空蝉処女(オトメ) (角川文庫 (5621))

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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041304709

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  • 『空蝉処女』
    疎開先で「私」が見かけた女性・タマキ。空襲が原因で記憶を失ってしまったタマキ。彼女を引き取った家の啓一の恋。彼女に関する噂。彼女の過去に隠された秘密。空襲の際に彼女が抱えていた子どもの秘密。

    『玩具店の殺人』
    戦後の混乱時期。イロイロ玩具店を仲間と共に始めた武田。戦争中に立場を利用して仲間を虐げた古谷を仲間に引き入れる。玩具店で首をつった状態で発見された武田の元恋人ユカリ。抜き取られた義眼の秘密。

    『菊花大会事件』
    新聞記者・宇津木俊助が目撃した自動車事故。追いかけられた自動車が炎上。遺体のポケットから落ちた暗号の紙。怪しい女の尾行。宇津木の前にあらわれた片腕の男の正体。宇津木の旧友・兵頭麟太郎。暗号の示した場所と空襲に隠された計画。

    『三行広告事件』
    由利麟太郎シリーズ

    新聞の三行広告に注目する由利麟太郎。三行広告の住所で起きた殺人事件。英米の残した塵芥の秘密。

    『頸飾り綺譚』
    金が必要になり妻の首飾りを質に入れた山名耕作。投資が成功するまでイミテーションの首飾りを妻に渡すが。紛失した首飾り。広告を出しタクシーの運転手が首飾りを持ってくるが・・・。山名耕作の妻の秘密。

    『劉夫人の腕輪』
    友人と中国人の経営する酒場にやってきた「私」。そこに居合わせた劉夫人の腕にある腕輪の秘密。

    『路傍の人』
    「私」が出会った謎の青年。ある女を尾行する。青年には彼女が万引きするのが分かっていたという。彼の語る推理論。町はずれにある小屋に住む狂女の跡をつけ謎の女を目撃する。殺害された狂女。青野子爵令嬢の秘密。

    『帰れるお類』
    知り合いの作家と駆け落ちすると書き残して家を出た山野三五郎の妻・お類。駆け落ち相手に裏切られ仕方なく家に帰るが・・・。

    『五十嵐夫人の恋』
    五十嵐夫人に恋した稲富。彼女が元恋人に送った手紙を持つ男からの強請り。彼女を救うために男の元をおとずれる稲富。

  • 横溝せんせい短編集。読みかえしてます。なんというか全体的にとてもロマンスでした。由利せんせいものもちょっと収録されてるんだけどもなかなか時局を反映している。せんせいのいろんな面を見る思いです。あと「路傍の人」って短編が、たぶんノンシリーズものなんですけどあまりにもツボで、続きが読みたくてしゃーなかったです。まえにも読んだはずなんだけどなあ。今回の心ゆらぎぶりはわがことながらびっくりである。戦後のあれすさんだ都市をあてどもなく徘徊する教養のある青年、ていいよね…高等遊民の末裔というか。すきです。

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著者プロフィール

横溝 正史(よこみぞ せいし)
1902年5月24日 - 1981年12月28日
兵庫県生まれの小説家、推理作家。本名は同名で「よこみぞ まさし」。筆名を誤読した作家仲間にヨコセイと渾名され、セイシをそのまま筆名にするようになった。
1921年『恐ろしき四月馬鹿(エイプリル・フール)』が雑誌『新青年』の入選作になり、これが処女作とみなされる。 1926年に江戸川乱歩の招きに応じて上京、博文館入社。1927年『新青年』の編集長に就任、その後『文芸倶楽部』『探偵小説』等の編集長を務めながら創作活動を続けたが、1932年に同誌が廃刊となり、会社を退社。専業作家に。
金田一耕助を生む。第1回探偵作家クラブ賞(後の日本推理作家協会賞)長編賞を受賞した『本陣殺人事件』をシリーズ第一作として、以降多くの「金田一耕助」シリーズ作を残す。代表的な作品に、1947年『獄門島』、1949年『八つ墓村』、1950年『犬神家の一族』、1957年『悪魔の手毬唄』など。

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