悪霊島(上) 金田一耕助ファイル19 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041304679

作品紹介・あらすじ

あの島には悪霊がとりついている――額から血膿の吹き出した凄まじい形相の男は、そう呟いて息絶えた。尋ね人の仕事で岡山へ来た金田一耕助。絶海の孤島を舞台に妖美な世界を構築!

感想・レビュー・書評

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  • 登場人物がごっちゃになってくる。
    主要人物のことを重要な要素にするのはいいと思った。

  • 戦後20年経ち、ヒッピーやらフィーバーという言葉が出てきますが、「岡山県の離島」「二派に分かれる島民たち」「アメリカ帰りの成功者」など金田一の定番が登場する作品。
    冒頭がとても印象的で、この事件の大きさが感じられます
    島の人々はそれぞれ過去になにやら抱えている人ばかり
    後半の作品は時代背景もあってかドロドロ感少なめに感じていただけに、これは後半の名作になりそうな予感
    やっぱり金田一シリーズは田舎舞台のほうがいいな~

    2012/11/16-22

  • 島シリーズワクワクする。最初の始まりが、奇妙な言葉を吐いて死んだ男というのが興味を引く。これから面白い事件の始まりを予感させて良い。時代の流れや、島の閉塞感など文化的なものも学べて感じられて楽しい。

  • 悪霊島
     プロローグ
     第1章 鷲羽山にて
     第2章 なんでも見てやろう
     第3章 三人御寮人
     第4章 市子殺し
     第5章 越智竜平
     第6章 巴御寮人
     第7章 若者ふたり
     第8章 神の矢
     第9章 蒸発
     第10章 竜平の帰還
     第11章 神楽太夫
     第12章 水蓮洞
     第13章 宵宮の惨劇
     第14章 串刺し太夫
     第15章 隠亡谷の烏
    野性時代 1979年1月~80年5月

  • 過去に死者が出過ぎのやばめな孤島で起きる殺人事件が好きな人は気にいると思います。

  • 「横溝正史」の最後の長篇推理小説『悪霊島』を読みました。

    「横溝正史」作品は2008年9月に読んだ『本陣殺人事件』以来ですね。

    -----story-------------
    昭和42年。
    「金田一耕助」は、瀬戸内海に浮かぶ刑部(おさかべ)島に再開発計画を持ち込んでいる島出身の億万長者「越智竜平」の依頼により人捜しをするため、島がある岡山県にやって来ていた。
    しかし捜していた男は、海で瀕死の状態となって発見される。
    「金田一」は友人である岡山県警の「磯川警部」から、男の最期の言葉を録音したテープを聴かされる。
    そこには「あの島には恐ろしい悪霊が取り憑いている…腰と腰がくっついた双子…?の鳴く夜は気をつけろ……」という不気味なダイイング・メッセージが録音されていた……
    -----------------------

    舞台となっている刑部(おさかべ)島は、岡山の水島沖にある島で、水島の他、倉敷や玉島、児島、井原、下津井、鷲羽山等も舞台となるし、登場人物が岡山弁を話しているので、場所が容易に想像でき、入り易い作品でした。

    それにも関わらず、読んでいて、なんだか疲労感を感じる作品だったのも事実。


    閉鎖された空間(本作品は島)での濃密な人間関係、

    快楽を求めるが故のドロドロとした愛憎関係、

    猟奇的な殺人事件、

    戦中戦後のどさくさによる混乱、

    等々、「横溝正史」作品の定番テーマが盛りだくさんというほど盛り込んである作品なのに、、、

    なんでかなぁ… 推理要素が稀有だったことや、島の自然(洞穴や崖、谷等)や事件の背景が作り物っぽくてリアリティがないこと、それにドロドロした愛憎関係が濃すぎて、ちょっと嫌悪感を感じたのが原因かな。


    映画では、シナリオが端折ってあったせいか、そこまでイヤな感じはしなかったんですけどね。


    ということで、上下巻で700ページ近い作品でしたが、読後の充実感がなかったなぁ。残念。

    「金田一耕助」シリーズの最後を飾る作品としては、ちょっと淋しかったですね。

  • 誰が誰派なのか整理するのに苦労する。上下巻だからか、殺されるまでが長いのでちょっとだれる。殺され方はいつも通り。

  • 金田一のシリーズで、なぜこれだけ入手困難なのだろう。ネットで買えて良かった!
    登場人物や、類似事件が重なり合うので一気読みがお勧めです。

  • 昔読んだ本

  • 重々しいダイイングメッセージ。重厚すぎる人間関係。磯川警部の動きがやや目立ち過ぎな気がするが…?

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著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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