    ふむ。
    とにかく格式高い家柄での殺人事件てことで。笑

    当主(賢蔵)の元に嫁入りしてくる女は、小作人の娘。
    明るく教養があり、女学校の教師である彼女に惹かれ、周りからの反対を押し切り結婚を決める。
    しかし婚礼の夜、事件が起こる。
    3本指の指紋が残る現場。
    嫁の叔父(久保銀蔵)とアメリカで知り合った金田一耕助が現場に赴く——。


    この作品は読んでおきたい作品。
    ミステリーを読む上で、知識としてよく挙げられている。
    読んでみて理由がわかった(。-∀-)
    これはすごい。

    何がすごいって——って書きたいが、書けない笑
    1箇所ものすごく気に入った点が……♡
    書けないけど笑笑

    他作品にはない魅力が満載。


    【車井戸はなぜ軋《きし》る】

    めちゃめちゃ面白い(°д° )!!

    父親が同じ腹違いの息子2人。
    この2人は、目が二重と一重以外は見分けが付かないほどそっくり。
    大助は金持ちで本家の息子。伍一は分家で育ての父親が自殺した貧しい息子。
    伍一は大助に嫉妬していた。
    この2人が戦争へ。やがて復員したのだが、伍一は戦死。
    大助は両面を負傷し義眼で帰ってきた——。


    大助の妹、鶴代が、兄、慎吉に対して送っていた手紙の内容で話が進む。

    登場人物の状況と事件の真相が少しずつ描かれ、どうなるのかが気になり一気読み。

    二転三転する真実に驚愕でした。
    おもしろい!!


    【黒猫亭事件】

    黒猫亭で起きた顔無し死体のトリック!

    お見事(*゚∀゚)!!


    改装中の黒猫亭の庭先で、女性の死体が掘り起こされる。
    その死体の顔は判別不可能であった。

    金田一耕助の小説を公認で執筆するY氏の話から始まる。
    金田一との出会いが書かれており、ここから始まったのかぁ〜と感慨深い。

    顔無し死体と言えば…とのトリックを語る2人だったが、ある日金田一が類似の事件に携わり、Y氏に手紙を送ってきた。

    小説内のこんなエピソードがすごく好き♡
    実在するかの様な2人のやり取りが堪らない。
    私が読んだ事のあるシリーズモノで初めてだと思う。(〃´-`〃)♡

    顔無しトリック+タイトルからポーを連想させるのも、ミステリーにおいてミスリードさせる要因かなと警戒する。
    犯人当てはとっくにあきらめていますがね(^▽^;)


    金田一シリーズ、次に読むのはいよいよ『犬神家の一族』かな。
    楽しみ(*´艸`)♡

  • 金田一耕助が最初に登場した『本陣』をはじめとする初期の三つの事件。
    この三つの事件から分かった金田一耕助の来歴はこんな感じ。

    ●十九歳で、同窓生の風間俊六(『黒猫亭』に登場)と共に東京に出て大学に通う。
    ●1930年代:なんかふらりと渡米してしちゃった。アメリカでは毎日ぶらぶら暮らして危うく麻薬中毒患者となりそうなところを日本人街で起こった殺人事件を見事に解決!それを見た日本人実業家久保銀造(『本陣』の関係者)が耕助のことを気に入り、パトロンになった。この時耕助はアメリカのカレッジの学費を出してもらってる。金田一耕助はアメリカの大学を卒業していた!!もじゃもじゃボサボサよれよれだけどアメリカの大学卒業って、この時代にすごい経歴ですよね。
    ●1930年代半ば:日本に帰り、久保銀造から費用をせしめて探偵事務所を開設する。初めは「門前雀羅(もんぜんじゃくら)、事務所には閑古鳥」状態だったけれど、大阪で起きた大事件を見事解決し、日本中にその名前を轟かせ、警察の上層部とも知り合いになる。
    ●1937年(昭和12年):24、5歳で『本陣殺人事件』を解決する。この時知り合った磯川常次郎警部とは、今後も岡山県で起きる事件で組むことになる。
    『本陣殺人事件』は、「疎開中の横溝正史が、村の人々から聞いた話」という体裁となっている。
    ●1940年くらい:召集されて、中国や南洋の戦地を転戦する。(終戦後、そのまま「獄門島」に向かう。)
    ●1946年(昭和21年) :34、5歳。『獄門島』事件の帰りに、岡山に疎開していた探偵作家・Y(横溝正史)を訪ねる。ここで横溝正史は正式に金田一耕助の記録作家になり、親交が始まる。
    『車井戸はなぜ軋る』もこの年の事件。
    ●1947年(昭和22年):探偵事務所はもう閉めたらしい。召集時に閉めたのかな。
    終戦後、同郷で同窓生の風間俊六と再会する。風間俊六は建築業の親分となり、茶目っ気と男気があり、鋭さも若々しさも持っている男で、金田一耕助は、風間の二号だか三号だか十七号だか…がやっている旅館に住まわせてもらっている。(『黒猫亭事件』)
    金田一耕助のパトロンは、久保銀造と、この風間俊六の二人に増えました 笑

