花髑髏 (角川文庫 緑 304-32)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 75
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041304327

感想・レビュー・書評

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  • 「白蠟変化」
    妻殺しの罪をきせられた恋人を救ったつもりが天下の極悪人「白蠟三郎」だった歌手のヒロイン。(もちろん美貌)
    Σ( ゚д゚)「あんた誰、ギャー! あの好色魔じゃないの!」
    (*´∀`)「俺も有名になったもんだぜ」
    Σ( ゚д゚)「貞操の危機だわ! ああっ見つめられると体が…」
    (*´∀`)「ふふふ、女はみな俺の魅力に負けるんだぜ。でも、あんたは恩人だから襲わないよ」
    というような会話のせいで、ずっと及川光弘さんキャストで読んでました……。
    ミッチーもとい三郎さんはあちこちでこましまくりながら、なぜか事件解決したり、SM現場に居合わせたり、探偵由利先生だから! みっちーあんた関係ないから!とつっこみたくなるほど横溝先生はこのキャラ気に入ったようです。
    事件については、横溝乱歩でおなじみのものだったので、だまされはしませんでしたが、ラストの落ちが「女スゲエエエ」みたいな感じでした。
    クリスティぽかったというか、トリックは似ていないんだけれど、横溝正史はほかの作品でもなんかこんなシーンクリスティであったなというものがあって影響大きいのかなと思いました。
    「花髑髏」はとっても乱歩でした。(それしか言いようがない)
    最後のシーンはちょっとロマンチックでよかった。
    「炮烙の刑」
    乱暴な感じの展開ですが、そこまでしなくても犯人…いくら金かかるんだよ、と思いました。

  • イメージ参照(http://kentuku902.seesaa.net/article/387171325.html)
    (収録作品)白蝋変化/焙烙の刑/花髑髏

  • エログロナンセンス系統。
    もちろん苦手な人はノーセンキュー。
    と言う感じで、「白蝋変化」はとかくきついです。
    美少年がかなり狂気に満ち満ちていますので。

    ちなみに全体からすると
    先入観を抱くと大変な目に遭います。
    そう、驚いてしまうから。
    すべての事実に惑わされないように。
    まあ、かと言う私も騙されましたが。

    表題作は悲しさしか
    浮かびませんでしたね。
    かわいそう以外の何物でもありませんでした。
    合掌。

  • 由利先生モノ。中編「白蠟変化」と短編「焙烙の刑」、「花髑髏」の3編収録。表題作は花髑髏だが、「白蠟変化」が面白かった!
    エロ&グロテスクなノリと、極悪人・白蠟三郎、鴨打博士、謎の美青年の悪党達が三つ巴状態で裏をかき、騙し合いをしながらヒロインを奪い合っていく展開はさすが横溝正史の筆力。見事に読者を騙しまくってくれました。

    全体的に、ちょっと江戸川乱歩っぽい退廃的な雰囲気が漂ってて金田一モノとはまた違った味わいがあって良いですね。

  • 由利せんせいもの。
    「白蝋変化」とか、描かれた情景を想像したら実際にはエロスとバイオレンスの嵐吹き荒れる世界なのに、筆致が洒脱なので品さえ感じられる。すごいな横溝せんせい…

  • 由利&三津木

  • 『白蝋変化』 由利麟太郎&三津木俊助シリーズ
     恋人を脱獄させようとした月代。しかし脱獄させたのは凶悪犯・白蝋三郎。月代の婚約者が犯した犯罪の真相は?

    『焙烙の刑』 由利麟太郎&三津木俊助シリーズ
     友人の頼みで夫を助けた男。夫は殺人の容疑をかけられとらわれていた。しかし・・・。そこに仕掛けられていた罠。

    『花髑髏』
     由利麟太郎のもとに届いた挑戦状。長持ちから現れた負傷した女性。そして起きる殺人事件。血染めの髑髏。
    死んだ男の息子の正体は?

    2009年2月2日購入

    2009年2月5日購入

  • 07.11.11

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著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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