迷路の花嫁 (角川文庫 緑 304-41)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 135
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041304419

感想・レビュー・書評

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  • どっちが先かわからないけど、三つ首塔と同じようなパターンである。男女の逃避行もので金田一耕助はほぼ出番なし。三つ首塔がハッピーエンドだったのに対して、迷路の花嫁は最後の最後に浩三が死んでしまうので、オチは違う。読み進めるにつれ明かされていく浩三の秘密と行動原理がたまらないです。

  • 昔住んでた埼玉の某図書館にて無料交換コーナーにあったもの。一応金田一耕助も出て来るが、主役の座は駆け出しの小説家に譲っているため出番は少ないし、シリーズにつきものの血腥い殺人も序盤の二件だけ。正直金田一の出る幕でもない気がする。が、それを補って余りある怪作たらしめているのが、悪漢を懲らしめるべく奮闘する小説家の勇姿なのである。惜しむらくは旧作を思わせるその表題。もう少しキャッチーなタイトルにしていれば、金田一シリーズ番外編と割り切って更に読者を引き込むことが出来たはず。

  • 横溝正史作品特有の、複雑極まる登場人物間のつながりと乱れた男女関係を背景にして起こる殺人事件。登場人物が多く、お互いの関係を把握するのにやや苦労する話だ(おしげさんって、誰?)。
    金田一耕助登場作品であるが、金田一耕助は探偵として活躍するのはなく、瀕死の犯人が最後に自白する際の代弁者として描かれている。
    真相はかなり荒唐無稽であり、読者が推理するような要素はなく、主人公松原浩三が悪と闘う姿を描いたハードボイルド小説という感じだ。
    登場人物間の愛憎、主人公の他人への思いやりや行動力が描かれ、胸を打つラストを持っているなど、物語としては十分に読み応えのある作品だった。

  • これまで読んだ金田一耕助シリーズの内容とは一風変わった内容のミステリーでした。新興宗教の教祖とその被害者達との構図の中、とある霊媒師の殺人事件が起こり、その事件解決の道のりの中、教祖に対する被害者たちの反撃や更生という姿が面白かったです。
    どちらかというと金田一耕助が、かなり脇役的な立ち位置だったことも、ちょうど良い感じで良かったです。
    でも、これを書いた時代に新興宗教という題材を取り扱ったミステリーを書いた横溝正史も、時代の流れを先取りした感があり、さすがだな!と思いました。

  • 1955年発表。
    霊媒の女性が殺害される。

  • 久しぶりに読む金田一耕助もの.ただし,その登場場面は少ない.個人的には性犯罪がプロットの重要な部分を占める作品は苦手.

  • 金田一耕助

  • 謎解き部分はオマケという感じ
    探偵モノとしては物足りないが、じーんと来ました
    囚われていた女達が解放されていく場面は
    何度も読み返してしまった

  • 金田一耕助シリーズ

    殺害された占い師とそのお手伝い。占い師とパトロンのゆすり。パトロンの女たちを救っていく謎の男。


     2009年3月5日購入

     2009年5月4日初読

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著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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