    なお、金田一耕助が警察と合同捜査できるのは「警察上層部の推薦状」を持っているからということ、そして人を惹きつける性質のためついついみんなが助けてしまうという人柄のため。
    金田一耕助の捜査方法は、「警察による足跡捜査や、指紋検出から得た結果を論理的に分類総合して推理する」という方法です。

    『本陣殺人事件』
    終戦を迎えた横溝正史は「これからは本格小説一本でやっていこう」と決意する。
    横溝正史が取り上げたテーマは「日本家屋における密室殺人」。どうやらこれが日本の推理小説初の密室殺人事件のということ。

    昭和12年。
    江戸時代には宿場の本陣であった一柳家で、40歳で当主で賢蔵氏と、27歳で元女学校の教師の克子の婚礼が行われた。
    その明け方に鳴ったまるで引っ掻くような琴の音。そして悲鳴と倒れるような物音。
    人々が夫婦の別宅に飛び込むと、そこには惨殺された夫婦の死体があった。
    入り口はすべて閉ざされ、庭に積もった雪には足跡もない。
    そこへ登場した金田一耕助という探偵。そしてまた琴の音が響き…。

    ===
    動機が、没落する田舎の旧家で代々の気質が組み合わさって起こったかなり特殊なものになっている。それでも当時の閉鎖的な村の因習やら、登場人物たちの気質やらを考えると、この時代の本人たちにしてみたらそうなるしかなかったのか…と思えてしまう。
    犯人は密室にするつもりはなかったのに、偶然の出来事と、犯人の心理が大きく動いたたために結果的に密室になった、ということがより劇場的になっている。

    『車井戸はなぜ軋る』
    K村の名家本位田家は、先代夫婦が車井戸に身を投げたことにより没落を辿っていた。
    現当主の庄次郎は名家の跡取りとして鷹揚に育っていた。しかし彼には母親違いで小作人の伍一がいた。
    二人は出兵し、庄次郎だけが戻ってきた。だが彼は盲目となり、人が変わったように暴力的な性格となっていた。はたして帰ってきたのは本当に庄次郎なのか。

    『黒猫亭事件』
    横溝正史は金田一耕助に「”顔のない死体”の推理小説って、だいたいが入れ替わりなんだよね。それだけじゃない”顔のない死体”推理小説が書きたいなあ、なにかいいネタないかい?」と聞いてみた。すると金田一耕助がこんな事件を提供してくれた。

    色町の酒場「黒猫」の裏庭で、顔の判別がつかない女の死体が見つかった。「黒猫」の女将のお繁かと思われ、亭主の大伍の行方が捜索される。
    だがこの夫婦にはそれぞれ密会の相手がいたらしい。お繁の男は建設業の親分の風間俊六。大伍の囲い女はお艶。
    それではこの死体はお艶なのか、お繁なのか?

