筒井康隆全童話 (角川文庫 緑 305-12)

著者 : 筒井康隆
  • KADOKAWA (1976年発売)
3.34
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  • 11レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041305126

筒井康隆全童話 (角川文庫 緑 305-12)の感想・レビュー・書評

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  • 童話風のひらがなを多用した表記だが、中身は筒井流のブラックな物語に仕上げられている。遠い宇宙からやってきたケイ素生物の力で、西郷さんの銅像や鎌倉・奈良の大仏などが動き出す「地球は おおさわぎ」が楽しい。「三丁目が戦争です」で、高度経済成長期に造成された団地と、マイホームの夢を叶えた住宅地の住民同士が、女子と男子の些細なケンカがもとで、ダイナマイトまで持ち出される戦闘へとエスカレートしていく心理描写は著者の真骨頂と言える。

  • 【童話ってこういうもんだった】

    童話って世の中の生きづらさや矛盾やくだらなさを子供に分かりやすく教える方法だと思う。

    その点では評価できる。ただ、テーマが似たり寄ったりで捻りがない。面白いが面白みには欠ける。

  •  初版が昭和51年だから、ほぼ40年前に発表された文庫。
     文庫に収まる前にどこかに発表されていたのだとしたら(多分そうだろう)40年以上前の作品を集めた文庫ということになる。
     現在では自粛されている差別用語も出てくるし、皮肉なことに「てんかん」に関する表現もある。
     全5編のうち、4編は読んでいて退屈だった。
     問題は残りの1編、最後に収録されている「三丁目が戦争です」。
     これが面白い。
     使われている字が殆どひらがなだったり、文章が子供向きだったりと、童話を意識して作られてはいるのだろうけれど、いつものスラップスティックな筒井ワールドを築くことが出来そうな内容になっている。
     童話なんてもともとは残酷なもの、と言えそうだが、小さな子が読んだらトラウマになりそうなシーンもあるし、その点を考慮してエンディングを二つ用意するといったメタ・フィクション的な手法を取ったりもしているし、前の4編とは雲泥の差。
     この「三丁目が戦争です」だけなら星は4つでもおかしくないんだけれど、残りの4編があまりにもつまらなかったからなぁ。
     残りの4編だけだったら星は2つ、だから真ん中を取って星を3つにした。

  • 童話って、子供向けなのに意外と残酷な描写があったりしますよね。子供向けなのに、と言うより、子供向けだからこそ、って言うとこもあるのかしら。

    それにしたって、いつもの筒井節に比べれば甘口な方だなーと思いながら読み進めると、最後の最後で氏らしいメタオチがあって満足(笑)。

  • 童話というタイトルだけれど、これは絶対にブラックな感じなんだろうな、と思ったのだけれどもブラックというよりヘン……?
    良い言葉が出てこないので思い付いたら言葉を替えたいと思います。

    ちょっと適当では、と思わせるような巨大化ネタがふたつ。
    どちらも東京タワーを抜いてラーメンのようにぐにゃぐにゃにするという共通点にも笑う。

  • 親の実家の義姉の部屋で最初の三本を読んだ。後の二本は適当に読んだ。表紙がやばい。説明はできても形容しがたい。新宿とか北新地にたまにいるかもしれないけれど、さすがにリンゴと猫を抱えてなんかいない。

    表紙裏の「筒井康隆の作品の世界は、現代文明をドタバタ風にパロディ化したものの、鋭い"毒の針"を含んでいます」には全面的に賛成するが、読後感は実にアホになった気分にさせられた。本格的なものを読もう。

    「かいじゅうゴミイの しゅうげき」……ごみでできた怪獣が東京を襲撃する。
    「うちゅうを どんどん どこまでも」……うちゅうせんがどこまでも遠くにいって、危険な場所までくると、子どもたちに出会う。「だからきみたちも、はいっちゃいけない、と書いてあるところへは、どんどん、はいっていったほうがいいよ。」(p.45)
    「地球は おおさわぎ」……世界中の石像が動き出す話。
    「赤ちゃんかいぶつ ベビラ!」……ゴミイの赤ちゃんバージョン。赤ちゃんだから、大砲でふっとばせません。変わりに医者の注射で対処。
    「三丁目が戦争です」……これが一番長くて、仕上がりもよかった。ちょっとした子どものいさかいから、親を巻き込んだ団地と住宅地の戦争が始まる。

  • 何を思ってこんな表紙にしたのか、編集どうなってんだ?

  • 童話集。全五作のうちの四作のやる気のなさは異常。まあこの辺は御大のやる気のなさを楽しめばいいのではないだろうか。最後の『三丁目が戦争です』だけは力が入っている。教訓めいた終わり方には捻りがあり、戦争観を上手く読者層、子供に伝えられているように思う。

  • 昨日のバイト前に中古で買ってサラッと読了。最近こういうサラッと読めるものを求めてたのでばっちり。中身は5編。

    昭和51年の文庫。定価180円。
    ・かいじゅうゴミイのしゅうげき
    ・うちゅうをどんどんどこまで
    ・地球はおおさわぎ
    ・赤ちゃんかいぶつベビラ!
    ・三丁目が戦争です

    童話のように書いてるけど、当時の社会状況のパロディ。

  • 「かいじゅうゴミイの しゅうげき」
    「うちゅうを どんどん どこまでも」
    「地球は おおさわぎ」
    「赤ちゃんかいぶつ ベビラ!」
    「三丁目が戦争です」

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