筒井康隆全童話 (角川文庫)

  • 角川グループパブリッシング (1976年1月1日発売)
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感想 : 12
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  • 本 ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041305126

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすかった。
    これぐらいが自分にはちょうど良い。

    世の中のゴミが集まり、ゴミイが生まれて町を壊して、国会議事堂を壊し、立ち入り禁止のいいつけを破り宇宙の果てへ飛び出し、世界中の石像や銅像が動き出し西郷さんは美術館で鑑賞している所を警察に捕まり、赤ちゃん怪物ベビラが国会議事堂を再度襲撃。そして、団地と持家の間で悲惨な戦争が巻き起こる。そんな短編集。

  • シュール過ぎだ
    メッセージ性もあるのかないのか…

  • 童話風のひらがなを多用した表記だが、中身は筒井流のブラックな物語に仕上げられている。遠い宇宙からやってきたケイ素生物の力で、西郷さんの銅像や鎌倉・奈良の大仏などが動き出す「地球は おおさわぎ」が楽しい。「三丁目が戦争です」で、高度経済成長期に造成された団地と、マイホームの夢を叶えた住宅地の住民同士が、女子と男子の些細なケンカがもとで、ダイナマイトまで持ち出される戦闘へとエスカレートしていく心理描写は著者の真骨頂と言える。

  • 童話って、子供向けなのに意外と残酷な描写があったりしますよね。子供向けなのに、と言うより、子供向けだからこそ、って言うとこもあるのかしら。

    それにしたって、いつもの筒井節に比べれば甘口な方だなーと思いながら読み進めると、最後の最後で氏らしいメタオチがあって満足(笑)。

  • 【童話ってこういうもんだった】

    童話って世の中の生きづらさや矛盾やくだらなさを子供に分かりやすく教える方法だと思う。

    その点では評価できる。ただ、テーマが似たり寄ったりで捻りがない。面白いが面白みには欠ける。

  • 何を思ってこんな表紙にしたのか、編集どうなってんだ?

  • 昨日のバイト前に中古で買ってサラッと読了。最近こういうサラッと読めるものを求めてたのでばっちり。中身は5編。

    昭和51年の文庫。定価180円。
    ・かいじゅうゴミイのしゅうげき
    ・うちゅうをどんどんどこまで
    ・地球はおおさわぎ
    ・赤ちゃんかいぶつベビラ!
    ・三丁目が戦争です

    童話のように書いてるけど、当時の社会状況のパロディ。

  • 「かいじゅうゴミイの しゅうげき」
    「うちゅうを どんどん どこまでも」
    「地球は おおさわぎ」
    「赤ちゃんかいぶつ ベビラ!」
    「三丁目が戦争です」

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著者プロフィール

筒井康隆……作家、俳優。1934(昭和9)年、大阪市生まれ。同志社大学卒。1960年、弟3人とSF同人誌〈NULL〉を創刊。この雑誌が江戸川乱歩に認められ「お助け」が〈宝石〉に転載される。1965年、処女作品集『東海道戦争』を刊行。1981年、『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年、『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、1989(平成元)年、「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、1992年、『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。1997年、パゾリーニ賞受賞。他に『家族八景』『邪眼鳥』『敵』『銀齢の果て』『ダンシング・ヴァニティ』など著書多数。1996年12月、3年3カ月に及んだ断筆を解除。2000年、『わたしのグランパ』で読売文学賞を受賞。

「2024年 『三丁目が戦争です』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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