  • 言わずとしれた金田一耕助シリーズ第一作。
    陰鬱でおどろおどろしい雰囲気。なのですが、神秘的な雪密室で起きた惨劇と事件に用いられた様々な日本古風なガジェット、それらを合わせる事で、どことなく美しく妖しい雰囲気を醸し出していて夢中になって読んでしまった。
    横溝作品は未読だったんですが、他のシリーズも早く読みたい。

  • 初めて横溝正史作品を読んだ。

    映像化された金田一耕助シリーズ、【八つ墓村】や【犬神家の一族】は観た事あったが原作は未読。

    確かにミステリーとしてはしっかりとしたトリックや話だがリアルタイムで読みたかった作品です。


  • 岡山県の農村で起こった殺人事件。
    人々は口をそろえ事件を「妖琴殺人事件」という。

    金田一耕助 1作目 「本陣殺人事件」

    久しぶりに、この物語を読みました。
    やはり、興奮します。
    どうやって密室が作られたのか、トリックを知っていてもワクワクします。
    語り手によるディスクン・カー、ルルー、ルブランといった海外作家の密室殺人についての説明が興奮に拍車をかけているように思います。

    次→獄門島

    (読みたい順)
    ・本陣殺人事件
    ・獄門島
    ・蝶々殺人事件
     →未定

    9月頃まで金田一耕助シリーズを読もうと思っています。ただ、やはり計画がたちません。調べていく内に、これも読みたいあれも読みたいと、タイトルが沢山出てきます。
    今までは、あらかじめ予定を立てて読んでいましたが、もういっそのこと無計画の旅に出るのもいいのかもと思い始めました。

    ※オススメがあれば教えてください。
     _| ̄|○

  • 金田一シリーズの1作目。
    自分にとっても初横溝作品。
    3つの中編からなる小説。
    どれも殺人事件。
    内容を書くとネタバレになってしまうの書きませんが、今読んでもしっかりとミステリーしている良作。
    悲しい話が多かったです。

  • 『獄門島』から金田一耕助のデビュー作へ。
    本陣殺人事件、車井戸はなぜ軋る、黒猫亭殺人事件の三作が収録されており、特に前二作にはかなりの衝撃を受けました。
    ちなみに『獄門島』を読んでいる時から、地の文の”私”は誰なのだろうと確証が得られなかったのですが、「黒猫亭殺人事件」を読んで納得。作家であるYこと横溝先生が、知り合いの金田一から伝え聞いた話……という体裁を取っているのですね。

    「本陣殺人事件」は、前々からあらゆるミステリーランキングで目にしていた作品。
    横溝先生は人物を魅力的に書き上げるのがうまく、賢蔵と克子の婚礼の儀を読みながら、このまま誰も殺されることなく、普通の小説として読んでみたいなぁなんてことも思い浮かびました。
    なので、金田一によってあれが他殺ではなく自殺だったと明らかになった瞬間は、まるで世界がひっくり返ったかのようでした。
    そして動機についても、あぁそれなら仕方ないか……と納得。もちろん今の時代に照らし合わせると理解はできないのですが、そこに至るまでの数十ページの描写で、すとんと腑に落ちるほどの人物の作り込みがされていましたから。
    私はミステリーをエンタメとして楽しんでいるので、事件が起きることも、集まってくる証言や証拠も、謎解きもすべてパズルのピースがはまっていく感覚で読み進めています。
    だからつい忘れがちなのですが、人が他人の命を奪うのにはそれだけの理由があるのです。それを、横溝作品を読んでいるとまざまざと思い知らされる気がします。
    ところで、『アクロイド殺し』をはじめ、海外の有名ミステリーへの言及があったのにはヒヤヒヤしました。
    ネタバレは踏まなかったものの、こういうことがあると、内外問わず有名な作品にはできるだけ触れておかないとと思いますね。笑

    次の「車井戸はなぜ軋る」はかなりずどんと来た作品。なかなか感想を言葉にするのが難しい……。
    あえて表現すると、もし私が物書きを志す人間だったら、この世にこんな作品があることを知ったら自分の才能なんてと投げ出していたと思うんですね。
    それくらい、疑心暗鬼に陥っていく本位田家の荒んでいく様や、それを書簡に綴る妹の健気さ、そして真相のやるせなさには、強く打ちのめされてしまいました。横溝先生は女言葉で書くのもうまいんだなぁ。

