貸しボート十三号 (角川文庫 緑 304-30)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041304303

感想・レビュー・書評

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  • 金田一耕助シリーズ短篇集3本。許婚者が惨殺される話2本と、連続殺人犯もの1本。

    許婚者(いいなずけ)のものは、時代背景の違いなどがあり、特に1本目の引揚者同士のいざこざはなかなかわかりにくいかもしれない。

    ただ、エンターテインメント慣れしてきたあたりの作なのか、金田一耕助のキャラクターも十分固まってきていて(初期のものから相当変わっているけれども)、めちゃくちゃな部分が減ってきた分、全作読みやすくオススメである。

    最後の同性愛を組み込んできた話については、かなりのワルノリが炸裂していて、清朝や乱歩で読んだことの有るような死体発見からはじまり、やたらと熱した串が刺さったり、爆弾が爆発したりと言うようなツッコミ待ちの比喩のオンパレードでやや辟易する。

    オチも強引で、導入が面白かっただけになんだかなというところだ。

  • 金田一耕助シリーズの短編集です。タイトルの「貸しボート十三号」と「湖泥」「堕ちたる天女」の三編から構成されておりました。
    「湖泥」は以前、別の短編集で既読だったので、残り2編を読んだのですが、2編ともなかなかよく練られた展開でミステリー作品として読みごたえのある作品で満足しました。
    でも「堕ちたる天女」は金田一耕助シリーズの別作品と設定など類似している内容のようにも思えました。

  • イメージ参照(http://kentuku902.seesaa.net/article/387157563.html)
    (収録作品)堕ちたる天女/貸しボート十三号/湖泥

  • 表題作の「貸しボート十三号」に出てくる大学生たちが好ましい感じで善い。金田一や等々力警部と一緒にカレーを食う場面なんて愛おしいくらい。反面、同時収録されている「墜ちたる天女」が発表された昭和29年当時の同性愛差別観丸出しで読んでいて辛かった。

  • 再読。「湖泥」、「貸しボート十三号」、「堕ちたる天女」の3つの中編を収録。磯川警部もの、等々力警部もの、そして両警部の競演ものと、絶妙な組み合わせが嬉しい。事件の陰には◯✕が……、といのも3作品の共通項かな。中編ならではの密度の濃さと切れ味が愉しめる作品集。

  • 金田一耕助

  • 途中から犯人の想像がつくお話も入ってたけど、面白かった。

  • 魅力的な謎。複雑な真相。

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著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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