黄金の指紋 (角川文庫 緑 304-83)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041304839

感想・レビュー・書評

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  • 荒唐無稽に見えるのはジュブナイルだからある程度しょうがないだろう。
    それにしてもこの小説の金田一は情けなさすぎる

  • 横溝正史の子供向け小説。一応、金田一耕助シリーズ。内容的には、横溝版「少年探偵団 vs 怪人二十面相」なんでしょうな。「怪獣男爵」というのがもう一人の主人公。

    冷静に読んでしまうと、色々と子供だましのトリックだったり、「その話は後でするとして」と引き伸ばされたりとイライラするが、紙芝居のような流れるストーリーとして読み始めると、なかなかやめられなくなる。

    また、横溝作品の初期のものに多い、何でもかんでも第二次大戦と繋げる描写もこの作では皆無なので、子供が読んでも楽しめるだろう。

    とはいえ、まあ、子供向けですね。

  • ◇あらすじ◇
    夏休みを利用し、東京から下津田の町に遊びに来ていた邦雄。
    勉強のかたわら、海水浴をしたりハイキングをしたりと夏休みを謳歌していた彼だが、ある夜を境にその運命は大きく変わる。
    彼の運命を変えたのは、難破船の遭難者から預かった、黄金の燭台だ。
    『これを金田一耕助という人に渡してくれ…』
    この言葉とともに預かった金色に輝く燭台は、どうやらある少女の運命を握る大切な証拠らしい。
    燭台と少年、そして名探偵金田一耕助をめぐる物語が、今はじまる。


    ◇感想◇
    良くも悪くも、読者に優しい本だなぁと思いました。
    場面が変わる度に入る説明、伏線の素早く明快な回収。
    また勧善懲悪がはっきりしていて入れ替わりもないため、夜寝る前にだらだら読んでも、うっかり迷子になることはないでしょう。
    地の文はまるで紙芝居のナレーションみたいで、臨場感があるという点では面白かったと思います。

    ただストーリーやキャラクター設定は、少し浮き世離れし過ぎていて物足りない、というのが正直な感想です。
    もう少し複雑な感情をもっていたり、癖のあるキャラクターがいても良いのでは、と思ってしまいました。
    小・中学生の時に読めば、もっと素直に楽しめたかなぁと思います。

  •  何度か、「これは乱歩?」と思ってしまった。金田一も明智並みの大活躍。
     
     怪人対探偵。少年探偵の活躍。気球での逃亡。サーカスを舞台にした攻防。。。でも、やはり乱歩にはかなわない。

     横溝正史も色んな作品を書いているのですね。苦労してたんじゃないかと想像してしまいました。

  • 金田一耕助

  • 金田一耕助シリーズ

    難破船の生き残りから託された黄金の燭台。それを狙う悪人たち、金田一耕助のもとに依頼された少女の救出。伯爵家の相続と燭台に隠された謎。怪獣男爵と金田一耕助との対決。

  • 「これを金田一耕助という人に渡してくれ】。難波船の遭難者が死ぬ前に邦雄少年にことづけた黒い箱。薄幸の少女の運命を握る燭台の謎とは…。事件の核心に迫る金田一の活躍いかに!(山村正夫)

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著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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