    最後の「黒猫亭殺人事件」は人の入れ替わりがちょっと複雑。誰が誰だ?と混乱したまま読み進めました^^;
    ただ、パトロンの銀造さんもそうでしたが、金田一さんが意外と知り合いが多くてどこの現場でも溶け込めてしまうのがなんだか微笑ましかったですね。風間さんにはぜひ再登場してほしい。

    ということでだいぶ長くなってしまいましたが、『本陣殺人事件』にも唸らされっぱなしでした。
    もうすでに胸がヒリヒリする読書体験なのですが、横溝先生の激重作品はまだまだこんなものじゃないとのこと。びびりながらも、次の作品へと手が伸びつつある私なのでした〜。

  • 『陰摩羅鬼の瑕』を読んだら、どうしても『本陣殺人事件』が読みたくなってしまった。
    随分久し振りの再読だったので、金田一耕助シリーズの語り手がY氏……もとい、横溝正史本人と気付くのに少しかかってしまった。そうか、伝聞調でストーリーが進むのだったっけ。
    3編からなる1冊。表題の『本陣殺人事件』はまさしく『陰摩羅鬼の瑕』につながる部分がありつつも、趣きは180度違う。機械仕掛けのトリックも、物語の装飾如何で受け取る印象も深刻になる。琴と不審人物と雪……事件の背景としてこれ以上のものはないよなあ。
    『車井戸〜』も『黒猫亭〜』も、人間の業の深さというか、ムラ的因縁とか、その辺の湿っぽさが壮絶だ。謎やトリックはもちろんのこと、そういった人間的背景が時代感も伴って物語に陰影を与えてるように感じる。
    それにしても…………金田一耕助というキャラクターは、魅力的でずるいよなあ。事件の合間を飄々と飛び回る。「金田一耕助」だからこそ、この一連の事件簿はたまらなく面白いのだろう。他も改めて読み直してみようかな。

  • 昔、石坂浩二さんの金田一シリーズが好きで、その時に有名な作品は一通り読みました。中学~高校時代だったので、トリックは理解していたけど、肝心の殺人に至る物語を表面的にしか理解出来ていなかった事を痛感しました。改めて、時間が掛かっても読み返そうと思います。

  • 金田一の朴訥とした人柄・風貌と、事件の凄惨さ・奇怪さがケミストリー。いつもながらじっとりとした湿り気をもっている。「本陣殺人事件」は密室殺人、「黒猫亭事件」は顔のない屍体という、推理ものの常套型・公式を破ろうとする試み・挑戦状に思えた。面白かった。

  • ☆4.6
    大林宣彦の映画をアマプラで観た。
    中尾彬が金田一耕助だった。
    大林さんのキネマ・マジックに魅せられてしまった。
    素晴らしい映画でした。
    原作は読んでますが、これはこれで傑作。

  • わー。昔の表紙が復活している!やっば、角川文庫の金田一シリーズはこのおどろおどろしい絵でないとね。(笑)つーか、コワイ!
    読了は確か学生時代です。
    金田一耕助初登場の事件譚にして、その耽美的世界といい、個性的な登場人物といい、和風密室の謎といい、金田一が関わるにふさわしい難事件です(!)
    その大仕掛けの密室トリックや、現代ではいまいち馴染めなくなった動機にしても、古き良き時代の探偵小説を満喫できる作品でした。
    金田一初登場時の設定も面白い。

    • 深川夏眠さん
      やっぱり表紙は杉本画伯の絵がいいですよね……(´・ω・`)
      やっぱり表紙は杉本画伯の絵がいいですよね……(´・ω・`)
      2013/04/16
  • 本陣殺人事件
    横溝正史の中編ミステリー集。
    今まで長編シリーズは幾つか読んだが、時系列的に最初の作品は未読であったため読む事にした。
    今作品は中編三遍が収めらており、どれもが若かりし頃の耕助を知る上で重要な作品だ。

