扉の影の女 (角川文庫 緑 304-26)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 114
感想 : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041304266

感想・レビュー・書評

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  • 今一冊は、短編二つをおさめた本だけど、なかなか面白かった!
    というのは、珍しく金田一耕介の生活ぶりや、彼を囲む人々が、彼のことをどう思っているのか、ということの描写が今までよんだ作品よりも多かったからかもしれない。金田一といつも共に事件にあたる等々力警部はそれを一言で「天才の孤独」と現した。

    「あのひとを見ているとおれはいつも胸がせつなくなってくる。孤独なんだね。それもなにか事件が起こって、われわれと行動を共にしている時のあのひとはそれほどでもないが、事件が無事に解決して、もはやじぶんに用無しとなった時のあのひとの孤独感にゃ、なにか救いがたいものを感ずるね。例えばあの人に奥さんがあって、子供ができて、、、なんてことを考えると、考えただけでも滑稽なような気もするんだ。天才の孤独というやつかもしれんな。」

    グッとくる一言でした。やはり天才はどんな時代でも孤独なのだろうか。

  • 「扉の影の女」
    奇妙な手紙の切れ端に書かれていた文章の謎、死体を移動させた謎、複数見つかったハット・ピンの謎、現場にカシワが持ち込まれた謎、マダムXの正体、金門剛のもとに届いた手紙の謎、ひき逃げされた少女と事件とのつながり等、様々な謎が示され、それが合理的に説明される真相はなかなかの出来と感じるが、後出しで登場する人物がふたりもいて、読者が犯人を推理できる内容になっていないし、登場人物がうまく活かせていない点が残念。

    「鏡が浦の殺人」
    金田一耕助が策を弄して、事件を解決する話だが、金田一耕助の推理自体は必然性に乏しい。
    大学教授とその孫の読唇術が、物語の進行にうまく活かされている。

  • 金田一耕助ミステリーシリーズですが、タイトルともなっている中編「扉の影の女」と短編「鏡が浦の殺人」の2編ですが、「鏡が浦の殺人」のほうが王道ミステリー的作品で犯人は誰だ?という単純明快なストーリーで面白かったのですが、「扉の影の女」は物語が捻りすぎていて、よく金田一耕助が事件を解明できたなぁと感嘆すると同時に、腑に落ちない感じもしました。

  • 金田一耕助

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著者プロフィール

1902年、神戸市に生まれる。旧制大阪薬専卒。26年、博文館に入社。「新青年」「探偵小説」の編集長を歴任し、32年に退社後、文筆活動に入る。信州での療養、岡山での疎開生活を経て、戦後は探偵小説誌「宝石」に、『本陣殺人事件』(第1回探偵作家クラブ賞長編賞)、『獄門島』『悪魔の手毬唄』など、名作を次々に発表。76年、映画「犬神家の一族』で爆発的横溝ブームが到来。いまもなお多くの読者の支持を得ている。82年、永眠。

「2022年 『蝋面博士』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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