悪霊島(上) (角川文庫)

著者 : 横溝正史
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (1981年5月15日発売)
3.38
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  • レビュー :33
  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041304679

悪霊島(上) (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 戦後20年経ち、ヒッピーやらフィーバーという言葉が出てきますが、「岡山県の離島」「二派に分かれる島民たち」「アメリカ帰りの成功者」など金田一の定番が登場する作品。
    冒頭がとても印象的で、この事件の大きさが感じられます
    島の人々はそれぞれ過去になにやら抱えている人ばかり
    後半の作品は時代背景もあってかドロドロ感少なめに感じていただけに、これは後半の名作になりそうな予感
    やっぱり金田一シリーズは田舎舞台のほうがいいな~

    2012/11/16-22

  • あの島には悪霊がとりついている
    鵺(ぬえ)の鳴く夜に気をつけろ
    その島の名は……

    とても良い始まりをする「悪霊島」。
    『ひとり横溝正史フェア』をつづけることがキツくなってきたので、他に読む作品があるけれど飛ばして大作である「悪霊島」を読むことにする。

    確かこの作品も映画化されており、小さい頃にコマーシャルで、鵺の鳴く夜は恐ろしい、とかいうフレーズを聞いた。何がどう恐ろしいのかちっともわからないけれど、その煽るようなコマーシャルにガッチリ乗せられたわたしはとにかく恐怖を感じた記憶がある。
    煽られすぎて結局映画自体は観なかったのだが、怖いもの見たさで原作小説は後に購入していたようだ。
    ようだ、というのは小説は手元に残っているのだが、全く内容の記憶がないからだ。もしかしたら、興味はあって購入したものの気が小さいため読まずに終わったか、読んでみたらコマーシャル程の怖さがなく記憶から消去したかのどちらかではないかと思う。

    果たして「悪霊島」は恐ろしい作品なのか。

    始まりの鵺云々を読み、当然思うのが、鵺って何ということ。
    読書の友である金園社国語辞典をパラパラめくるとこうある。

    鵺 一、とらつぐみ。二、怪鳥の名。三、前後の不続一なもの。

    ……とらつぐみって何。

    パラパラ。
    載っていない。

    鵺の挿絵には普通の鳥の絵。可愛らしい。
    ただ大きさはわからないので、可愛いらしさを感じられない巨大な鳥の可能性はある。

    まあ、何にせよそのとらつぐみなる鳥は存在するようなので、その鳥が何がしかの声で鳴く夜ということだ。もしくは、伝説の怪鳥が鳴く夜ということで、こちらの方が恐ろしさは増す。
    ちなみに鵺は、空に鳥とも書くらしい。

    作中でも鵺について語られる場面がある。(p97)
    「平家物語」に出てくる頭は猿、体は狸、手足は虎、尻尾は蛇、鳴く声は鵺に似ている源三位頼政に退治された異形の怪物。
    鳴く声が鵺に似ているだけで、鵺が怪物ということではないらしい。

    この姿は可愛いらしくない。

    その怪物が鵺の声で鳴く夜なのか、とらつぐみが鳴く声なのかどちらかは不明だが、始まりの文章は死に瀕した男が息も絶え絶えに伝える言葉なので、怪物の鳴き声の方がおどろおどろしい横溝正史の世界の幕開けとしてはふさわかもしれない。

    物語の始まりと鵺についてばかり書いてしまったが、作品自体の感想は下巻を読んでからにする。

  • 金田一耕助ファイル#19

  • 昭和48年6月

    ずいぶん時が経ちましたが、まだ生きてますな〜

  • 上巻はエピローグ的要素が強く、下巻への伏線となる殺人事件が起き、主な登場人物の素性の情報がそこそこ与えられ、これから下巻になって、事件の本質が徐々に判明していくのだろうなぁということで、下情報的なものが与えられた内容でした。
    早速、下巻に入って、真相究明へと入りたいと思います!

  • 旧版(緑304)で読了

  • 同じ言葉や言い回しがあったり、展開として少しダラダラした感は否めないが、横溝ワールドへの引き込みは流石だと思った。

  • 感想は下巻で。

  • これまでの作品と随分感じが違う......ひょっとして、別人が代作?

  • 上下巻セットで、既に下巻も読み終えてしまってるのですが、上巻の終わりまでの時点で抱いた感想を書きます。

    横溝正史が最後に綴った金田一モノということらしいのですが、これまでに角川文庫で出ている金田一シリーズをほぼ読んできた身として言うと、初期の作品の方が面白いかな、という感じ。
    時代はこの作品の方が今に近いので理解しやすいかと思いきや、実は横溝作品のほとんどは岡山とその周辺の、当時でさえ「過疎地」とされた辺鄙なところが舞台なので、風習については昭和初期並みに昔の話になってしまい、むしろ理解できない。完璧に、舞台の向こうの話として傍観するしかないです。まぁ、これは古い小説を読む時には仕方ないことなんですが。

    さて、改めて書評。
    全体を通じて冗長な感がありました。上下巻にするぐらいのボリュームの割に、密度の濃い小説という感じがしません。同じ描写を繰り返したり、金田一や他の登場人物が頭に描いたことを、口に出す時にまた改めて「文字として」書いているから、というのも、そう感じさせる要因かもしれません。

    とにかく推理小説である以上、たいていは人が死なないと始まらない訳ですが、事件のきっかけとなった殺人こそ冒頭に出てくるものの、舞台が具体的に動き出すための殺人が起きるのは上巻のほぼ終わりごろ。ここまでは、ずーっと島の描写やら聞き込みの内容やらが続くので、我慢して読まねば!という感じです。

    下巻でどうまとめてくるのかという期待は抱かせますが、決して読みやすくはないので、☆は3つです。

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