    本陣殺人事件
    記念すべき金田一耕助シリーズの第一作目。今まで読んだ作品やドラマ等の印象から、耕助は三十後半位の中年男性をイメージしていた。今作では二十代の若かりし日の耕助が登場し、金田一耕助とはいかような人物であるのか、探偵業を生業にしている理由は何かなど、今まで知らなかったパーソナルな情報が読者に共有されている。彼がアメリカの大学を出ていて麻薬中毒者だった事など、とてもインパクトのある内容である。
    作品については、現代では考えられないような動機であり、しかしながら、田舎の慣習を知っている人としては、洋介の判断は至極納得のいくものであり、恐らく現代版にするとサイコミステリー的な要素がある作品だ。
    密室について、三郎という登場人物を介して、横溝正史の密室作品への拘りや造詣が披露される。
    トリックは大掛かりであるがとても面白く、また真犯人についてもトリックがわかるまでは読み解く事が出来なかった。
    真相や犯行に至る動機などは今の時代と反する部分があるがそれを踏まえても充分に面白い作品だった。

    車井戸はなぜ軋る
     戦時の日本を背景に、戦争から戻って来た男が顔に傷を負い両眼を失っているという描写は現代では想像が難しいが、設定として作品に上手く影をつくっており、何処となく恐怖感のある作風になっている。
    物語の進行が鶴代という少女の手紙の文体で進んでいる事もアクセントになっていて、探偵が現場にいないというとても不思議な内容になっている。
     導入に時間をかけていて、本位田家の生い立ちや彼らを取り巻く環境など、わかりやすく把握する事ができる。
     トリックはクローズドサークルになっており、第一の殺人が如何様に起きたのか、という部分が見所である。動機の部分は、本陣殺人事件と同様に現代では余り考えられないが、当時の男女関係に関する捉え方や田舎の風習を思えば理解できるものだ。
    金田一耕助はこの事件が終幕後、改めて事件を調べ直すという形で登場し。実際の推理や活躍が描写されることはない。真相、及び鶴代の手紙は後日鶴代の兄である慎吉から耕助に明かされる訳だが彼の活躍は殆ど描かれない。
     本陣殺人事件もそうだが、生きてほしい登場人物が亡くなってしまうのはとても寂しい。

    黒猫亭事件
    横溝正史のミステリーに対する造詣が詰まった作品。顔のない死体トリックの蘊蓄を披露し、被害者、加害者が入れ替わるだけという死体入れ替えトリックに対して横溝正史ならこうすると挑んだ様に見える作品。やはり耕助の活躍は短いが、30代で過去にも増して飄々としている魅力がある。
    戦後が舞台のため、やりとりなどとても昔風に思える反面、トリックについてはどんでん返しあり、濃厚なストーリーになっている。
    面白さは’誰が殺されたのか'。以前から夫婦仲の悪かった二人。引越し後に庭から時間の経った不明死体が発見される。
    金田一の登場は中盤以降だが、今回は相応の活躍をしており、また、元探偵と語っている為、改めて時系列で耕助の足跡が知りたいと興味がでた。

  • 記念すべき第一回探偵作家クラブ賞(現日本推理作家協会賞)受賞作品。

    再読のはずだが、例によって犯人もトリックも動機も全く覚えてない。ただ、横溝作品に濃密にただよう猟奇的な雰囲気のみをよく覚えていて、再読したのもそれを楽しみたかったから。

    改めて再読して動機の部分では、今ではありえないものであるのに驚いた。とは言っても80年くらい前の話であるので、日本のその後の変わりようが凄まじいと言わざるをえないが。

    上記のように古臭さはあるが、お話はそのものはよく出来ているし、同時代の事件を描いた併録の二作品も楽しめた。横溝作品は手元に何冊か積読状態であるので、また楽しみたい。

  • ファイル2となっているけど、こちらが第一作なんですね。
    「本陣殺人事件」「車井戸はなぜ軋る」「黒猫亭事件」の3作品が入っていて、どれも違ったトリックが使われていて面白かった。
    今と常識が全然違う時代の作品だけど、どんどん引き込まれる面白さ。

    それにしても、金田一耕助が意外とやばめの人生を歩んでいて驚いた。
    やはりこのぐらいぶっ飛んでないと探偵業はできないのかもしれない(笑)

  • 基本的に金田一耕助シリーズは、ミステリーで一番最初に読んだシリーズだったのでどの作品も楽しみました!

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著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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