病院坂の首縊りの家(下) (角川文庫)

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  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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レビュー : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041304624

感想・レビュー・書評

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  • 上巻を読み終わった興奮のままに本屋へ駈け込んだもののどこの本屋へ行っても下巻がない。店員さんに聞いたところ、下巻はここ最近ずっと欠品中だとか。金田一耕助最後の事件として知られる病院坂を長らく欠品状態にしてるとか角川大丈夫?やる気ある?

    金田一シリーズはどうしても紙で読みたいので古本で買うならば、と初版を買いました。1978年にこの世にでた紙面は茶色く変色していましたが、やはりふるえるほど面白い。おぞましさやおどろおどろしさは40年の歳月を感じさせないほど瑞々しい。いや、瑞々しいって表現もアレだけど。でも血の滴りや嵐の夜の風雨が湿度を持って想像できるところに、横溝作品の楽しさがある。この色褪せない恐怖と生々しさ、そして一片の切なさが、長きにわたって読む者を誘い、惹きつけているのだと改めて思った。

    とにかく角川書店は早く重版してください。ほんと一刻も早く!

  •  世の中にはたくさんのシリーズものがある。

     面白くて長く長く続くもの。
     惜しまれながらも終わってしまうもの。
     終わったはずなのに、再び始るもの。
     
     期待通りか、期待はずれか。
     見る側の想い。作る側の考え。
     交錯して、うまく昇華したり、すれ違ったり。

     気に入った主人公のシリーズは、ずっと続いて欲しいけれど、
     惰性で続いていく姿を見たくないのも事実。
     その終わり方、最後の姿をどう決着をつけるか。


     金田一耕助最後の事件。
     馴染みの登場人物。
     垣間見られる積み重なったエピソード。
     散りばめられたそれぞれに、うれしくもあり、
     冗漫さも感じてしまう。

     ベテランアクションスターが久しぶりの復活。
     喜びの思いと、痛々しさ。
     そんな思いがよぎる。

     ネタが割れてしまう謎もあるが、
     年月を重ねた家族にまつわりついた呪いは
     さすが横溝。

  • 下巻読了。

    まさに“金田一耕助最後の事件”にふさわしい読み応えでした。
    特に、20年前の事件の真相が明らかになる終盤部分は、ページを繰るのがもどかしいほど、夢中で読みました。
    この一冊で「金田一耕助ファイルシリーズ」をコンプリートしたので、その意味でも感慨深いものがあります。

  • 金田一耕助ファイル#20

  • 下巻では、20年後に新たな殺人事件へと発展しましたが、20年前の殺人事件まで含めて全ての謎が氷解してスッキリしました!さすがに、いろいろな因縁が絡んでいてストーリー的には面白かったですね!金田一耕助シリーズの集大成的作品で良かったです。
    最後には金田一耕助がアメリカに旅立ち、消息不明となるシリーズの終わり方も良かったと思います。
    これ以上、新作が読めないというのは甚だ残念ではありますが、なんとなく金田一シリーズ全作品を読み切って、やり遂げた感はありますね!
    でも、ついでといってはなんですが「金田一耕助の冒険」も読んでおきたいと思います。

  • 横溝正史の血みどろのおどろおどろしい世界が昔は大好きでよく読んでいました。首だけが切られて部屋の天井から吊るされているなんて…本当に残忍です。最近は好みが変わっていて、他の作家の本をよく読むようになりました。

  • 解決まで、長かった〜!本当に長かった。

    上巻から引き続き、下巻でも事件は二転三転しながら真相に辿り着くのだが個人的な感想としては、"面白かったけれど、蛙の子は蛙"と言ったところ。

    何世代にも渡って同じ事がそこまでして、繰り返されるのか?と少し疑問に思わなくもなかったが上記で書いたように"蛙の子は蛙"だから、そういう事にしておこう。と。

    最後の事件を解決して金田一さんは人知れずアメリカに飛び立つものの、行方知れずになっているくだりを読んだ時に、本当に金田一シリーズが完結したと実感して、寂しい気持ちになった。だけれども、アメリカのどこかで人知れず金田一さんは悠々自適に暮らしているんだろうなあ。と思っている。

  • 横溝ワールドらしいと言えばそうなんだが、推理小説としてはどうなのかな。大したトリックがあるわけでもなし、本当に謎がスッキリ解けたかと言えば、そうでもなし。とくに、この物語を成り立たせている前提に、割合早い段階で気付いたが、それが、私にはかなり無理があるように感じられる。

    ただ、複雑な血脈と淫靡な雰囲気がなんとも言えず、時代を感じさせてその力で読ませる。横溝の作品は世評が高いものは、これで大体読んだが、初期のものをもう一度読もうかな。

  • 読むつもりじゃなかったのに、うっかりフライト当日の朝から手をつけてしまったため、上下巻とも抱えて飛行機に乗る羽目に。カバーなしで釣鐘頭の表紙の文庫版を一心不乱に読みました。隣に座ってた人はなにかと思っただろうなぁ(苦笑)。

    謎が解けるにつれて、それまで漂っていたおどろおどろしい雰囲気が霧消していくのが悲しい。結局はいろんな人の欲と思惑が絡み合っていただけというか・・・まぁそれはどんなミステリを読んでもそうなんだけどさ。

  • 病院坂の首縊りの家で起きた生首風鈴事件から20年の歳月が流れた―。元警部の等々力が開設した秘密探偵事務所を訪れた金田一耕助は、彼の関係した事件の中で唯一不本意な結末を迎えた病院坂の事件の話を始めた。事件そのものは時効が成立していたが、金田一はその延長線上に新たな事件発生の兆候があるという。あの忌まわしい事件の再来を、この名コンビは防ぐことができるのか!? 金田一耕助ファイル、最後の事件。

    発表年:1975年

    角川文庫(1978.02/1996.01)

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著者プロフィール

横溝 正史(よこみぞ せいし)
1902年5月24日 - 1981年12月28日
兵庫県生まれの小説家、推理作家。本名は同名で「よこみぞ まさし」。筆名を誤読した作家仲間にヨコセイと渾名され、セイシをそのまま筆名にするようになった。
1921年『恐ろしき四月馬鹿(エイプリル・フール)』が雑誌『新青年』の入選作になり、これが処女作とみなされる。 1926年に江戸川乱歩の招きに応じて上京、博文館入社。1927年『新青年』の編集長に就任、その後『文芸倶楽部』『探偵小説』等の編集長を務めながら創作活動を続けたが、1932年に同誌が廃刊となり、会社を退社。専業作家に。
金田一耕助を生む。第1回探偵作家クラブ賞(後の日本推理作家協会賞)長編賞を受賞した『本陣殺人事件』をシリーズ第一作として、以降多くの「金田一耕助」シリーズ作を残す。代表的な作品に、1947年『獄門島』、1949年『八つ墓村』、1950年『犬神家の一族』、1957年『悪魔の手毬唄』など。

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